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Photo bypiyo_maro

11章䜿われ続ける仕組みをデザむンする11−2なぜ仕組みは「䜿われなくなる」のか──ケモノ道理論ずkintoneで考える運甚蚭蚈

    このnoteは、「問いからはじめる”デザむンマネゞメント”」ずしお、冊の本を぀くるためのnoteです。぀ず぀のnoteでも䌝わる様にず曞いおいたすが、他の蚘事であったり、なんでこんな事やっおいるのず興味を持っおいただけたら、こちらをお読みください。


    【垂民開発Citizen Developmentずは】
    ITの専門家ではなく、業務を行う本人たちが自分の手でシステムを構築・改善するアプロヌチである。kintoneなどのノヌコヌドツヌルがこれを埌抌しし、デザむンマネゞメントにおいおは「自分たちの働く庭を、自分たちで手入れし続けるためのスコップ」ずしお䜍眮づけられる。

    前回のScene 1では、実隓的な成功を「その堎限り」で終わらせず、次のプロゞェクトや別のチヌムでも再珟できるようにするために「仕組み化」が必芁だずいう話をしたした。

    しかし、ここで倚くの人がぶ぀かる壁がありたす。
    「よかれず思っお䜜ったルヌルや仕組みが、数ヶ月埌には誰も䜿わなくなっおいる」ずいう珟象です。

    • 建築事務所で「進捗を管理する共有シヌト」を䜜ったが、い぀の間にか曎新が止たっおいる

    • チヌム内で「図面チェックのルヌル」を決めたが、結局い぀も通り口頭で枈たせおいる

    • よい仕事のやり方を導入したはずなのに、気づけば元のやり方に戻っおいる

    なぜ、こんなこずが起きおしたうのでしょうか
    その理由を解き明かすために、郜垂蚈画やデザむンの䞖界でよく語られる「ケモノ道Desire Paths」の゚ピ゜ヌドを玹介したしょう。


    パヌクデザむンず「ケモノ道Desire Paths」

    公園を新しく蚭蚈する際、蚭蚈者は「人がどう歩くか」を予枬しお、綺麗に舗装された遊歩道を䜜りたす。
    しかし、いざ公園がオヌプンするず、人々は遠回りになる舗装された道を歩かず、芝生を暪切る最短ルヌトを歩き始めたす。結果ずしお、芝生が螏み固められ、蚭蚈者が意図しなかった堎所に「ケモノ道Desire Paths欲求の道」ができあがっおしたうのです。

    チヌムの「仕組み」が䜿われなくなる理由も、これずたったく同じ構造で説明できたす。

    リヌダヌやシステム管理者が、理想的な業務フロヌを想像しお「綺麗に舗装された立掟なシステムルヌル」を䜜ったずしたす。しかし、それが珟堎の実態最短距離で仕事を進めたい、むレギュラヌな察応が倚いず少しでもズレおいるず、珟堎のメンバヌはシステムぞの入力をやめ、チャットや口頭のやり取りずいう「ケモノ道」を䜿い始めおしたうのです。

    䞀床ケモノ道ができ始めるず「芝生に入らないでくださいルヌルを守りなさい」ずいくら泚意しおも、元の舗装された道に人を戻すこずは困難です。


    進化論に孊ぶ「適応」ず「生存」

    仕組みが䜿われなくなるもう䞀぀の匷力な理由ずしお、「環境の倉化に察する適応力」が挙げられたす。

    「最も匷い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯䞀生き残るこずが出来るのは、倉化できる者である」——進化論の祖であるチャヌルズ・ダヌりィンの教えずしお広く知られる名蚀ですが、これは自然界だけでなく、ビゞネスにおける「仕組み」にもそのたた圓おはたりたす。

    もし、仕事の進め方やルヌルを、分厚いコンクリヌトのようにガチガチに固めおしたったらどうなるでしょう 垂堎環境が倉わり、チヌムの芏暡が倉わり、新しい働き方が求められおいるにもかかわらず、システムが倉化を蚱さない時、その仕組みは「珟堎の邪魔」になりたす。そしお、環境に適応できず、やがお䜿われなくなっおいく淘汰されるのです。

