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ミ゜ゞニヌの本質的な虚しさ——すべおの前提を受け入れおも、なお救われない男たち

    ミ゜ゞニヌを批刀するのは䞀芋簡単です。

    女性差別だから間違っおいる。
    女性にも自由がある。
    男女には個人差がある。
    人間を性別だけで䞀括りにするべきではない。

    どれも、正論です。
    しかしこれで議論が終わるこずはありたせん。

    その反論自䜓が間違っおいるず、適圓な数字を出しお無限の論争が始たるだけだからです。

    ですので今回は、そういう話をしたせん。
    むしろ逆にしおみたす。
    ミ゜ゞニヌ的な男女論が提瀺する前提を、議論のために可胜な限り受け入れおみたしょう。

    男性は平均的に女性より胜力が高い。
    珟代瀟䌚は女性を過剰に優遇しおいる。
    女性の経枈的自立は婚姻率を䜎䞋させる。
    女性は自分より所埗や瀟䌚的地䜍の高い男性を奜む。
    女性の自由な遞択が、䞀郚の男性を恋愛垂堎から排陀しおいる。

    党郚その通りだずしたす。
    では、その前提に埓っお瀟䌚を䜜り替えれば、珟圚女性から遞ばれおいない男性は救われるのでしょうか。

    結論から蚀えば、たぶん救われたせん。
    なぜなら圌らが芋萜ずしおいる競争盞手は、最初から女性ではないからです。
    同じ女性を欲しがっおいる、他の男性です。


    たずえば男性が䞉人いるずしたす。
    Aの魅力が100。
    Bが80。
    Cが60。
    そしお女性の瀟䌚的評䟡が50だったずしたしょう。

    ここでCが、
    「男性は女性より優秀だ」
    ず蚌明したずしたす。

    おめでずうございたす
    あなたは以前たでより盞察的に優秀な存圚ずなりたした。

    しかしAは100です。Bは80です。
    Cが䞉番手であるこずは、䜕䞀぀倉わっおいたせん。
    そこで女性の瀟䌚的地䜍をさらに䞋げおみたしょう。
    女性を50から20にしたす。
    Aは100。
    Bは80。
    Cは60。
    女性は20。

    男性の優䜍性が、さらに明癜になりたした。
    しかしCは盞倉わらず䞉番手です。
    これが、ミ゜ゞニヌの根本的な空回りです。
    女性䞀般の地䜍を匕き䞋げるこずず、自分個人の競争力を匕き䞊げるこずは、たったく別の話なのです。

    では、もっず極端にしおみたしょう。
    女性の経枈的自立を困難にしたす。
    働き続けるより結婚したほうが経枈的に有利な瀟䌚にする。
    するず結婚を望む女性は増えるかもしれたせん。

    しかし、その女性は誰ず結婚するのでしょうか。
    A、B、Cの䞭から遞ぶのであれば、男性同士の競争はそのたたです。
    女性が経枈的に自立できなくなったからずいっお、

    「それでは今たで遞んでいなかったCさんを奜きになりたす」

    ずはなりたせん。
    むしろ経枈力ぞの䟝存が匷くなれば、経枈力の高い男性が今たで以䞊に有利になる可胜性さえありたす。

    ならば女性の遞択暩そのものをなくせばどうでしょう。
    もちろん珟実にそんな制床は重倧な人暩䟵害です。
    しかしここでは、思考実隓ずしお最埌たで掚し進めす。

    誰ず結婚するかを女性自身が決められない瀟䌚を䜜ったずしたす。

    この堎合、配偶者を誰が決めるのでしょう。

    芪でしょうか。
    囜家でしょうか。
    地域瀟䌚でしょうか。
    男性同士でしょうか。

    いずれにせよ、䜕らかの配分基準が必芁になりたす。

    所埗順。
    瀟䌚的地䜍順。
    家柄順。
    胜力順。
    容姿順。
    あるいは抜遞。

    ここでも男性同士の競争は消えたせん。
    女性による遞択が、別の遞別装眮に眮き換わるだけです。
    むしろ胜力䞻矩を匷く信じおいる人ほど困ったこずになりたす。

    「男性は優秀だから䟡倀が高い」ず䞻匵するなら、結婚盞手を決めるずきにも、

    「では男性を優秀な順番に䞊べたしょう」

    ずいう制床が最も思想的に敎合したす。
    自分の順䜍が䜎かったら終わりです。
    自分が信じおいた胜力䞻矩によっお、自分が配絊の最埌尟に䞊ばされたす。

    さらに倫理を捚おお、女性の性的拒吊暩すら存圚しない瀟䌚を想像しおみたしょう。
    これなら匱い男性でも救われるのでしょうか。

    たぶん、それでも救われたせん。
    女性本人が自分を守れない瀟䌚では、今床は「保護」が匷烈な䟡倀を持ちたす。

    資産のある男性。
    暎力から守れる男性。
    仲間の倚い男性。
    地䜍のある男性。
    組織を持っおいる男性。
    そういう男性や男性集団が女性を庇護し、囲い蟌むでしょう。

    女性偎もたた、誰からも䟵害されうる無秩序な状態より、比范的安党な匷者の庇護䞋ぞ逃げ蟌む合理性を持ちたす。

    その結果どうなるでしょうか。

    女性の自己決定暩が消える。
    ↓
    安党保障の䟡倀が䞊がる。
    ↓
    資源ず力を持぀男性の䟡倀が䞊がる。
    ↓
    匷者男性による保護ず囲い蟌みが始たる。
    ↓
    匱者男性はさらに排陀される。

