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崩れて初めて知った、「整う」ということ  ―整いながら、生きていく①―

    崩れて、何もできなくなった日がありました。
    そこから、「整う」ということを考えるようになりました。


    脳内で、ガラガラと音を立てて、何かが崩れた。

    そのあと、何もできなかった。

    「整う、とはどういうことなのか」

    それを考えるようになったのは、この時からだった。



    内側と外側を行き来しながら
    崩れることも含めて
    無理をしない強さで日常を作っていく。
    そんな“静かな強さ”を軸に、
    整いながら、生きていくことを考えるようになりました。

    普段私たちは、日常生活をしているときに、
    『整うこと』を意識し続けるのは難しいと思います。
    家事や仕事をしていく中で
    自分の事だけを優先していくわけにはいかないことも多いはずです。

    相手に合わせて、無理をしてしまった時、
    自分を犠牲にして、すり減ってしまった時、
    「誰も休んではいけない」という責任感で
    止まれなくなるまで、仕事に行き続けてしまった。
    価値観が合わない人の話を、笑顔で聞いていた。
    あちこちから声をかけられて、
    それまで必死に保っていたものが一気に崩れていった。

    そのあと、何もできなかった。

    ぷつん、と張りつめていた糸が切れたように
    体に力が入らなかった。
    自分の呼吸だけが、やけにうるさくて
    いつもならうるさく感じていた声や音も、
    遠くで鳴っているようだった。

    体が思うように動かなくなっていて
    言いたいことも、口から出てこなくなっていた。
    そこで初めて、
    自分がオーバーヒートを起こしていたのに気づきました。

    この状況は、普通じゃないと感じて
    今まで起こったことを
    少しずつ拾い集めて
    ベッドに横たわったまま
    スマホのメモに打ち込んでいった。

    自分では、もう判断ができなくなっていて
    精神科に行きました。
    その時の私は、自分の声で伝えることも難しかったので
    スマホのメモに書いた内容を、
    ルーズリーフに書き写して、医師に渡しました。
    すると、

    「とりあえず、体を休めましょう」

    と言って、診断書をその場で書いてくれました。
    その時、
    「休んでいいんだ」と思えたことに、
    とても安心したのを覚えています。

    それからは、少しずつ

    まずは、仕事を休もう。
    こんがらがった脳内回路を、
    ひとつずつ、ほどいていこう。
    自分の好きな世界に浸っていよう。

    そう思えるようになったのです。


    辛くて、辛くて、どうしようもない時。

    一度、立ち止まってみます。

    本当にこのままでいいのか。
    本当はどうしたいのか。
    自分が本当に思っている声に、耳を傾けてみます。
    その時は、自然と自分が落ち着くものを手に取っていいと思います。

    外側の自分はいつも、外の世界に合わせようと必死です。
    内側の自分までも、それを強要してしまうと
    いつまでも、演じ続けて、疲れ切ってしまいます。
    時には、疲れ果てて動けなくなってしまうこともあるでしょう。
    人間は、ずっと強くはいられない。
    だからといって、ずっと弱ったままでもない。
    そんな波をひとつ、ふたつ、越えて、その先へ進もうとします。
    時間は流れていくように、気持ちも少しずつ変化していきます。
    立ち止まった私は、
    これからも同じペースで走り続けていかなくてもいいように、
    自分にとって無理のない呼吸を確かめているのだと思います。

    弱かった自分がいたことも
    そこに至るまで強がっていた自分も
    全部私の日常の中のひとつです。

    もし、またその気持ちで揺れている日がきたら、
    まずは、ゆっくり休んで、
    何をやめて、何から始めるのかを考えてみる。

    自分の内側の声を聞くことから、もう一度始めていきたい。

    それが、私にとっての『整うこと』なのだと思います。



    *言葉にできなかった感情を
    少しずつ書いています。
    今の私のままに、静かに
    残していけたらと思っています。

    最後まで読んでくださって
    ありがとうございました。

    *この文章は「整いながら、生きていく」シリーズの
    一部です。

    #創作大賞2026 #エッセイ部門


     
     
    感情と言葉の間を書いています。 過去に置いてきた気持ちを拾いながら、 エッセイと小説を綴っています。 noteでは自分と向き合いながら見つけたことを残しています。 小説はこちら→【https://rrn-d45s.booth.pm/】 オリジナルBL・成人向け作品あり。

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