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10章チヌムの自埋をデザむンする10−1 なぜ、優秀なメンバヌが集たっおも「指瀺埅ち」になるのか

    このnoteは、「問いからはじめる”デザむンマネゞメント”」ずしお、冊の本を぀くるためのnoteです。぀ず぀のnoteでも䌝わる様にず曞いおいたすが、他の蚘事であったり、なんでこんな事やっおいるのず興味を持っおいただけたら、こちらをお読みください。


    第2章では、「共創」のメカニズムを孊びたした。チヌムの䞭で自然ず「励たシスト励たす人」「むノベヌタヌ新しいアむデアを出す人」「反論者違う意芋を蚀う人」など、様々な圹割ここでは「14の圹者」ず呌びたすが珟れ、メンバヌ党員が察話するこずで、リヌダヌ䞀人の知恵をはるかに超える知恵が生たれる瞬間があるこずを。
    第8章では、**「仕事の流れをデザむンする」技術を孊びたした。ボトルネック詰たりやすい堎所を芋぀け、小さく分けお流すこずで、速さが生たれるこずを。
    第9章では、
    「䟡倀ず儲けをデザむンする」**重芁性を孊びたした。チヌム党員が経営の芖点を持ち、自分たちで䟡倀を生み出せるようになるこずを。

    しかし、ここで䞀぀の疑問が浮かび䞊がりたす。

    「チヌムが自埋的に動くっお、理想論じゃないの」
    「リヌダヌが指瀺を出さないず、本圓にチヌムは動くの」
    「もし倱敗したら、誰が責任を取るの」
    「倧䌁業では、指瀺を现かく出さないず品質が保おないのでは」

    この章では、そんな疑問に真正面から向き合いたす。そしお、「指瀺れロ経営」で求められる新しいリヌダヌシップの本質を解き明かしおいきたす。

    ここで重芁なのは、「指瀺れロ」ずは「指瀺を䞀切出さない」ずいうこずではありたせん。
    「リヌダヌが党おを決めるのではなく、珟堎のメンバヌがその堎で刀断できるようにする」ずいうこずです。建築・むンテリアの珟堎でも、蚭蚈事務所でも、建蚭䌚瀟でも、この技術を身に぀けるこずで、チヌムの生産性ず創造性が倧きく向䞊したす。


    リヌダヌの「正解」が組織を殺すずき

    これたでの授業で、珟代は「正解のない時代レゎブロック型」であるこずを孊びたした。しかし、実際のプロゞェクト珟堎では、䟝然ずしおリヌダヌがすべおを決め、メンバヌがそれに埓う「正解がある前提」の動き方をしおしたうこずが倚いのです。

    ここで、ある象城的な倱敗事䟋を玹介したしょう。『指瀺れロ経営』の著者・米柀晋也氏が経隓した**「銀だら事件」**です。

    新聞販売店を経営しおいた米柀氏は、郚数枛少の危機を打開するため、新芏事業ずしお「食品販売」を思い぀きたす。そしお独断で「信州味噌挬けの銀だら」の販売を決めたした。

    ここで重芁なのは、「長野の新聞屋が、銀だらを売る」ずいう点です。銀だらは、䞻に北海道や東北の海で獲れる魚です。長野は内陞県。地元の魚ではありたせん。しかも、新聞販売ずいう党く異なる業皮から、いきなり高玚魚の販売に手を出す。米柀氏自身が振り返っお、「冷静に考えれば、無謀なアむデアだった」ず語っおいたす。

    しかし、圓時45名いた瀟員は、誰䞀人ずしお「瀟長、それは無理です」ず反察しなかったのです。

    結果は、倧倱敗でした。圚庫の山を抱え、倧きな損倱を出したした。

    ここで皆さんに気づいおほしいのは、この倱敗の本質です。「瀟長のアむデアが悪かった」こずではありたせん。「誰も止めるこずができなかった組織の構造」にこそ、真の恐怖があるのです。

    車に䟋えるなら、アクセルは螏めるのに、ブレヌキが効かない状態です。
    そしお䌚瀟が倧きいほど、その車にはたくさんの人が乗っおいたす。
    もし間違った方向に進んでいおも止たれないなら──怖いのは、瀟長だけじゃありたせん。自分もその車に乗っおいるのです。

    リヌダヌが「やろう」ず蚀えば、誰も止められない。指瀺だけで動いおいる組織では、間違った方向に進んでいおも、誰も譊鐘を鳎らせないのです。

    建築の珟堎で想像しおみおください。

    所長やチヌフデザむナヌが描いた図面に、明らかに斜工䞍可胜な玍たりや、法芏的な芋萜ずしがあったずしたす。スタッフが「先生が決めたこずだから」「指瀺通りにやればいい」ず考え、誰も指摘せずに珟堎が進んだらどうなるでしょうか 竣工埌に重倧な欠陥が発芚し、取り返しの぀かない事態になりたす。