    チヌムの仕組みも、䞀぀の「生態系」です。
    日々のプロゞェクトや人々の動きはどんどん倉化しおいるのに、導入したルヌルやシステムだけが固定されおいるず、システムず珟堎の間に臎呜的なズレが生じたす。

    これら2぀の芖点ケモノ道ず環境ぞの適応を螏たえお、仕組みが「舗装された誰も歩かない道」になっおしたう5぀の臎呜的な理由を芋おいきたしょう。


    理由1倉曎が難しいコンクリヌトで固められおいる

    仕事の進め方が倉わったのに、管理するためのシステムや゚クセルが耇雑すぎお、誰も盎せない状態です。
    これはたさに、道が分厚いコンクリヌトで固められおいお、歩く人の倉化に合わせお道幅や方向を倉えられない状態です。仕組みが仕事の「進化」に远い぀かないず、人はシステムを迂回し始めたす。

    【必芁なこず】 䞀床䜜っお終わりではなく、自分たちで盎せる「環境に合わせお適応し続けられる仕組み」であるこず。

    理由2珟堎で䜿えない遠回りすぎる

    パ゜コンを開かないず入力できないシステムは、動き回る珟堎では䜿われたせん。建蚭珟堎で職人さんず打ち合わせをしおいる時や、クラむアント先で確認したい時に、いちいち事務所に戻っおPCを開かなければならない仕組みは、やがお敬遠されたす。

    【必芁なこず】 堎所に瞛られず、珟堎からスマホやタブレットでサッず入力・確認できる「どこでも䜿える仕組み」であるこず。

    理由3耇雑すぎる迷路のような蚭蚈

    「申請はこのシステム」「ファむルはこっちのフォルダ」「連絡はチャットツヌル」ず、情報がバラバラに散らばっおいる状態です。承認をもらうたでの流れが耇雑で、今誰のずころで止たっおいるのかが芋えない。探すのが面倒になるず、人は「盎接聞いた方が早い」ずなり、ケモノ道に逃げ蟌みたす。動線が耇雑すぎお迷子になる蚭蚈ず同じです。

    【必芁なこず】 情報が䞀箇所にたずたっおおり、誰が䜕をしおいるか䞀目でわかる「シンプルで芋える化された仕組み」であるこず。

    理由4䜜るのに時間がかかる完成した頃には環境が倉わっおいる

    「完璧な仕組みを䜜ろう」ず意気蟌みすぎお、準備に䜕ヶ月もかけおしたうパタヌンです。仕事の仕組みの堎合、半幎かけお重厚なシステムを構築した頃には、プロゞェクトが終わっおいたり、チヌムの課題が別のものに倉わっおいたりしたす。

    【必芁なこず】 たずは最䜎限の機胜でスタヌトし、䜿いながら育おおいく**「すぐに䜜れお、すぐに進化させられる仕組み」**であるこず。

    理由5䜿う人の声が反映されない蚭蚈者からのトップダりン

    システムを管理する人あるいはリヌダヌが䞀方的にルヌルを決め、珟堎のメンバヌは入力するだけ。䜿う人が「ここが䞍䟿だから道を倉えおほしい」ず声を䞊げおも、なかなか改善されない。自分の声が反映されない仕組みを抌し付けられれば、やがお人はそこに寄り付かなくなりたす。

    【必芁なこず】 䜿う人自身が声を䞊げやすく、か぀自らの手でアプリやルヌルを線集・改善しおいける「䜿う人ず䞀緒に䜜れる仕組み」であるこず。


    「完成しない建築」サグラダ・ファミリアず庭づくり

    これら5぀の「䜿われなくなる理由」の共通点は、道具仕組みを䞀床䜜ったら倉えられない「固定された建造物」のように扱っおしたっおいるこずにありたす。

    私たちが目指すべき仕組みの姿ずは、環境や人の動きに合わせお倉わり続けられるサステナブルな仕組みです。
    建築の䞖界には、たさにこの「倉わり続けるこず」を䜓珟しおいる有名な存圚がありたす。スペむンのサグラダ・ファミリアです。

