
(323)最高速度の区域規制~「市内全域」「団地内全域」など
「(323)最高速度」規制のうち、主に30km/hと40km/hについては、区域規制 (ゾーン30、「市内全域」規制など)が行われることがある。この記事では、ゾーン30以外の区域規制について掘り下げる。
最高速度規制についての一般論とゾーン30については以下の記事を参照されたい。
「市内全域」「中心市街地全域」規制
一部の自治体では、市内全域や中心市街地全域での速度規制を行うことで、生活道路も含めたすべての道路での法定速度の上書を行っている。殆どの自治体は40km/h、福島県は中心市街地の規制で30km/hが主流となっている。
自治体で最高速度の全域規制を現在行っている自治体は以下の通りである。
兵庫県: 神戸市、西宮市、芦屋市、伊丹市、明石市、播磨町、加古川市、高砂市、稲美町、姫路市、太子町、相生市、たつの市、赤穂市
福島県 (中心市街地): 福島市 (30km)、二本松市 (30km)、須賀野市 (30km)、白河市 (30km)、郡山市 (40km)
埼玉県: 川越市南台 (30km)

神戸市など兵庫県の瀬戸内海沿岸の自治体は「市内全域」で40km/hに規制されている。

中心市街地に限った範囲で40km/hとなっている。中心市街地の始まりを示す(505-A)「始まり」付きの補助標識もある。
「区域内」規制
「区域内」と表示された最高速度の区域規制は、古くから群馬県や静岡県などで多く見られる。ちなみに、全国で見られるゾーン30規制の場合、区域の始まりは「区域内」でなく「区域」になっている。
区域の始まりには「区域内」と「ここから」や「→」が併用されるのが特徴だ。「区域内」自体はゾーン30の中でも使われることがある。

「(地名)全域」規制
珍しい例だが、地名の全域という書き方の規制もある。
西武新宿線南大塚駅周辺の南台には、30km/h規制と駐車禁止規制の独自の区域規制が広がる。

「団地内全域」規制
団地単位で最高速度規制を敷いている地域も存在する。


廃止された区域規制

1992年頃までは東京都内、横浜市、川崎市でも自治体内全体で40km/h規制が行われていた。
「高・中速車 / 都内全域(これと異なる指定区域を除く)」や「横浜・川崎市内全域(これと異なる指定区域を除く)」という補助標識が併設されていた。
横浜市、川崎市には2000年代までは補助標識も残っていたようであるが現在は更新されて無くなっている。
1985年、松屋銀座 pic.twitter.com/ehL7AOjHQT
— ちょっと昔の日本の景色bot (@japan80to00) February 9, 2023
過去に自治体全域、もしくは中心市街地全域で最高速度規制を行っていた自治体は以下の通り。
北海道: 札幌市
群馬県: 桐生市、笠懸町 (30km)、藪塚本町
東京都: 都内全域
神奈川県: 横浜市、川崎市
鳥取県: 鳥取市、境港市
愛媛県: 松山市 (30km)

札幌市の市街地全域規制は現在は廃止されている。
「札幌市のうち、市街地域一円 (ただし、これと異なる指定区間を除く。)」という補助標識が付いた最高速度40km/hの標識が2枚残っている。
今後の区域規制の動向
2026年9月より「生活道路」の法定速度は30km/hになる法律が施行される。この動きにあわせて、兵庫県などの自治体で最高速度の全域規制は解除される、つまり「市内全域」といった補助標識が撤去されているようだ。