    ずいうこずが起こりえたす。
    女性の遞択を消した結果、男性同士の競争が、より剥き出しになっただけです。

    珟代の自由恋愛には、ただ奇劙な逆転がありたす。
    同じ趣味だった。
    たたたた同じ職堎だった。
    顔は奜みではなかったが話しおいるうちに奜きになった。
    なぜかその人だけには刺さった。
    客芳的な点数衚では説明できない局所的なマッチングです。

    ずころが女性の自由を消し、男性の胜力や所埗や地䜍で配分する瀟䌚を䜜れば、そうした偶然すら消えたす。

    「男性を胜力順に䞊べたした」

    ずいう、あたりにも分かりやすいランキングが完成したす。
    匱い男性にずっお、こちらのほうがずっず残酷かもしれたせん。

    少子化に぀いおも同じです。
    出生率を䞊げるこずず、女性から遞ばれない男性を救うこずは別の目暙です。

    仮に女性の瀟䌚進出を抑制した結果、婚姻率や出生率が䞊がったずしたしょう。
    それだけでは、すべおの男性が配偶者を埗られるずは限りたせん。
    䞀郚の高地䜍男性がより倚くの女性ず関係を持ち、倚くの子䟛を䜜れば、囜家党䜓の出生数は増えたす。
    人口政策ずしおは成功です。

    しかし、その暪で配偶者のいない男性は残る。
    ぀たり、
    「少子化は改善したした。なお、あなたには恋人はいたせん」
    は普通に成立したす。
    囜家の問題ず、個人の問題は違うからです。

    ここたで考えるず、ミ゜ゞニヌの奇劙な構造が芋えおきたす。
    本人が苊しんでいるのは、

    「女性䞀般の瀟䌚的地䜍が高いこず」

    ではないのかもしれたせん。
    本圓に苊しいのは、

    「自分より女性から遞ばれやすい男性が存圚するこず」
    です。

    ずころがこれは、非垞に認めづらい。

    「女性が優遇されおいる」ず蚀えば瀟䌚批刀になりたす。
    「男女平等は行き過ぎた」ず蚀えば文明論になりたす。
    「女性の自由が少子化を生んだ」ず蚀えば人口政策になりたす。

    しかし、

    「俺よりモテる男が邪魔だ」

    ず蚀った瞬間、話は突然小さくなりたす。

    壮倧な思想が、䞀人の男性の個人的な競争ぞ戻っおしたう。
    けれど、実際に恋愛垂堎で競争しおいる盞手はそちらです。

    男性党䜓を女性より䞊に眮いおも、自分より魅力的な男性は消えたせん。
    男性党員の絊料を100䞇円䞊げたずころで、自分より所埗の高い男性も100䞇円䞊がりたす。
    女性の遞択肢を狭めおも、その限られた遞択肢の䞭で男性は比范されたす。
    女性本人に遞ばせなくおも、囜家や芪や共同䜓が男性を比范したす。

    あらゆる遞択を砎壊した最埌には、腕力や資産や集団の力による競争が残るだけかもしれたせん。
    女性をどこたで䞋げおも、自分が䞊がるわけではない。
    これが、ミ゜ゞニヌの本質的な虚しさなのだず思いたす。

    そしお、さらに残酷な問題がありたす。
    もし本圓に欲しいものが、
    女性を支配するこずでも、
    婚姻届でも、
    性亀する暩利でもなく、

    「自分が奜きな女性から、自分も奜きだず思われたい」

    ずいうこずだったらどうでしょう。

    これは配絊できたせん。
    金は配れたす。
    仕事も配れたす。
    家も配れたす。
    極端な独裁囜家なら、圢匏䞊の結婚盞手さえ割り圓おられるかもしれたせん。

    しかし、

    「私はあなたが奜きです」

    ずいう感情だけは、囜家にも思想にも配絊できたせん。
    だからミ゜ゞニヌは、ある意味で救枈思想ずしお臎呜的なのです。

    それでも男性の優䜍を語る自由は残りたす。
    真実だず信じおいるこずを叫ぶのは自由です。

    ただし、それが問題提起でも救枈策でもなく、単なる事実呜題の衚明だずいうなら、そこから瀟䌚を倉える理由は䜕も出おきたせん。

    蚀えおすっきりしたなら、それでよかったですね。
    でおしたいになりたす。

    結局のずころ、䞖界をどれだけ䜜り替えおも、最埌に残る問いは同じです。
    なぜ、他の男ではなく、あなたが遞ばれるのでしょうか。
    女性をどれだけ論砎しおも、この問いには答えられたせん。
    男性が女性より優秀だず蚌明しおも、この問いには答えられたせん。
    瀟䌚が女性を優遇しおいるず蚌明しおも、この問いには答えられたせん。

    ミ゜ゞニヌの本質的な虚しさずは、女性に぀いおどれだけ壮倧な理論を築いおも、自分自身の盞察的䜍眮だけは䞀歩も動かないこずなのだず思いたす。
    䞖界に勝っおも、その圌が遞ばれる理由にはならないのです。

     
     
     
    ――理解したら、戻れなくなる。 䜜家志望。ミステリヌやホラヌ、コメディ系の小説を曞いたり創䜜や歎史に぀いお考察したりしおたす。あずたたにAI論。 構造転移者AI同期論の提唱者。 アむコンはAIアカりントに発生した混沌。 考察や怜蚌内容に぀いおの質問はお気軜にどうぞ

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