    ご存知の通り、サグラダ・ファミリアはガりディの死埌も100幎以䞊にわたっお建蚭が続けられおきたしたようやく完成が芋えおきたしたが。圓初の緻密な蚭蚈図の倚くは内戊で焌倱しおしたいたしたが、埌を継いだ職人たちがガりディの「思想コンセプト」だけを匕き継ぎ、その時代の技術最近では3DプリンタヌやITを取り入れながら、「珟堎の解釈」で䜜り続けおきたのです。

    最初から完璧な完成図システム仕様曞通りに䜜られたのではなく、䞖代を超えお珟堎の職人たちが手を入れ続けるこずで育っおきた建築。これこそが、仕事の「仕組み」が目指すべき姿です。

    ぀たり、仕組みづくりは「䞀床建おたら終わりのビル」ではなく、日々雑草を抜き、皮を蒔き、怍物の成長や季節環境の倉化に合わせお手を入れおいく「庭づくりGardening」、あるいは「サグラダ・ファミリアのような氞遠のプロトタむピング」ずしお振る舞うべきなのです。

    では、どうすれば仕組みをそのように柔らかく保おるのでしょうか
    ここで重芁になるのが、「業務を行う本人たちが、自分たちの手で手入れする」ずいう考え方です。

    埓来のシステム開発のように、倖郚の専門家やIT郚門に「完成された庭」の造園を䟝頌しおしたうず、埌から自分で朚を怍え替えるこずすらできなくなりたす。ちょっずした倉曎にもお金ず時間がかかり、珟堎の「ここを倉えたい」ずいう声は埌回しにされおしたいたす。

    そうではなく、珟堎のリヌダヌやメンバヌ自身が、日々の倉化新しいプロゞェクトの始たり、メンバヌの増枛、プロセスの倉曎に合わせお、自分たちでサッず仕組みを䜜り、盎し続ける。
    これを実珟するための考え方が、近幎泚目されおいる「垂民開発Citizen Development」、぀たり「ITの専門家ではなく、珟堎の人が自分たちで業務アプリを䜜り、改善しおいく」ずいうアプロヌチです。

    私は長幎、サむボりズ公認 kintone゚バンゞェリストずしお数倚くの䌁業の業務改善に䌎走しおきたしたが、うたくいくチヌムに共通しおいるのは、たさにこの「サグラダ・ファミリア型」のアプロヌチでした。

    珟代には、この垂民開発を埌抌しするノヌコヌドツヌルが存圚したす。プログラミングの知識がなくおも、珟堎の担圓者が自分たちで業務アプリを䜜り、運甚しながら盎しおいくこずができるのです。このアプロヌチたさにサむボりズ瀟のkintoneなどのツヌルを掻甚するこずは、特定の゜フトを芚えるこず自䜓が目的なのではなく、「自分たちの働く生態系庭を、自分たちの手で手入れし続けるためのスコップやハサミ」を手に入れるこずだず蚀えたす。

    仕組みは、最初から完璧に舗装する必芁はありたせん。たずは最䜎限の道を匕き、人々が歩いおできる「ケモノ道」を芳察しながら、埌からそこを優しく舗装しおいくアゞャむルな仕組み化。

    これが、デザむンマネゞメントにおいお求められる、働く人たちの倉化に合わせお「倉わり続けられる仕組み」のデザむンです。


    #デザむンマネゞメント #デザむン経営 #垂民開発 #kintone

     
     
    サむボりズ公認kintone゚バンゞェリスト。倧孊 建築むンテリア孊科におデザむンマネゞメント論を2021幎より担圓环蚈玄300名。デザむン思考×アゞャむル×仕組み化で「孊びず぀ながるチヌムづくり」をテヌマに掻動。note連茉『問いからはじめるデザむンマネゞメント』。

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