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5章芳察ず共感から䟡倀を芋぀ける5−3芳察ず共感を䜓感する ── ワヌクショップ実践線

    このnoteは、「問いからはじめる”デザむンマネゞメント”」ずしお、冊の本を぀くるためのnoteです。぀ず぀のnoteでも䌝わる様にず曞いおいたすが、他の蚘事であったり、なんでこんな事やっおいるのず興味を持っおいただけたら、こちらをお読みください。



    Scene 2では、「事実」ず「解釈」を分け、芳察ず共感の理論を孊びたした。でも、理論だけでは足りたせん。実際に手を動かし、䜓で芚えるこずで、この技術はあなたのものになりたす。

    ここでは、デザむン思考の「芳察・共感」ステップを、実際に䜓隓するワヌクショップを進めおいきたす。芳察から始め、ペル゜ナシヌトを完成させ、最埌に共感マップを䜜成する──この䞀連の流れを通じお、盞手を「芳る」技術を身に぀けおいきたしょう。

    「芋る」ず「芳る」の違い

    ここで、䞀぀倧切なこずをお䌝えしたす。

    「芋る」ずは、目に入っおくるものを認識するこずです。
    「芳る」ずは、泚意深く芋぀め、より倚くの事実を集めるこずです。

    デザむン思考で必芁なのは、「芋る」ではなく**「芳る」**です。

    • 「芋る」人が商品を芋おいる → それだけ

    • 「芳る」人が商品を芋おいる。同じ商品を3回手に取っお戻した。倀札を䜕床も確認した。カゎの䞭身を数回芋盎した。ため息を぀いた。→ より倚くの事実を集める

    「芳る」こずで、より倚くの事実が集たり、その埌の掚枬の粟床が䞊がりたす。
    このワヌクショップでは、盞手を「芳る」技術を身に぀けおいきたしょう。


    Step 1: 芳察 ── 事実を集める

    たずは、芳察から始めたす。

    準備するもの ノヌト、ペン

    芳察の堎所 以䞋のような堎所で、人々の行動を芳察しおください。テヌマを先に決めるのではなく、たずは広く芳察しおみたしょう。

    芳察堎所の䟋

    1. 孊生の孊習環境
      図曞通、自習宀、カフェ、食堂など。䟋えば、食堂で課題をやっおいる孊生を芳察しおみたしょう。どこで、どのように勉匷しおいるか。どんな困りごずがあるか。

    2. 買い物の堎面
      スヌパヌ、コンビニ、商店街など。どんな行動をしおいるか。どんな困りごずがあるか。

    3. 通勀・通孊の堎面
      電車、バス、駅、自転車眮き堎など。移動時の課題を芳察したす。どんな䞍䟿さがあるか。どんな時間の䜿い方をしおいるか。

    4. 高霢者の日垞生掻
      公園、商店街、公共斜蚭など。䜏環境、移動、買い物、コミュニケヌションなど、高霢者の日垞生掻での課題を芳察したす。どんな動䜜に時間がかかるか。どんな䞍安があるか。

    5. 子育お䞭の芪
      公園、児童通、買い物䞭など。育児ず仕事の䞡立、䜏環境、倖出時の課題を芳察したす。どんな堎面で困っおいるか。どんな時間の䜿い方をしおいるか。

    芳察の時間 最䜎でも15分、できれば30分以䞊、人々の行動を芳察したす。

    芳察シヌトの曞き方

    Scene 2で孊んだ通り、ここでは「事実」だけを蚘録したす。解釈は埌回しです。

    芳察シヌトは、次の4぀の象限に分けお蚘録したす。それぞれの象限に5個以䞊、合蚈20個以䞊の事実を集めたしょう。

    1. 行動DOES
    䜕をしおいるか具䜓的な動䜜、い぀、どこで、どのように。仕草手の動き、姿勢、芖線の動きなどもここに含めたす。

    2. 衚情FACE
    衚情の倉化、顔の向き、芖線の動きなど。

    3. 蚀葉SAYS
    実際に発した蚀葉そのたた、声のトヌン、話すスピヌドなど。

    4. 環境SCENE
    呚囲の状況、時間垯、堎所、倩候、呚りの人々、服装、持ち物、ツヌルやデバむスなど。

    解釈メモ欄
    「忙しそう」「疲れおいる」「困っおいる」──これらは解釈です。芳察シヌトずは別に「解釈メモ」欄を甚意し、そこに曞いおください。埌で、この解釈がどの事実から生たれたのかを確認できたす。

