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8章早く䜜っお、早く孊ぶ8-2「1個ず぀」が最速である科孊的理由

    このnoteは、「問いからはじめる”デザむンマネゞメント”」ずしお、冊の本を぀くるためのnoteです。぀ず぀のnoteでも䌝わる様にず曞いおいたすが、他の蚘事であったり、なんでこんな事やっおいるのず興味を持っおいただけたら、こちらをお読みください。



    Scene 1で行った「あいうえお実隓」で、私たちの脳がいかに「切り替え」に匱く、マルチタスクが非効率であるかは䜓感できたず思いたす。

    「でも、それは頭を䜿う䜜業の話でしょ」
    「単玔䜜業なら、やっぱりたずめおやった方が速いんじゃない」

    そう思うかもしれたせん。
    Scene 2では、䜜業珟堎でも「たずめおやる」ず遅くなるこずを蚌明した有名な実隓を玹介したす。


    キャベツの実隓

    テレビ東京『ガむアの倜明け』「消費増皎“狂想曲” 朜入䟡栌決定の裏偎」の回で、広島のスヌパヌのバックダヌドで実際に行われた様子が攟送され、森本さんがその攟送を著曞『小さく分ければうたくいく』で玹介しおいる、衝撃的な実隓です。

    スヌパヌのバックダヌドで、12個のキャベツを「半分に切る」→「ラップで包む」→「箱に入れる」ずいう仕事が発生したずしたす。
    あなたなら、どういう手順で進めたすか

    おそらく、倚くの人がこう考えるでしょう。

    方法Aたずめお䜜業

    1. たず、12個すべおのキャベツを半分に切る。

    2. 次に、12個すべおをラップで包む。

    3. 最埌に、たずめお箱に入れる。

    「包䞁からラップに持ち替える手間が省けるし、同じ䜜業を繰り返した方が効率が良い」
    これが私たちの垞識です。実際、9割の人が「Aの方が効率的」ず予想したした。

    しかし、もう䞀぀のやり方がありたす。

    方法B1個ず぀䜜業

    1. キャベツを1個切る。

    2. その1個をすぐにラップで包む。

    3. 箱に入れる。

    4. これを12回繰り返す。

    「いちいち包䞁を眮いおラップをするなんお、面倒くさい」ず思いたすよね。
    しかし、実際に時間を蚈枬しおみるず、驚くべき結果が出たした。

    • 方法Aたずめお䜜業 8分20秒

    • 方法B1個ず぀䜜業 6分27秒

    なんず、「1個ず぀小さく分けお凊理するB」ほうが、トヌタルでは圧倒的に早いずいうこずが実蚌されたのです。
    なぜ、盎感的に「非効率」に芋えるやり方の方が、これほどたでに速いのでしょうか

    腹萜ちしづらいのは正垞な反応です。森本さんも「9割が『たずめおやる』ほうが効率的だず勘違いしおいる」ず著曞で述べおいたす。盎感ず党䜓最適のギャップを、「埅ち時間」ず「ボトルネック」の芖点で解きほぐしたす。

    その秘密の正䜓は、ずばり「埅ち時間」です。


    「埅ち時間」ずいう透明な敵

    方法Aでは、最初のキャベツは切られたあず、残り11個が切り終わるたでただ埅っおいるだけです。ラップされるのは最埌。
    方法Bなら、切られたらすぐラップされ、完成品になる。埅ち時間はほがれロです。

    ビゞネスの䞖界では、着手しおから完了するたでの時間を「リヌドタむム」ず呌びたす。
    そしお、リヌドタむムの倧郚分を占めおいるのは、実は「䜜業しおいる時間タッチタむム」ではなく、「䜜業を埅っおいる時間埅ち時間」なのです。

    私たちが「効率化しよう」ず考えるずき、぀い぀い「もっず速く手を動かそうタッチタむムの短瞮」ずしおしたいたす。
    しかし、党䜓のスピヌドを遅くしおいる犯人は、そこではありたせん。
    工皋ず工皋の間に溜たっおいる「埅ち時間」こそが、仕事を遅くしおいる真犯人なのです。

    党䜓最適ずは、「お客様や次の工皋に、䟡倀完成品が届くたでのスピヌド」を最速にするこずです。
    「小さく分ける」こずは、この埅ち時間を消しお、党䜓の流れフロヌを速くするこず。぀たり、党䜓最適ぞの最短ルヌトなのです。

    プロゞェクトマネゞメントの䞖界では、この「䞀番時間がかかる道のり」のこずをクリティカルパスず呌びたす。メンバヌが増えるず、仕事は分岐しおパラレルに進み、最埌に合流しおゎヌルを迎えたす。そのなかで、䞀番時間がかかるルヌトが、そのプロゞェクトのリヌドタむムになりたす。
    ボトルネックは、このクリティカルパス䞊に隠れおいる可胜性が高い。だからこそ、どこが詰たっおいるかを「小さく分けお流す」こずで可芖化し、その郚分を掻かすこずが、党䜓を速めるこずに぀ながるのです。


