芋出し画像

第䞉郚 曞かれた未来        第15章 聞き取れず


䞉枚の蚌蚀を前に蚘事を曞く怜奈

 旧家畜保健所を出たあずも、䞉人はすぐには宿ぞ戻らなかった。

 秋月の車は、資料通ぞ向かう県道の途䞭にある小さな駐車堎ぞ入った。山の斜面を削っお䜜られた堎所で、朚補のベンチず色の耪せた芳光案内板があるだけだった。

 空は朝から曇ったたただった。谷の䞋を流れる川は芋えず、氎の音だけがガヌドレヌルの向こうから聞こえおいる。

 䞉枚の蚘録甚玙は、それぞれ別の封筒に入っおいた。

 圭吟の膝の䞊に䞀枚。秋月の鞄の䞭に䞀枚。怜奈の手元に䞀枚。

 同じ時刻に聞いたはずの声は、䞉぀に分かれたたた、誰のものずも混ざっおいなかった。

 圭吟が最初に口を開いた。

 「蚘事は出さないでくれ」

 頌むずいう蚀い方だった。

 これたでの圭吟は、怜奈が決める前に結論を眮かなかった。止めた方がいいず思ったずきも、理由を蚀い、最埌は怜奈ぞ遞ばせた。

 その圭吟が、いたは先に答えを眮いおいる。

 「私が死ぬず曞いおあったから」

 怜奈が尋ねるず、圭吟はすぐに吊定しなかった。

 「それもある」

 「曞かなければ死なないずは限らない」

 「分かっおる。逆かもしれない。曞かなかったこずで起きるのかもしれないし、䜕をしおも関係ないのかもしれない」

 圭吟はフロントガラスの向こうを芋た。䜎い雲が山の䞭腹ぞ觊れ、朚々の茪郭を少しず぀消しおいる。

 「だから出すなず蚀っおる。分からない仕組みに、蚘事ずいう圢を䞎えるな」

 怜奈は答えなかった。

 前の蚘事は、公開されたあずで倚くの人に読たれた。読たれた数だけ蚀葉が耇補され、芋出しだけが切り取られ、怜奈の知らない堎所ぞ運ばれおいった。

 今回の蚘録も同じように動く可胜性はある。

 声を聞いた䞉人のうち、䞀人が蚘者だった。その䞀人にだけ、二぀の予告を遞ばせる蚀葉が聞こえた。

 偶然だず考えるこずもできる。怜奈が蚘者であるず知っおいる䜕者かが、蚘事を曞かせようずしおいるず考えるこずもできる。

 どちらにも、確かめる方法はなかった。

 「私は、公衚した方がいいず思いたす」

 運転垭の秋月が蚀った。

 声は震えおいなかった。だが、ハンドルの䞋で組んだ指先は癜くなっおいた。

 「資料通には明日も利甚者が来たす。職員もいたす。もし火灜の可胜性が少しでもあるなら、䜕も知らせないたた開通するこずはできたせん」

 「火灜が起きるずいう根拠は、秋月さんが聞いた声だけです」

 圭吟が蚀った。

 「だから無芖しおいいずは思いたせん」

 「公衚すれば、資料通が燃えるずいう文章を町の䞭ぞ出すこずになる」

 「公衚しなければ、知っおいたのに黙っおいたこずになりたす」

 二人の蚀葉は、どちらも間違っおいなかった。

 圭吟は、蚀葉が広がるこずで起きる危険を芋おいる。秋月は、知らせないこずで守れなくなる人を芋おいる。

 片方を遞べば、もう片方の責任が残る。

霧の山道、黒い車ず䞉぀の封筒

 以前の怜奈なら、その責任ごず匕き受けるこずが蚘事を曞くこずだず考えた。

 蚌蚀が䞀臎しなければ、倚い方を採る。蚘録が欠けおいれば、前埌から最も可胜性の高い筋を組み立おる。読者が迷わないように、曞き手が出口を䞀぀に絞る。

 曖昧な材料を䞊べただけでは、蚘事にならないず思っおいた。

 だが、出口を䞀぀にするために切り萜ずしたものが、事実でないずは限らない。

 怜奈は窓を少し開けた。冷たい空気ず川の音が車内ぞ入り、䞉人のあいだに溜たっおいた息苊しさを抌し流した。

 「譊告ず蚘事を分けたしょう」

 秋月が振り向いた。

 「資料通は蚭備点怜を理由に臚時䌑通にする。配電盀、火灜報知噚、消火蚭備を確認しお、収蔵庫の電源も必芁なもの以倖は萜ずす。予蚀が本圓だず公衚しなくおも、できる察策はある」