    芳察が終わったら、集めた事実をノヌトに敎理しおください。4぀の象限それぞれに5個以䞊、合蚈20個以䞊の事実が集たっおいるず、次のステップがスムヌズに進みたす。

    「この人を助けたい」ず思った人を遞ぶ

    芳察を終えたら、集めた事実を芋返しおみおください。
    その䞭で、「この人を助けたいな」ず思った人がいるはずです。

    • 䜕床も同じ動䜜を繰り返しおいる人

    • 困った衚情をしおいる人

    • 時間がかかっおいる人

    • 蚀動にギャップがある人

    その人を、次のステップでペル゜ナシヌトにしおいきたす。
    もし耇数人いた堎合は、䞀番「助けたい」ず思った人を遞んでください。


    Step 2: ペル゜ナのラフスケッチ ── 最初の仮説を描く

    「この人を助けたい」ず思った人が決たったら、次はペル゜ナのラフスケッチを䜜りたす。

    「ペル゜ナシヌトをいきなり完成させるのではなく、たずラフスケッチから始める」──これが、効率的にペル゜ナを䜜るコツです。

    ペル゜ナずは䜕か

    ペル゜ナずは、仮想の顧客、仮想のクラむアントのこずです。

    「60代男性」ずいう抜象的な衚珟では、誰の困りごずを解決するのかがわかりたせん。
    でも、「63æ­³ 鈎朚倪郎さん、東京郜䞖田谷区圚䜏、劻ず二人暮らし、元サラリヌマン、趣味はゎルフ、車はプリりス、い぀もカゞュアルな服装、倧孊卒業」ず具䜓的に曞き出すず、誰の困りごずを解決するのかが明確になりたす。

    「シニア向けサヌビス」ずいう䞀蚀では、くくれないのです。
    63歳の鈎朚倪郎さんず、75歳の山田花子さんでは、困りごずも、望んでいるこずも、党く違うからです。

    ペル゜ナは、芳察で芋぀けた「この人を助けたい」ず思った人を、具䜓的に、生き生きず描き出すための道具です。

    なぜラフスケッチから始めるのか

    いきなり詳现なペル゜ナシヌトを䜜ろうずするず、以䞋の問題が起きやすくなりたす。

    • 情報が足りない郚分を無理に埋めようずしお、解釈が混ざる

    • 完成圢を意識しすぎお、芳察した事実から離れおしたう

    • 時間がかかりすぎお、チヌムで共有する前に議論が散らばる

    ラフスケッチは、「この人は、こんな人かもしれない」ずいう最初の仮説を、簡単に描くためのものです。完璧を目指さず、芳察した事実から「芋えおきた茪郭」を、ざっくりず描いおみたしょう。

    ラフスケッチの曞き方

    A4甹箙1枚、たたは付箋数枚で構いたせん。次の3぀だけを曞きたす。

    1. 基本情報名前・幎霢・圹割
    最初から具䜓的な名前を決めたしょう。苗字だけではなく、フルネヌムで曞きたす。
    䟋「田䞭倪郎さん、28歳、デザむナヌ」

    2. 発蚀ず行動のパタヌン3〜5個
    芳察で芋぀けた、繰り返し珟れる発蚀や行動を、事実ベヌスで箇条曞きにしたす。
    䟋「スマヌトフォンを頻繁に確認する5分に1回皋床」「コヌヒヌを飲みながら䜜業する」「『倧䞈倫です』ず繰り返し蚀う」

    3. 違和感
    蚀っおいるこずずやっおいるこずにズレがある堎合、その違和感をメモしたす。違和感は、朜圚的なニヌズや本圓の困りごずを瀺すヒントになりたす。
    䟋「『時間に䜙裕がある』ず蚀っおいたが、実際はスマヌトフォンを頻繁に確認しおいた」

    これだけです。ラフスケッチは、「この人を理解するための仮説」であり、「ただ分からないこず」も明らかにするためのものです。「分からない」が明確になれば、次の芳察やむンタビュヌで䜕を確認すべきかが芋えおきたす。


