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「誕生日は明日」〜糖尿病ラプソディ#1

    胃 「おや...。」
    小腸「どうしたの?」
    胃 「これは...芋だ。」
    小腸「またポテトサラダとかじゃ無いの?」
    胃 「いや、これは、サツマイモ!主人(あるじ)焼き芋を食ってる!?」
    小腸「マジで...本当だ凄い糖分。」
    胃 「サツマイモはさ、天ぷらの時に一枚だけ、それも最後にとっておいて、その一枚だけで我慢してたじゃ無いか?」
    小腸「本当はサツマイモ大好きなんじゃ無いかなぁ。だってそうだろ、天ぷらの度、サツマイモは必ず1番最後に味わって食べるって...。よっぽど好きなんだよ。」
    胃 「それだって今まで頑張って我慢してきたじゃないか。突然どうしたんだ?」
    小腸「心配し過ぎだよ。いつもの天ぷらの時ぐらいの量なら問題ないじゃない。」
    胃 「いや、どうやらそんな少量じゃないぞ。」
    小腸「ああ、本当だ。ちょっとヤバくない。」
    心臓「どうした?騒がしいぞ。」
    胃 「主人が焼き芋を食ってる。」
    心臓「何だよ、そんな事かよ。大丈夫だよ。主人はちゃんと計算して食べてるよ。」
    小腸「それがさ...。」
    胃 「多分、まるまる一個食ってる。」
    心臓「ええ!」

     間。

    心臓「ああ、ビックリして俺止まるかと思った。」
    小腸「お前は最後の最後まで、俺の分まで落ち着いててくれ。(突然忙しなく何かを拾い出す)」
    胃 「どうした?」
    小腸「俺は小腸だ...。糖分が摂取されたら、身体に吸収しないといけない...。凄い量の糖分だ。ああ忙しい忙しい。」
    胃 「やめろー!」
    心臓「ああ、久々の急激な血糖値上昇、ビックリして俺、止まりそう。」
    胃 「まずいぞ、本当にやめろ。」
    小腸「やめろと言われても、俺は小腸なんだよ。お前だって消化やめられないだろ。」
    胃 「あぁ、本当に主人、どうしちゃったんだ?」
    耳 「なんか明日誕生日だから、紅はるか買って帰るって言ってた」
    胃 「じゃあ、明日食えよ!」
    心臓「紅はるか?」
    胃 「焼き芋の種類だろ。」
    小腸「え?紅はるかなの?」
    胃 「紅はるかがどうしたんだよ。」
    心臓「紅はるかって言ったら、焼き芋にしたら中の蜜が垂れて溢れて、カラメルが出来るくらいの...。」
    胃 「そんな凄い糖分なのか?」
    心臓「あ、俺...。」
    胃 「止まるな、心臓!」
    小腸「こりゃあ、忙しいぞぉ!」
    胃 「喜ぶなぁ!おい、口、聞こえるか、ちょっと噛んだり飲み込むのやめて、主人に落ち着いて考える余裕を作ってくれ。きっと好物を目の前にして我を忘れてるだけだ。」
    口 「うめぇ、あめぇ、うめぇ、あめぇ...。」
    心臓「ああ、口が懐柔されたな。」
    胃 「じゃあ、脳、脳みそ、聞こえるか、」
    脳 「うめぇ、あめぇ、うめぇ、あめぇ...。」
    心臓「そうだよね、脳がしっかりしてたら食ってないよ...(止まりそう)。」
    胃 「心臓!」
    小腸「ひい、忙しい、どうだまだ主人は食べてるか?」
    胃 「ん...どうやら、食べ終えたみたいだ。」
    小腸「大丈夫だ。今までだってこういう事が無かった訳じゃない。すぐ寝たりしないで運動すればいいんだ。」
    心臓「そうだ。こういう時、主人は食後に必ず有酸素運動をしてたじゃ無いか。」
    胃 「そうだよな、ランニングや自転車に乗るから、ちょっと多めに食べただけかも知れない。」
    小腸「そうだ。きっとそうだよ。」
    目 「むにゃむにゃ...おやすみぃ...。」
    全員「あかーん!」

     お終い

     
     
    ニドカオルなどという可愛らしい名前ですが、ただのオッサンです。 戯曲、写真、散文、等。

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