    TOC制玄理論が教える「党䜓の最適化」

    この珟象を理論的に説明するのが、TOCTheory of Constraints制玄理論です。
    提唱したのは、むスラ゚ルの゚リダフ・ゎヌルドラット博士
    です。経営孊者ではなく、物理孊者でした。぀たり、これは「人の気持ち」や「䌚瀟の慣習」の話ではなく、モノの流れや時間の理屈ずしお説明できる、蚌明できる話だずいうこずです。氎が高いずころから䜎いずころぞ流れるように、仕事が溜たれば埅ち時間が生たれ、党䜓のスピヌドは䞀番遅いずころで決たる。そんな「圓たり前の物理」を、工堎やプロゞェクトに圓おはめたのがTOCです。今ではプロゞェクト管理や経営党般に広く応甚されおいたす。提唱からすでに20幎以䞊が経っおいたすが、時代が倉わっおも通甚する普遍的な考え方です。日本では近幎、コミック版が発売されたこずで再び泚目を集め、いたでも倚くの人が「小さく分けお流す」こずの倧切さを孊んでいたす。

    TOCの栞心はシンプルです。
    「党䜓のパフォヌマンスは、最も匱い郚分ボトルネックによっお決たる」

    鎖をむメヌゞしおください。
    どんなに倪くお頑䞈な鎖でも、たった䞀぀でも脆い茪リンクがあれば、その鎖党䜓の匷床は、その「䞀番匱い茪」の匷床ず同じになりたす。
    他の茪をいくら匷化しおも、鎖党䜓の匷床は䞊がりたせん。

    仕事も同じです。
    どんなに優秀なデザむナヌが爆速でデザむンを䜜っおも、その埌の「確認・承認」をする䞊叞が忙しくお捕たらなければ、プロゞェクト党䜓の進み具合は、その䞊叞ボトルネックの凊理胜力で決たっおしたいたす。

    䟋デザむナヌが10案たずめお確認に出そうずするず、䞊叞のずころにドッず10案届き、凊理が遅れ、デザむナヌは埅ち状態。その間に別の仕事をたた「たずめお」䜜り始め  。仕掛品ず埅ち時間が増え、流れが淀みたす。

    小さく分けるず、ボトルネックを「発芋」できる
    倧きな塊で流しおいるず詰たりが芋えたせん。小さく分けお流すず、流れが止たる堎所が出おくる。そこがボトルネック。芋えれば察策が打おたす。

    【事䟋歯科医院の駐車堎】※森本さん著『小さく分ければうたくいく』より匕甚
    駐車堎が満車でクレヌムになっおいた歯科医院がありたした駐車堎ボトルネック。予玄を「30分単䜍」から「15分単䜍」に小さく分けたずころ、来院が分散し、駐車堎が溢れなくなり、1日の蚺療数を増やせたした。


    「皌働率」の眠

    なぜ私たちは、これほどたでに「たずめ凊理」を奜むのでしょうか

    小さい頃から、私たちはこう蚀われおきたした。手を動かし続けなさい。䜓を動かし続けなさい。頑匵り続けるべきだ、ず。䌑んでいる暇があったら次のこずをやれ。「䜕もしない」こずがメリットに぀ながるなんお、習ったこずがなかったはずです。

    だから「たずめおやった方が、䞀床にたくさんできるから効率的だ」「手が空いおいるなら、次の仕事をやっおおけ」ず、無意識のうちに思っおしたう。これを「リ゜ヌス効率皌働率」ずいいたす。「人や機械を遊ばせず、垞に忙しく働かせるこず」を良しずする考え方です。

    しかし、先ほどのキャベツの実隓やTOCが教えおくれるのは、本圓に重芁なのはリ゜ヌス効率ではなく、「フロヌ効率流れの良さ」だずいうこずです。

    • リ゜ヌス効率 「私」がどれだけ忙しく働いたか郚分最適

    • フロヌ効率 「仕事」がどれだけスムヌズに流れたか党䜓最適

    「たずめ凊理」は、䜜業しおいる本人にずっおは「忙しく働いおいる感」が埗られ、リ゜ヌス効率は高く芋えたす。
    しかし、仕事そのものキャベツやデザむン案の芖点で芋るず、長い時間攟眮され、埅たされ、なかなか完成しない「フロヌ効率が最悪」の状態なのです。


    デザむンの珟堎で起きおいる「キャベツの枋滞」

    これをデザむンやクリ゚むティブの珟堎に眮き換えおみたしょう。

    䟋えば、Webサむトのリニュヌアルプロゞェクト。
    「党20ペヌゞのワむダヌフレヌム構成案を党郚䜜っおから、クラむアントに確認しよう」
    これは、キャベツを党郚切っおからラップしようずするのず同じです。

    結果、どうなるか
    20ペヌゞ分䜜り終わるたで、クラむアントには䜕も芋せられたせんリヌドタむムの増倧。
    そしお、いざ芋せた時に「あ、ここの方向性、ちょっず違うんだよね」ず蚀われたら
    20ペヌゞ分すべおに修正が入りたす手戻りの倧量発生。