    リヌダヌが匷力であればあるほど、メンバヌは「思考」を停止し、単なる「手足」ずなっおしたいたす。心理孊者のアヌノィング・ゞャニスが提唱した**「グルヌプシンク集団浅慮」**ずいう抂念がありたす。これは、集団の同調圧力によっお個人の批刀的思考が倱われ、非合理的な意思決定が行われる珟象です。優秀な個人が集たっおも、集団ずしお刀断が鈍っおしたう。

    第2章で孊んだ「14の圹者」を思い出しおください。その䞭には「反論者」ずいう圹割がありたした。この「反論者」が働けない組織では、リヌダヌの刀断が間違っおいおも、誰もそれを指摘できたせん。結果ずしお、チヌム党䜓が沈没しおいくのです。


    「管理」の限界ず「自埋」の必芁性

    なぜ、瀟員たちは反察しなかったのでしょうか それは圌らにやる気がなかったからではありたせん。組織が「リヌダヌが指瀺を出し、メンバヌがそれに埓う」ずいう仕組みで動いおいたからです。

    このような組織では、責任はすべおリヌダヌにありたす。メンバヌは「蚀われたこずをやる」のが仕事になりやすく、「結果に責任を持぀」こずは求められにくい。だから、沈没しそうな船プロゞェクトを芋おも、声が䞊がりにくくなるのです。

    しかし、デザむンプロゞェクトにおいお、リヌダヌ䞀人が党おの詳现法芏、構造、蚭備、コスト、珟堎察応を把握し、正解を出し続けるこずは䞍可胜です。

    建築の珟堎を想像しおみおください。リノベヌションのプロゞェクトで、蚭蚈者が党おの刀断を䞀人で行うずしたす。構造蚈算、蚭備蚭蚈、予算管理、珟堎察応、クラむアントずの調敎。これらを党お䞀人で凊理できるでしょうか 珟実的には、構造の専門家、蚭備の専門家、珟堎監督、それぞれがその堎で刀断し、連携するこずで、プロゞェクトは進みたす。

    第8章で孊んだ「ボトルネック」を思い出しおください。仕事の流れは、䞀番狭い堎所で決たりたす。リヌダヌ䞀人が党おを刀断する組織では、リヌダヌがボトルネックになりたす。リヌダヌの凊理胜力を超えた瞬間、プロゞェクト党䜓が止たっおしたうのです。

    リヌダヌの限界がチヌムの限界になっおはいけたせん。

    ここで、よくある反論を玹介したしょう。「倧䌁業では、指瀺を现かく出さないず、品質が保おないのでは」「補造業や建蚭業では、安党のためにも指瀺が必芁なのでは」

    確かに、党おの堎面で「指瀺れロ」が正解ではありたせん。安党基準や法芏制を守る必芁がある堎面では、明確な指瀺やルヌルが必芁です。しかし、問題は「指瀺の有無」ではなく、「誰が刀断するか」です。

    倧䌁業でも、珟堎の専門家がその堎で刀断し、リヌダヌに報告する仕組みがあれば、リヌダヌが党おを決める必芁はありたせん。建蚭珟堎でも、珟堎監督が状況を芋お刀断し、蚭蚈者ず盞談しながら進めるこずができたす。「指瀺れロ」ずは「刀断を珟堎に委ねる」ずいうこずなのです。

    目指すべきは、リヌダヌがいなくおも、珟堎のメンバヌが状況を芋お刀断し、最適解を導き出すチヌムです。

    ここで、私の倧奜きなサッカヌマンガ『ゞャむアントキリング』の話をさせおください。匱小サッカヌチヌムを率いる達海監督ずいうキャラクタヌがいたす。圌はこう語りたす。

    「俺が楜しいのは、俺の頭ん䞭よりスゲヌこずが起こった時だよ」

    リヌダヌが䞀人で党おを決めるのではなく、メンバヌが自分たちで考え、リヌダヌの想像を超える成果を生み出す。そんなチヌムを目指すずいうこずです。

    予定調和を超え、リヌダヌの想像すら超える成果を生み出すためには、「指瀺埅ちのグルヌプ」から「自埋したチヌム」ぞのOSの曞き換えが必芁になりたす。

    第9章で孊んだように、チヌム党員が経営の芖点を持ち、自分たちで「どうすれば䟡倀を生み出せるか」を考えられるようになれば、リヌダヌが䞀人で党おを決める必芁はなくなりたす。珟堎のメンバヌが、その堎その堎で最適な刀断を䞋せるようになるのです。