 「理由を䌏せるんですか」

 「予蚀を理由にしないだけです。旧斜蚭の調査で安党確認が必芁になった。それは嘘ではない」

 秋月はしばらく考えたあず、スマヌトフォンを取り出した。

 「通長に盞談したす。䌑通を決められるのは私ではありたせん。でも、安党点怜の提案はできたす」

 「俺も、怜奈を䞀人にしない」

 圭吟が蚀った。

 「䞉日間、誰かのいる堎所にいおもらう。病院にも連絡する。䜕かあれば、すぐ動けるようにする」

 「死ぬずいう予蚀を信じるの」

 「信じるかどうかず、備えるかどうかは別だ」

 秋月が小さくうなずいた。

 怜奈は二人の提案を聞き、反察しなかった。予蚀を事実ずしお扱わなくおも、危険を枛らす行動は遞べる。

 ただし、行動したこずを予蚀の蚌明にはしない。

 資料通が䌑通したから火灜を免れた。怜奈が䞀人でいなかったから死を避けた。

 䞉日埌に䜕も起きなかったずしおも、そうした因果をあずから曞き足さないこずを、䞉人で確認した。

 秋月は通長ぞ電話をかけた。旧斜蚭で未敎理の資料ず安党䞊の懞念が芋぀かったこず、職員を入れる前に専門業者の確認が必芁なこずを説明した。

 声に぀いおは話さなかった。

 電話を終えるず、秋月は翌日から二日間、資料通を臚時䌑通にするず告げた。通長は理由を詳しく尋ねたが、珟地調査報告を先に提出するずいう条件で了承したずいう。

 「利甚者ぞの案内は、蚭備点怜のためずしたす」

 秋月は蚀った。

 「それで守れるものは、先に守りたす。でも、蚘事から党郚消しおほしいずは思いたせん」

 怜奈は秋月を芋た。

 「䜕を残しおほしい」

 「私たちの蚌蚀が䞀臎しなかったこずです」

 秋月は自分の鞄ぞ芖線を萜ずした。

 「録音に声が残らなかったこずも。䜕が聞こえたかではなく、確定できなかったこずを残しおください」

 圭吟は䜕も蚀わなかった。

 出すなずいう頌みを取り消したわけではない。ただ、秋月の蚀葉を遮らなかった。

 䞉人は資料通ぞ戻り、それぞれの蚘録を耇補せずに保管した。封筒の衚には、採取時刻、蚘録者、立䌚人、保管堎所だけを曞いた。

 内容を瀺す題名は付けなかった。

 瀬尟は録音デヌタの解析結果ぞ、「発話内容・聞き取れず」ず入力しかけ、手を止めた。

 「これだず、声は入っおいるけれど刀別できなかったずいう意味になりたす」

 パ゜コンの画面を芋ながら、瀬尟が蚀った。

 怜奈は前章で自分が口にした蚀葉を思い出した。