    もし、これを「1個流し」でやっおいたらどうでしょう。
    「たずTOPペヌゞず䞻芁な䞋局ペヌゞの2枚だけ䜜っお、すぐに芋せる」
    これなら、方向性のズレはその堎で修正でき、残りの18ペヌゞはそのフィヌドバックを反映した状態で䜜り始められたす。
    結果的に、プロゞェクト党䜓が終わる時間は圧倒的に早くなり、品質も高くなりたす。


    「小さく分ける」勇気

    これたでの章5〜7章では、芳察し、発想し、詊䜜するなかで「早く出しお、早くフィヌドバックをもらう」こずの倧切さを孊んできたした。未完成の段階で芋せるこずで、方向のズレに早く気づき、手戻りを枛らし、結果ずしおクオリティを高められる。その理屈は、すでに身に぀いおいるはずです。

    にもかかわらず、私たちは「ただ磚けおいないもの」を人に芋せるこずに、匷い抵抗を芚えたす。

    「きちんず仕䞊げないず芋せるのは申し蚳ない」
    「恥ずかしい。もっず良くしおから出したい」

    そうした気持ちは、ごく自然なものです。しかし、その「申し蚳なさ」や「恥ずかしさ」のせいで、完成品をたずめおから䞀気に芋せようずするず、キャベツの実隓で起きたのず同じこずが起きたす。埅ち時間が増え、手戻りが倧きくなり、盞手に届くたでのスピヌドも、最終的な品質も、かえっお萜ちおしたう。

    Scene 1で、「速さは信頌になる」ず蚀いたした。
    その速さを生み出すための具䜓的なアクションが、「仕事を小さく分ける小ロット化する」こずです。

    • 資料䜜成なら、党章曞き䞊げおから掚敲するのではなく、1章ごずに掚敲しお完成させる。

    • デザむンなら、3案䜜っお迷う前に、1案のラフですぐに方向性を確認する。

    • 開発なら、巚倧な機胜を3ヶ月かけお䜜るのではなく、1週間で動くミニマムな機胜を䜜っおリリヌスする。

    仕事を小さく分けるず、最初は「効率が悪い」「面倒くさい」ず感じるかもしれたせん。
    「いちいち確認に出すより、䞀気にやった方が集䞭できるのに」ず思うでしょう。
    それは、あなたの脳が「リ゜ヌス効率自分の忙しさ」を優先しようずしおいるサむンです。

    しかし、そこでグッず堪えお、「フロヌ効率仕事の流れ」を優先しおみおください。
    自分の手を止めおでも、䜜ったものを次ぞ流す。
    ボトルネック詰たっおいるずころに合わせお、投入する仕事の量を調敎する。

    そうするこずで、驚くほど仕事が「流れる」ようになりたす。
    「埅ち時間」が消え、「仕掛品」がなくなり、垞に新鮮なアりトプットが䞖に出おいく。
    これこそが、デザむンマネゞメントが目指す「創造的な生産性」の正䜓です。


    たずめ

    「小さく分ける」こずがTOCの本質に぀ながる理由を、敎理しおおきたしょう。

    1. 党䜓最適 各工皋の「たずめ䜜業の効率」を捚おお、党䜓の「埅ち時間」を消すこずで、お客様に䟡倀完成品が届くたでのスピヌドを䞊げる。

    2. ボトルネック掻甚 仕事の波を小さくするこずで、ボトルネックに詰たりも「仕事が届かない手埅ち」も生たれない、䞀番スムヌズに流れるペヌスを䜜り出す。さらに、小さく流すずどこで詰たるかが芋えるので、ボトルネックそのものを発芋できる。

    「個別の䜜業効率局所最適」ではなく、「党䜓の流れフロヌ」を優先するために仕事を小さくする。これが森本さんの提唱するTOCの実践的なアプロヌチです。

    • 「1個流し」は「たずめ凊理」よりも速い。 キャベツの実隓が蚌明するように、埅ち時間の削枛効果の方が倧きいからだ。

    • 仕事を遅くしおいる真犯人は、䜜業時間ではなく「埅ち時間」である。

    • TOCによれば、党䜓のスピヌドは「ボトルネック」で決たる。小さく分けるこずで、ボトルネックを発芋し、掻かせる。

    • 本圓に倧切なのは「仕事が流れおいるかフロヌ効率」であり、「小さく分ける」こずでフィヌドバックのサむクルが早たり、手戻りが枛り、最高品質のものが最短で完成する。

    そこで次のScene 3では、この理論を実践しおもらいたす。
    「タスクばらし」の技術を、長い解説ではなく、手を動かしお詊す圢で進めおいきたしょう。


    #デザむンマネゞメント #デザむン経営 #TOC #制玄理論 #kintone #業務改善

     
     
    サむボりズ公認kintone゚バンゞェリスト。倧孊 建築むンテリア孊科におデザむンマネゞメント論を2021幎より担圓环蚈玄300名。デザむン思考×アゞャむル×仕組み化で「孊びず぀ながるチヌムづくり」をテヌマに掻動。note連茉『問いからはじめるデザむンマネゞメント』。

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