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ぜんぶ まぜまぜ、ええ加減


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    静かな「白」の背景の中、ポツンと置かれた小さなたこ焼きパック。その中で、どこか自信なさげに座り込んでいる主人公の「たこ焼きくん」。
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    お隣の「エリートたこ焼きくん」が、綺麗に振られた青のりとヒラヒラ舞うカツオぶしを纏い、キラキラ輝いている。右側で、それを見つめる主人公の胸がチクッと痛む表現(胸のあたりに小さく、鋭い緑のトゲ)。
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    【日常から精神世界へのワープ】たこ焼きくんが目を閉じると、お隣への嫉妬(あおのりジェラシー)によって、ドロドロとした濃い暗緑色の沼へと急激に侵食していく。足が沼に沈み、動けなくなるたこ焼きくん。


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    沼の中から、真っ赤で尖った「紅生姜さん」が怒り狂って飛び出し、しなしなした「ネギじいさん」がシクシク泣いている。一方で、トロトロの「小麦粉くん」がぷかぷか浮かびながらあくびをしている。
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    「マヨ姉さん」が白い霧を吹きかけると、たこ焼きくんの顔に小さな一粒の青のりが輝く。たこ焼きくんが自分のソースをペロッと舐め、自分を認めた瞬間、ドロドロの沼が画面全体を覆う「美しい黄金色の生地の海」へとパッと弾けて反転する。
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    夜。次の日のお土産に向けて完璧を装いたいプレッシャーから、スマートな「ソース兄さん」にそそられ、体中に黒いソースのコートを何重にも塗りたくり、自分を隠してしまうたこ焼きくん。
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    完璧な黒い鎧に閉じ込められたたこ焼きくん。しかし、内側で妖精たちが大暴れする。紅生姜さんが怒ってカッカと熱くなり、ネギじいが泣いて中からフツフツと湯気が湧き上がる。中からの生きた感情のエネルギーに耐えきれなくなり、完璧だったはずの黒い鎧が、パキパキ、ポロポロと音を立てて内側から剥がれ落ちていく。
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    鎧がすべて剥がれ落ち、デコボコでソースが剥げたありのままの姿になったたこ焼きくん。その時、真ん中の空っぽだった穴から、ポコポコと温かい泡が立ち上り、最高に巨大で優しい目元をした「本物のタコ」がドシッと現れる。4人の妖精たちがその足にぎゅっと抱きつき、初めて一つに調和する。
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    現実の路上。ロボットのおもちゃを買ってもらえず泣きわめき、お母さんに手を引かれながら、激しい自己否定の沼に落ちて涙で顔をぐちゃぐちゃにしている男の子。お母さんが「これ食べて元気出し」と、一粒のたこ焼きを差し出す。
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    男の子が口に入れた瞬間、たこ焼きくんの精神世界へ。白一色の美しい余白の中、デコボコでソースが剥げたたこ焼きくんとタコ、妖精たちが、男の子の「ダメなところ」を囲んで、優しく、トロトロの笑顔で寄り添う。
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    現実の世界。男の子はお母さんの隣で、クシャクシャの笑顔で涙を袖で拭いている。背景はお母さんの手の温もりを想起させる、じんわりと温かいパステルオレンジのグラデーション。パックの中の残ったたこ焼きたちも、お互いのいびつな形を笑い合いながら、日差しの中でツヤツヤ輝いている。
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    #創作大賞2026 #オールカテゴリ部門


     
     

    River

     
     
    毎日モヤモヤと何か面白いことを探している。二児の父で、一部上場のクリエイティブディレクター。

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