
病氣(と小話)
これはある種の実験と言うか選別です。
申し訳ない。
このタイトルを見た瞬間に、「あっ…」となってタップするのを躊躇った人、今の僕と同じ感性の様ですね。今後とも宜しくお願いいたします。
逆にスピリチュアルに吸い寄せられた人は、そうですね…僕からはあなたに触れないので、どうか今は、あなたからも僕に触れないでください。
僕自身がどうしても必要だと感じた時は、僕からお声がけいたします。
でもおおよその方がこの文字を敬遠するのだとすれば、そもそもこの本文読まれないのでは…
さて、これだけだとなんとも面白くもないので、せっかくnoteをやっているんですもの。
少々創作小話を。
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旧友のインスタを久方ぶりに眺める。
Twitter(現X)畑の僕には少々キラキラし過ぎているため、ふと思い立ったタイミングでしか開かない。笑い草など生えていない、綺羅びやかな一段高いステージ上のような、そんな雰囲気があまり好きになれないからだ。
その彼、僕の知っているあの頃と投稿内容は全く変わらないはずなのだが、少し様子がおかしい。
美味しそうな料理と酒の写真ばかりなのは昔から。ただ、使う文字が、少々アレだ。
「今日も元氣にやっていこ!!」
溢れんばかりの謎の氣が、投稿のそこらかしこから漏れている。
あまりこういう手合いは得意ではないのだが、彼が何故この文字を使い出したのか、そこを心配してしまうぐらいには、やはり旧友なのであった。
そう言えば忘年会振りだったかなと思い立ち、少々無理はあるが、新年度会と称してあの居酒屋にでも誘ってみようか。
大人というものはつくづく面倒くさい。理由がなければ友人一人にも、面と向かって会えないのだ。
連絡を取ると、彼は二つ返事で了承してきた。
なんなら今から行こうと。
昔からフットワークが軽いやつだったが、この軽さに救われることも幾分かあったものだ。
変わらず元気であればそれでよし。壺売りのセンセイを紹介してくるようであれば、思い出が綺麗な内にそっと離れよう。
そう考えながら、馴染みの居酒屋へ足を向かわせる。
「久しぶり」
「久しぶり!腹減ったな!」
お前はいつも腹をすかせているな、男子高校生かと悪態をつきつつも、特段変わりない様子に胸を撫で下ろしている自分がいた。
僕はレモンサワーを、彼は日本酒を頼み、休日で何も疲れていないはずなのに、お疲れと乾杯を早々に済ませる。
会社の飲み会は嫌いだ。最初はビールでいいよねという、あの同調圧力さえなければまだマシなのだが。
突き出しもそこそこに、肉が美味いこの居酒屋、そして米も美味いのだ。何処だったかは忘れたが、そこそこのブランド米を羽釜で炊いていると聞いた。
いつも通りに二人分頼もうとすると、
「俺はまだ米はいいよ。肉と酒を楽しみたい。」
嘘だろ?
懐石料理のお食事など知ったこっちゃない。刺身と食べたいから先に米をくれ!と風情もなく言い放った、あの文字通りの穀潰しが?
訝しげに思いつつも、そこからは酒のツマミ程度にはなる他愛のない話をした。学生の頃から内容はほぼ変わらず、やれあのバンドがどうのだの。そこに追加された医療保険と健康診断の話が、僕たちの月日が流れていることを、否応なしに実感させてくる。
ラストオーダーの時間になり、僕はいつも通り柚子アイスを頼む。
彼はというと、なんと、ここにきておにぎりと漬物を頼みだした。
「いやー!この歳になって料理と呑む日本酒が美味いって氣付いてよ!」
「でよ、そしたら最後に食う米の旨さにも氣付いたんだよな!!」
「〆(シメ)にはやっぱり米が入るわ!!!」
いや、そうはならんやろ。
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気氣怪々。
お粗末さまでした。
人誑し / 桑田佳祐https://youtu.be/lBOmiR_1CGQ?si=UUqLuvQ_HZOJE195