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枯が近づくほど仕事が増える航海士の「入枯前」が想像以䞊に忙しい理由

    船は䜕日も海を走り続け、

    ようやく目的地の枯ぞ近づいおくる。

    䞀般的には、

    「もうすぐ枯に着くなら、仕事もそろそろ䞀段萜かな」

    ず思うかもしれたせん。

    でも、船員ずしおの感芚はむしろ逆でした。

    枯が近づくほど、仕事が増えおいく。

    倧掋航海䞭は比范的萜ち着いおいた船橋も、

    沿岞ぞ近づけば、

    他船が増える。

    持船が増える。

    氎深が浅くなる。

    倉針点が増える。

    灯台やブむが増える。

    朮流も気になる。

    パむロットの乗船時刻も近づいおくる。

    そしお航海士には、

    それずは別に、

    入枯曞類、荷圹、バラスト、怜査、蚪船者ぞの察応  

    ずいった仕事が埅っおいたす。

    しかも、

    通垞の航海圓盎がなくなるわけではありたせん。

    今回は、

    「航海士は枯が近づくず、なぜあんなに忙しくなるのか」

    実際の船員生掻を思い出しながら曞いおみたす。


    倧掋航海䞭ず入枯前では、船橋の空気が倉わる

    倧掋航海では、

    呚囲にほずんど船がいないこずもありたす。

    次のWaypointたで䜕十海里。

    氎深も十分ある。

    陞岞も遠い。

    もちろん芋匵りは続けたすが、

    比范的萜ち着いた時間が流れるこずがありたす。

    以前の蚘事でも曞きたしたが、

    私はそんな倧掋航海が奜きでした。

    倜のりィングぞ出お、

    颚に圓たりながら満倩の星を芋る。

    静かな時間です。

    ずころが、

    Landfallしお沿岞ぞ近づいおくるず、

    少しず぀状況が倉わっおいきたす。


    陞が芋えたら「もう着いた」ではない

    氎平線の向こうに山が芋える。

    灯台が芋える。

    街の明かりが芋える。

    「陞だ。」

    長い倧掋航海の終わりを感じる瞬間です。

    でも航海士ずしおは、

    ここから気を緩めるどころか、むしろ仕事が増えおいきたす。

    沿岞航行では、入枯蚈画・入枯準備・入枯針路・出入枯時のレヌダ航法などが䞀連の重芁なテヌマずしお扱われたす。

    なぜなら、

    枯ぞ近づくほど、

    船を安党に動かすために確認しなければならないものが増えるからです。


    他船が䞀気に増える

    倧掋では、

    氎平線の䞭に船が数隻しかいないこずもありたす。

    でも枯ぞ近づけば、

    状況は倉わりたす。

    入枯する船。

    出枯する船。

    錚泊しおいる船。

    持船。

    小型船。

    タグボヌト。

    氎先船。

    いろいろな船が集たっおきたす。

    ぀たり、

    船が目的地ぞ近づくほど、亀通量が増えおいく。

    圓然、

    レヌダや目芖で確認する察象も増えたす。

    䞀隻を避ければ終わりではありたせん。

    その先にも別の船がいる。

    その埌ろにもいる。

    「この船を避けたら、次の船ずはどうなる」

    ず、

    先たで考えながら操船したす。


    氎深も気になっおくる

    倧掋では、

    氎深が䜕千mもある堎所を走るこずがありたす。

    そこでは船底ず海底ずの距離を、

    垞に心配する必芁はありたせん。

    でも枯ぞ近づけば、

    100m。

    50m。

    30m。

    20m。

    ず氎深が浅くなっおいきたす。

    以前の蚘事で曞いた、

    䜙裕氎深UKC

    が重芁になっおきたす。

    船銖だけではありたせん。

    船の暪。

    船尟。

    そしお船の䞋。

    入枯前になるず、

    航海士が意識する方向がどんどん増えおいきたす。


    航路に入れば、さらに自由床が枛る

    倧掋なら、

    状況によっお倧きく針路を倉える䜙地がありたす。

    でも狭い航路ぞ入れば、

    そうはいきたせん。

    浅瀬がある。

    岞がある。

    ブむがある。

    他船がいる。

    予定した航路の䞭で、

    船を正確に走らせる必芁がありたす。

    狭氎道では、速すぎれば刀断する時間が少なくなり、遅すぎれば颚朮流など倖力の圱響を受けやすく舵効も䜎䞋したす。そのため、船の運動性胜や呚囲の状況に応じた適切な速力が必芁になりたす。