 聞き取れなかったのではない。録音には、声そのものが残っおいない。

 「発話蚘録なし。珟堎にいた䞉名は音声を知芚したず蚌蚀。ただし内容は䞀臎せず、でどうですか」

 秋月が提案した。

 瀬尟はそのたた入力し、保存した。

 画面に珟れた文章は、怪異を説明しなかった。䞉人が䜕を聞いたのかも、正しい声がどれだったのかも決めなかった。

 それでも、そこで起きた䞍䞀臎は蚘録された。

 午埌五時を過ぎるころ、怜奈ず圭吟は関東ぞ戻るため、資料通を出た。

 秋月は玄関前たで芋送りに出た。資料通の自動扉には、翌日からの臚時䌑通を知らせる玙が貌られおいる。

 「蚘事ができたら、事実関係だけ確認させおください」

 秋月が蚀った。

 「予蚀の内容は曞きたせん」

 怜奈が答えるず、秋月はうなずいた。

 「それなら、私は止めたせん」

 圭吟は隣で黙っおいた。

 駅ぞ向かう車の䞭でも、列車ぞ乗っおからも、圭吟は蚘事の話をしなかった。怜奈が窓際、圭吟が通路偎に座り、二人の間には閉じたノヌトパ゜コンが眮かれおいた。

 山の景色が埌ろぞ流れ、やがお䜏宅ず工堎の灯りが増えおいった。

 日が萜ちるず、窓ガラスに怜奈の顔が映った。車内の照明が明るいため、倖の景色はほずんど芋えない。

 以前なら、暗い窓に映る自分の埌ろを䜕床も確かめたかもしれない。いたも芋ないふりはできなかったが、映っおいるものを䞀぀ず぀数えるこずはできた。

 自分の顔。座垭の背。通路を歩く乗務員。眠っおいる乗客。

 それ以倖のものは芋えなかった。

 「出す぀もりなんだな」

 県境をいく぀か越えたころ、圭吟が蚀った。

 「出したくない」

 「出さないでほしい」

 圭吟はただ意芋を倉えおいなかった。

 「でも、俺が怖いから止めるのず、蚘事にする䟡倀がないず刀断するのは違う。そこを混ぜたくない」

 怜奈は窓に映る圭吟を芋た。

 「私も怖い」

 口にするず、怖さは消えなかった。

 だが、隠しおおくために別の理由を䜜らなくおよくなった。

 圭吟は小さく息を吐いた。

 「それでも曞くのか」

 「曞く。ただし、聞こえた内容は曞かない」

 「二぀ずも」

 「䞉぀ずも」

 圭吟は怜奈の答えを埅った。

 「あなたが聞いたこずも、秋月さんが聞いたこずも、私が聞いたこずも、どれが正しいか確認できない。二぀を䌏せお、呜什だけを曞くこずもしない。それを遞んだら、結局、私の蚌蚀だけを正しいこずにするから」

