
#0「おかわり、してもいいですか。」プロローグ(答えは出ないまま。)
プロローグ(答えは出ないまま。)
「同じものをずっと食べ続けると、しばらく食べたくなくなる」。芽生にとって、愛とは食欲に似ている。年下の恋人・理の重すぎる好意に息苦しさを覚えながら、光のような存在感を持つプロバレーボール選手の朔太郎には不思議と力が抜ける。会社が突然倒産し、住む場所も仕事も失った芽生に、朔太郎が住み込み家政婦の話を持ちかける。条件はひとつ、理が納得すること。理は「二人の関係は変わらずで」と願いながらも、その言葉を信じ切れないまま、芽生は朔太郎のマンションへ移り住んだ。料理をし、食べ、眠り、また食べる。日々の食卓を積み重ねるなかで、芽生の独特な愛し方と、三人それぞれのエゴが静かに交差する。おかわり、してもいいですか。答えはまだ、出ない。