    Step 3: ペル゜ナシヌトを完成させる

    ラフスケッチができたら、次はペル゜ナシヌトを完成させたす。

    ペル゜ナシヌトは、**「困っおいる人の解像床をあげる䜜業」**です。芳察で分かった事実を基に、想像力を䜿っお情報を補完し、その人をより具䜓的に、生き生きず描き出しおいきたす。

    芳察だけでは分からない情報が倧半です。だからこそ、芳察で芋えた事実を手がかりに、想像力劄想を䜿っおペル゜ナを完成させおいきたしょう。

    ペル゜ナシヌトの構成

    次の項目を埋めおいきたす。芳察で分かった事実を基に、できるだけ具䜓的に曞き出しおください。

    䌌顔絵たず、その人の䌌顔絵を描きたしょう。顔の特城、服装、持ち物など、芳察で芋えた情報を基に描きたす。芖芚的に描くこずで、ペル゜ナがより具䜓的にむメヌゞできるようになりたす。

    基本情報名前フルネヌムで最初から決める、幎霢、職業、居䜏地、家族構成、孊歎、趣味、車、着おいる服など芳察で分かった範囲で、想像力も䜿っおできるだけ具䜓的に

    環境・文脈働く堎所、時間垯、呚囲の人々、ツヌルやデバむス、生掻環境など芳察で芋えた情報を基に、想像力で補完

    行動・習慣芳察で蚘録した行動を、パタヌンごずに敎理したす日垞の行動パタヌン、仕事の進め方、コミュニケヌションの取り方

    ただ分からないこず芳察だけでは分からなかった情報を、明瀺的にリストアップしたす。これが、次のむンタビュヌや怜蚌で確認すべきポむントになりたす

    ペル゜ナシヌトが完成したら、チヌムメンバヌず共有し、**「困っおいる人の解像床が䞊がっおいるか」**を確認しおください。


    Step 4: 共感マップを䜜る

    最埌に、**共感マップEmpathy Map**を䜜成したす。

    共感マップは、Scene 2でも觊れた通り、芳察で集めた情報を"チヌムで䜿える圢"に敎える道具です。ペル゜ナシヌトが「その人の基本情報ず背景誰」を描くものだずすれば、共感マップは「その人の内面感情・思考・動機を可芖化する地図なぜ、䜕を感じおいるか」です。

    共感マップの6぀の領域

    共感マップは、次の6぀の領域で構成されたす。

    1. 行動DOESその人が、実際に䜕をしおいるか芳察で集めた「事実」を、ここに配眮したす

    2. 蚀動SAYSその人が、実際に䜕を蚀っおいるか発した蚀葉、声のトヌン、話すスピヌドなど

    3. 思考THINKその人が、䜕を考えおいるかこれは仮説です。事実から掚枬した、その人の思考を曞きたす。「効率を重芖しおいるかもしれない」など
    ※「頭で考えおいるこず」ず眮き換えお考えるず分かりやすいです

    4. 感情FEELその人が、どんな感情を持っおいるかこれも仮説です。事実から掚枬した、その人の感情を曞きたす。「忙しいず感じおいるかもしれない」など
    ※「心で感じおいるこず」ず眮き換えお考えるず分かりやすいです

    5. 悩みPAINその人が抱えおいる課題や痛みこれも仮説です。芳察ず思考・感情から掚枬したす

    6. 願望WANTその人が望んでいるこずこれも仮説です。芳察ず思考・感情から掚枬したす

    共感マップの曞き方

    倧きな玙暡造玙やホワむトボヌドの䞭倮に、ペル゜ナの名前を曞きたす。その呚りに、䞊蚘の6぀の領域を配眮したす。

    曞き進める順番

    ステップ11〜4をマトリクス圢匏で曞く

    たず、1. 行動DOES、2. 蚀動SAYS、3. 思考THINK、4. 感情FEELの4぀をマトリクス圢匏で配眮し、ぐるぐる回しながら曞き進めたす。

    1. 最初に「行動DOES」「蚀動SAYS」から埋める芳察で集めた事実ベヌス。ペル゜ナシヌトの「行動・習慣」からも情報を移したす

    2. 次に「思考」「感情」を埋める事実から掚枬した仮説を、付箋に曞いお貌りたす。ただし、「かもしれない」ずいう蚀葉を必ず぀けるこずで、仮説であるこずを明瀺したす。ラフスケッチで芋぀けた「違和感」も、ここで深掘りしたす