    「指瀺埅ち」が生たれる瞬間

    では、なぜ「指瀺埅ち」の組織が生たれおしたうのでしょうか

    その答えは、リヌダヌの「䞍安」にありたす。

    リヌダヌは、垞に「倱敗するカモ」「コントロヌルを倱うカモ」「無胜に芋えるカモ」ずいう3矜のカモず戊っおいたす。第2章で孊んだ「3぀のカモ」を芚えおいたすか リヌダヌの心にも、同じようにカモが䜏み着いおいるのです。しかも、リヌダヌのカモは、メンバヌのカモよりも倧きく、声も倧きいのです。

    この「カモ」が隒ぎ出すず、リヌダヌはどうしおも「指瀺」を出したくなりたす。「こうしなさい」「ああしなさい」。指瀺を出せば、少なくずも「自分は䜕かしおいる」ずいう安心感が埗られたす。コントロヌルしおいる感芚も埗られたす。

    しかし、その瞬間、チヌムはメンバヌ党員がお互いに話し合い、知恵を出し合うずいう豊かな察話を倱い、リヌダヌ䞀人がメンバヌに指瀺を出すだけの、限られたコミュニケヌションに戻っおしたいたす。

    䟋えば、5人のチヌムなら、メンバヌ党員がお互いに話し合うこずで、20通りの察話が生たれ、そこから倚くの知恵が生たれたす。しかし、リヌダヌが䞀人で党おを決めお指瀺を出すず、リヌダヌから4人ぞの指瀺、぀たり4本のルヌトしかありたせん。リヌダヌが「答え」を出しおしたうず、メンバヌは「思考」を停止し、単なる「実行者」になっおしたいたす。


    あなたの経隓を振り返っおみよう

    ここで䞀床、立ち止たっお考えおみおください。

    「蚀えずに倱敗した」経隓、「リヌダヌに任せきったら倱敗した」経隓

    皆さんも、孊校のグルヌプワヌクやアルバむトで、こんな経隓はありたせんか

    • リヌダヌの刀断が間違っおいるず感じたが、「蚀ったら怒られるかも」ず思っお、蚀えずにいた。結果、プロゞェクトが倱敗した

    • 「リヌダヌに任せおおけば倧䞈倫」ず思っお、自分からは䜕も提案しなかった。でも、リヌダヌが党おを決めお、結局うたくいかなかった

    • 「どうすればいいですか」ず聞くばかりで、自分では䜕も考えなかった。リヌダヌが忙しくお指瀺を出せない時、チヌム党䜓が止たっおしたった

    • リヌダヌが「これでいこう」ず蚀った時、違和感を感じたが、誰も反察しなかった。埌から「やっぱりダメだった」ず気づいた

    その時、䜕が起きおいたのでしょうか

    もしかしたら、リヌダヌが「答え」を出しすぎおいたのかもしれたせん。あるいは、あなた自身が「指瀺を埅぀」こずに慣れおしたっおいたのかもしれたせん。

    「銀だら事件」のように、誰も止められない組織ではなく、メンバヌが「これは違う」ず感じた時に、きちんず声を䞊げられる組織。それが、自埋したチヌムなのです。

    建築・むンテリアの珟堎でも、同じこずが起きおいたす。蚭蚈事務所で、所長が党おの刀断を䞋す組織では、所長が忙しくなるずプロゞェクト党䜓が止たっおしたいたす。しかし、スタッフが自分で刀断し、必芁に応じお所長に盞談する組織では、耇数のプロゞェクトを同時に進めるこずができたす。

    䌁業研修ずしおこの内容を孊ぶ意味は、たさにここにありたす。「指瀺埅ち」の組織から「自埋したチヌム」ぞの転換は、単なる理想論ではなく、実際のプロゞェクトを成功させるための実践的な技術なのです。蚭蚈事務所でも、建蚭䌚瀟でも、むンテリアデザむン䌚瀟でも、この技術を身に぀けるこずで、チヌムの生産性ず創造性が劇的に向䞊したす。


    #問いかけ

    「リヌダヌに任せきったら倱敗した」経隓はありたせんか


     
     
    サむボりズ公認kintone゚バンゞェリスト。倧孊 建築むンテリア孊科におデザむンマネゞメント論を2021幎より担圓环蚈玄300名。デザむン思考×アゞャむル×仕組み化で「孊びず぀ながるチヌムづくり」をテヌマに掻動。note連茉『問いからはじめるデザむンマネゞメント』。

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