
レッチリと森田童子を混ぜると、春のこもれ陽の中で埋もれていたぼくの弱さはどうなるか (マッシュアップ音源あり)
結論として
ファンク・トリップ・ホップになります。
チグハグと言えばそうなんですが、心がやたらザワザワとする、なんとも言えない独特の気持ちにさせられます。
勇気を出して初めてジムにトレーニングに来たけれど、雰囲気に馴染めないーーそんな時のBGMとして聴くといいかもしれません。
森田童子 × レッチリ
ぼくたちの失敗(1976) × Give It Away(1991)
昭和フォークソング × 90sオルタナファンク
自分も気付けていなかったのですが、森田童子さんはジャンルとしてはフォークですが、声質はマッシヴ・アタックやポーティスヘッドなどのトリップホップそのものです。
特にマジー・スターを想起させます。
森田童子さんの方が100倍怖いですが、、
「ぼくたちの失敗」の歌詞の中で、主人公の友人は、お気に入りだったチャーリーパーカーのレコードを、何故か持たずに主人公の部屋を去ります。
時代的にジャズそのものが、「大人の世界」と相対する「退廃した若者の象徴」という解釈が尤もかもしれませんが、
「大事な物を手放す事それ自体で、主人公の友人は精神的富裕層となり、大人になった」という解釈もあるかもしれません。
つまりは、自分自身の弱さから抜け出し、本当の豊かさを手に入れたいなら
give it away (あげちゃえよ) の精神です。
これが今回のマッシュアップのテーマです。
情景としては
主人公がチョコザップだかゴールドジムだかの前で弾き語りしてたら、中からかつての友人が現れるわけです。
偶然久しぶりに会った、かつて家賃を折半し(本当は向こうが多く払ってた)同居してた友人はIT会社かなんか立ち上げてて横刈り上げ茶髪日焼けで歯真っ白でめちゃめちゃ体鍛えてマッチョになっていて、フリーターの色白ヒョロガリの主人公に説教します。
え? おまえ、あのレコードまだ持ってるの?
もう誰かにあげちまえよ チャーリーパーカーのレコードは
あげちゃえよ ストーブ代わりの電熱器
手放しちゃえよ 若さ故の自己憐憫や感傷なんか
TV出演が一度も無い謎多き伝説のアーティスト 森田童子さんは、父親が特攻隊員のサバイバーギルティで、億単位の莫大な借金をし、その為に幼少期〜10代までは大変な御苦労をされたそうです。
とても、とてもとても哀しい話です。
give it away できなかった実父や、さらには過去の国の方針の「所有欲」というか、時代そのものに振り回され、損なわれた人生、とも言えなくもないでしょう。
それこそが ぼくたちの失敗 なのかもしれません。
素顔や私生活を全く明かさなかったのも、幼いころ感じた他人への恐怖が、心の底に常にあったせいかもしれません。
「本当は人前になど絶対に立ちたくない。でも表現者としてどうしてもアウトプットしなければならない、静謐で荒れ狂った何かが自分の中にある」
そんな気概が、彼女の作品を孤高のものたらしめているように感じます。
その静かに荒れ狂った部分に、レッチリのグルーヴをそっと置いてみました。
結婚して引退されてからは、静かで穏やかで幸せな日々を送られたそうです。
森田童子 × レッチリ
ファンク・トリップ・ホップ・ミックス
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