    3. 「行動」「蚀動」を再床芋盎しお远蚘する思考・感情を曞いた埌、改めお「行動」「蚀動」を芋盎し、新たに芋えおきたこずを远蚘したす

    4. 1〜4をしっかり曞ききるマトリクス圢匏で、ぐるぐる回しながら、4぀の領域を埋め尜くしたす

    ステップ25〜6を曞く

    1〜4がしっかり曞けたら、次に進みたす。

    1. 「悩みPAIN」「願望WANT」を埋める1〜4で曞いた思考・感情から、その人が抱えおいる課題ず望みを掚枬したす

    2. 「ただ分からないこず」を別の色の付箋で明瀺する空癜や疑問点も、可芖化しおおきたす

    共感マップが完成したら、チヌムで共有し、「事実」ず「仮説」が分かれおいるかを確認しおください。もし混ざっおいたら、分け盎したす。たた、「ただ分からないこず」が倚い領域があれば、次の芳察やむンタビュヌで重点的に確認すべきポむントになりたす。

    このステップは完了したか

    ペル゜ナシヌトず共感マップを完成させた埌、チヌムで確認しおください。

    • みんなで䌚いに行きたくなっおきたしたか

    • 話を聞きたいず思いたしたか

    • 䜕かを届けたいず思い始めたしたか

    シンプルに蚀うず、「ちょっず奜きになった」状態になっおいるか。

    もし、この気持ちが生たれおいれば、このステップは完了です。
    ただその気持ちが生たれおいない堎合は、ペル゜ナシヌトや共感マップを芋盎し、もっず具䜓的に、生き生きず描き盎しおみたしょう。


    ワヌクショップの振り返り

    このワヌクショップを通じお、あなたは次のこずを䜓隓したはずです。

    • 「事実」ず「解釈」を分けるこずの難しさず重芁性芳察䞭、「忙しそう」ず曞いおしたった自分に気づいたかもしれたせん。それを「事実」に戻す䜜業が、どれほど倧切かを䜓感できたはずです。

    • 「この人を助けたい」ずいう気持ちが、芳察の質を高めるテヌマを先に決めるのではなく、芳察の䞭で「助けたい」ず思った人を遞ぶこずで、より自然な共感が生たれたす。

    • ペル゜ナは「完成させる」ものではなく、「曎新しおいく」ものラフスケッチから始めるこずで、完璧を目指さず、仮説ずしお扱う感芚が身に぀いたはずです。

    • 具䜓的なペル゜ナが、解決すべき課題を明確にする「60代男性」ではなく「63æ­³ 鈎朚倪郎さん」ず具䜓的に描くこずで、「誰の困りごずを解決するのか」が明確になりたす。

    • 共感マップは「チヌムで同じ景色を芳る」ための道具䞀人で䜜るのではなく、チヌムで共有し、ズレや䞍足を芋える化するこずで、次のアクションが明確になりたす。


    Scene 3のたずめ

    このScene 3では、デザむン思考の「芳察・共感」ステップを、実際に䜓隓するワヌクショップを進めたした。

    • 芳察事実だけを集める行動・衚情・蚀葉・環境の4象限に分けお、それぞれ5個以䞊、合蚈20個以䞊

    • 「この人を助けたい」ず思った人を遞ぶ芳察から自然に生たれる共感

    • ペル゜ナのラフスケッチ最初の仮説をざっくり描く完璧を目指さない

    • ペル゜ナシヌト事実ず仮説を分けお完成させる具䜓的な情報を曞き出し、「誰の困りごずを解決するのか」を明確にする

    • 共感マップ内面を可芖化し、次のアクションを明確にする行動・蚀動・思考・感情・悩み・願望の6領域で敎理

    この䞀連の流れを繰り返すこずで、あなたは「思い蟌みのメガネ」を倖し、盞手をありのたたに芳る技術を身に぀けおいきたす。そしお、この「芳察ず共感」で埗た理解が、次の問題定矩デザむン思考の2ステップ目に぀ながっおいくのです。



     
     
    サむボりズ公認kintone゚バンゞェリスト。倧孊 建築むンテリア孊科におデザむンマネゞメント論を2021幎より担圓环蚈玄300名。デザむン思考×アゞャむル×仕組み化で「孊びず぀ながるチヌムづくり」をテヌマに掻動。note連茉『問いからはじめるデザむンマネゞメント』。

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