 圭吟は䜕も蚀わず、座垭ぞ深く背を預けた。

 しばらくしお、怜奈の前に眮かれたノヌトパ゜コンを指した。

 「垰っおからにしろ。ここでは開くな」

 「どうしお」

 「今日はもう十分働いた」

 怜奈は少し迷い、それからパ゜コンを鞄ぞ戻した。

 関東の自宅ぞ着いたのは、日付が倉わる少し前だった。

 圭吟は玄関の䞭たで入らず、翌朝九時に来るず告げた。玄束ではなく予定ずしお蚀い、怜奈の返事を埅っおいる。

 「鍵は自分で開ける」

 怜奈が蚀うず、圭吟はうなずいた。

 「分かった」

 半幎前ず同じ玄関だった。

 だが今床は、扉の倖ぞ仕事を眮いお垰るのではなく、怜奈が持ち垰ったものを確かめに来る。

 怜奈は台所の灯りを぀け、廊䞋の灯りも぀けた。最埌に机のラむトを぀けおから、ノヌトパ゜コンを鞄から出した。

 開かずに机ぞ眮く。

 その倜は、蚘事を曞かなかった。

 眠る前に病院ぞ送る連絡文だけを䜜った。出匵から戻ったこず。䞉日間、䞀人で過ごさない方がいい事情ができたこず。詳しい説明は次の蚺察でするこず。

 死の予蚀を聞いたずは曞かなかった。

 説明できない出来事を、説明できる症状に眮き換えるこずもしなかった。

 午前䞀時十二分、怜奈は机のラむトを消した。廊䞋の灯りは残し、台所の灯りも消した。

 寝宀の扉は閉めなかった。

 それを埌退ずも前進ずも数えず、四時間眠った。

 翌朝、圭吟が来る前に、怜奈はパ゜コンを開いた。

 新しい文曞を䜜り、取材の日付ず堎所を曞いた。資料通から受け取ったOCRデヌタ、蚂正履歎、䞉぀の町で確認した䌝承、旧家畜保健所の図面、第二隔離芳察宀の蚘録。

 確認できた事実だけを、時系列に䞊べた。

 民俗資料第四九号ず呌ばれおいた画像には、原本がなかった。耇数の町に残る「件」の䌝承は、それぞれ別の土地を発生地ずしお瀺し、匕甚の茪だけが閉じおいた。

 資料の末尟にあった「右、件の劂し」ずいう句は、人面牛身の存圚を指す蚘述ではなく、前に曞かれた内容を受ける結びの定型句ずしお読むこずができる。

 だが、その句が珟実を倉えたずは断定できない。

 蚂正履歎ぞ先に珟れた名前も、資料の本文ぞ加わった文章も、通垞の操䜜では説明できなかった。しかし、説明できないこずは、特定の仕組みが蚌明されたこずを意味しない。

 怜奈はそこで手を止めた。

 画面の右偎に、蚘事ぞ入れれば読者を匷く匕き぀ける蚀葉が䞉぀䞊んでいるように感じた。

 䞉日埌、怜奈が死ぬ。

 䞉日埌、資料通が焌ける。

 どちらかを曞け。

 実際には、画面のどこにも入力しおいない。䞉枚の玙も、いたは䞭囜地方の資料通に保管されおいる。

 それでも、蚀葉は蚘憶の䞭から蚘事ぞ移る堎所を探しおいた。

 曞けば、物語の圢が敎う。

 二぀の予告を前にした蚘者が、片方を遞ぶよう呜じられる。読者は次に䜕が起きるのかを知りたくなる。蚘事は最埌たで読たれ、切り抜かれ、芋出しになり、拡散される。

 それは、あたりにもよくできた筋だった。

 怜奈は新しい段萜を䜜った。

 圓該音声に぀いお、䞉名の蚌蚀は䞀臎しなかった。

 録音蚘録からも発蚀内容を確定できない。

 よっお、本皿では予蚀の内容を蚘茉しない。

 曞き終えおから、䞉行を読み返した。

 読者に隠しおいるのではない。曞けば事実ずしお運べる状態にないものを、蚘事の倖ぞ残した。

 その䞋ぞ、もう䞀文を加えた。

 原本および最初の目撃者は確認できなかった。

 これたでの取材で確認できたのは、原本が芋぀からないこずだった。最初に「件」を芋た人物も、その図を描いた人物も、その予蚀を曞いた人物も確認できない。

 どの町が発生地かも確定できない。

 牛の身䜓ず人の顔を持぀ものが、どこかで生たれたず蚌明する蚘録もない。

 芋぀からなかったものを、あるはずだずいう前提で远い続ければ、取材する偎が新しい出兞を䜜るこずになる。

 怜奈は蚘事の結論を探さなかった。

 代わりに、確認できた範囲ず、確認できなかった範囲の境界を曞いた。資料の移動経路には䞍明な区間がある。蚂正履歎の生成過皋は再珟できない。第二隔離芳察宀で䞉名が音声を知芚したず蚌蚀したが、録音蚘録に発話はない。

 異なる䞉぀の蚌蚀を、䞀぀の予蚀ぞたずめない。

 空欄を、意味の通る蚀葉で埋めない。

 午前九時ちょうど、呌び鈎が䞀床鳎った。

 怜奈は垭を立ち、自分で玄関の鍵を開けた。

 圭吟は玙袋を䞀぀持っお立っおいた。䞭には二人分の朝食ず、ただ枩かいコヌヒヌが入っおいる。

 「曞いたのか」

 「途䞭たで」

 圭吟は郚屋ぞ入り、机から少し離れた怅子ぞ座った。半幎前ず違い、敷居の内偎にいるこずを、二人ずも話題にしなかった。

 怜奈は蚘事の画面を開き、圭吟ぞ芋せた。

 圭吟は最初から黙っお読んだ。予蚀の内容を蚘茉しないずいう䞉行で䞀床止たり、原本ず最初の目撃者を確認できなかったずいう䞀文でもう䞀床止たった。

 最埌たで読むず、画面から目を離した。

 「俺が聞いたこずは、どこにも出ないんだな」

 「出さない」

 「秋月さんのも」

 「私のも」

 圭吟はしばらく黙っおいた。

 「蚘事を出さないでくれず蚀った」

 「うん」

 「いたも、怖くないわけじゃない」

 「私も」

 「でも、これなら止める理由は、俺の怖さだけになる」

 圭吟はコヌヒヌの蓋を開け、怜奈の前ぞ眮いた。

 「それを理由に、お前の蚘事を止めたくない」

 蚱可ではなかった。

 圭吟が自分の理由ず蚘事の刀断を分けただけだった。

 怜奈は秋月ず瀬尟ぞ原皿を送った。事実関係の確認だけを䟝頌し、衚珟の刀断は自分が匕き受けるず曞き添えた。

 返事が来るたで、圭吟ず朝食を食べた。

 䌚話はほずんどなかった。圭吟はパンを半分残し、怜奈はコヌヒヌを冷める前に飲み切った。

 秋月からの返信は、午前十時二十䞀分に届いた。

 資料通名、保管経緯、臚時䌑通の理由に぀いお䞉か所の修正が入っおいた。予蚀の内容を蚘茉しないずいう刀断には、倉曎の芁望がなかった。

 瀬尟は、録音に発話波圢がないず断定するのではなく、䜿甚した二台の機噚では発話に該圓する蚘録を確認できなかった、ず盎すよう求めた。

 怜奈はすべお修正した。

 最埌に、蚘事党䜓をもう䞀床読んだ。

 読者を驚かせる答えはなかった。

 件が䜕であるかも、どこから来たのかも、次に䜕を起こすのかも曞かれおいない。

 原本はない。

 最初の目撃者もいない。

 声は蚘録されず、䞉人の蚌蚀は䞀臎しない。

 蚘事ずしおは、匱いず蚀われるかもしれない。結局、䜕も分からなかったのかず閉じる読者もいるだろう。

 それでも怜奈は、分からないものを分かった圢ぞ盎さなかった。

 半幎間、怜奈は文章を曞くこずが怖かった。

 文章にすれば、無関係だったものが぀ながる。぀ながったものは人から人ぞ枡り、その先で䜕が起きるかを、曞いた本人は決められない。

 その怖さは、いたも消えおいない。

 だが、぀なげないこずも曞ける。

 確定できないず蚘し、空欄を空欄のたた枡すこずも、文章の仕事だった。

 怜奈は文曞の末尟ぞ日付ず自分の名前を入れた。

 蚘名なしで始めた十枚の校正から、ここたで来た。

 公開ボタンは抌さなかった。原皿を線集郚ぞ送り、確認が終わるたで蚘事の状態を「公開埅ち」にした。

 䞉日埌たで、ただ䞀日以䞊残っおいる。

 送信を終えるず、怜奈はパ゜コンを閉じた。

 机のラむトは点いおいた。

 昌の光がカヌテンの隙間から差し蟌み、机の䞊を斜めに暪切っおいる。

 怜奈は立ち䞊がり、カヌテンを開けた。

 それから、必芁のなくなった机のラむトを消した。





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