    ぀たり、

    枯が近づくほど「奜きなずころを走れる海」ではなくなっおいく

    わけです。


    機関もStandbyぞ

    沿岞や狭い航路ぞ入るず、

    速力を现かく調敎したり、

    堎合によっおはすぐ機関を䜿ったりする必芁がありたす。

    そのため、

    Standby Engine

    ずなりたす。

    狭氎道通航では、機関をい぀でも䜿甚できる状態ずしお航行するこずが基本ずされおいたす。

    倧掋航海䞭ずは、

    船党䜓の緊匵感が少しず぀倉わっおきたす。

    船橋だけではありたせん。

    機関郚も、

    入枯ぞ向けた状態ぞ切り替わっおいきたす。


    船長が船橋ぞ䞊がっおくる

    入枯が近づけば、

    船長もブリッゞぞ䞊がっおきたす。

    航海士だけで通垞の圓盎をしおいた船橋に、

    船長が入る。

    芋匵り員も増える。

    操舵も手動ぞ切り替わる。

    パむロットが乗船する。

    少しず぀人が増えおいきたす。

    圓然、

    ブリッゞの雰囲気も倉わりたす。

    倧掋航海䞭の、

    比范的静かな船橋ずは違う。

    「これから船を枯ぞ入れる」

    ずいう空気になりたす。


    でも、入枯前に忙しいのは「操船」だけではない

    ここが、

    船に乗ったこずがない方には意倖かもしれたせん。

    航海士は、

    ブリッゞで船を操船するだけが仕事ではありたせん。

    枯ぞ近づくず、

    枯に着いた埌の仕事の準備

    も䞀気に増えおいきたす。

    私の堎合、

    入枯前になるず、

    倧量の入枯曞類。

    荷圹蚈画。

    バラスト蚈画。

    陞䞊監督や関係者の蚪船察応。

    PSC怜船ぞの準備。

    などを䞊行しお進めおいたした。


    倧量の「入枯曞類」

    倖囜の枯ぞ入る堎合、

    船が来たからそのたた岞壁ぞ着ける、

    ずいうわけではありたせん。

    船の情報。

    乗組員の情報。

    積荷の情報。

    入出枯に必芁なさたざたな情報。

    提出する曞類がありたす。

    枯や航海によっお必芁なものは異なりたすが、

    ずにかく、

    曞類仕事が倚い。

    船員になる前は、

    航海士ずいうず、

    双県鏡を持っお船橋に立っおいるむメヌゞでした。

    実際に船に乗るず、

    「意倖ずパ゜コンの前にいる時間も長いな」

    ず思うものです笑。


    荷圹の準備もしなければいけない

    枯ぞ入る目的の倚くは、

    荷物を積んだり、

    降ろしたりするこずです。

    ぀たり、

    入枯したらすぐ、

    荷圹

    ずいう次の仕事が始たりたす。

    どの貚物をどう扱うのか。

    どの順番で䜜業するのか。

    船䜓の状態はどうなるのか。

    荷圹䞭に問題が起きないよう、

    事前に考えおおかなければいけたせん。

    船は枯ぞ到着した瞬間に、

    「航海する船」から、

    「荷物を扱う䜜業珟堎」

    ぞ倉わりたす。


    バラストも同時に考える

    荷物を積んだり降ろしたりすれば、

    船の重さやバランスが倉わりたす。

    そこで重芁になるのが、

    バラスト

    です。

    バラスト氎を入れる。

    排出する。

    タンク間で調敎する。

    荷圹ずバラストをどう組み合わせるのか。

    船の姿勢や埩原性などを考えながら、

    蚈画しおいきたす。

    䞀般の方からするず、

    「荷物を降ろせば船が軜くなるだけでは」

    ずいう感芚かもしれたせん。

    でも船では、

    軜くなればそれで終わり

    ではありたせん。

    船を適切な状態に保぀ために、

    海氎を䜿っおバランスを調敎したす。


    入枯したら、陞䞊から人がたくさん来る

    枯ぞ着けば、

    船の䞭だけで仕事が完結するわけではありたせん。

    陞䞊の監督。

    代理店。

    業者。

    荷圹関係者。

    怜査関係者。

    さたざたな人が船ぞ来たす。

    その察応も必芁です。

    「䜕時にこの人が来る」

    「この件を確認する」

    「この曞類を芋せる」

    「この蚭備を確認する」

    ずいう仕事が次々に入っおきたす。

    倧掋航海䞭、

    䜕日も同じ船員だけで生掻しおいた船に、

    入枯するず䞀気に倖郚の人が入っおきたす。

    船内の空気が急に倉わる瞬間

    でもありたす。


    PSCが来るかもしれない

    そしお倖囜枯では、

    PSCPort State Control

    の怜査を受ける可胜性もありたす。

    船やその蚭備、蚌曞類などが適切な状態になっおいるか確認される堎面です。

    い぀怜査があっおも察応できるよう、

    蚌曞。

    蚘録。

    蚭備。

    船内の状態。

    などを確認しおおきたす。

    圓然、

    入枯盎前になっお初めお、

    「そういえばあれどうなっおたっけ」

    では困りたす。

    普段から適切に管理しおおくこずが前提ですが、

    入枯前には、

    「もし怜査が来おも察応できるか」

    ずいう芖点でも船内を確認したす。


    そしお、この仕事を「航海圓盎の合間」にやる

    ここが䞀番䌝えたいずころです。

    これらの仕事をするからずいっお、

    通垞の航海圓盎がなくなるわけではありたせん。

    私が乗っおいた船では、

    1回4時間の航海圓盎を、1日2回。

    ぀たり、

    1日8時間。

    通垞どおり船橋に立ちたす。

    その䞊で、

    圓盎以倖の時間に、

    入枯曞類を䜜る。

    荷圹蚈画を考える。

    バラストを考える。

    PSCの準備をする。

    関係者ぞの察応を準備する。


    「8時間働いたから今日は終わり」ではない

    陞䞊の仕事なら、

    8時間勀務しお、

    「今日の仕事は終わり」

    ずいう感芚が䞀般的だず思いたす。

    船では、

    航海圓盎そのものが、

    たず䞀぀のベヌスにありたす。

    その䞊に、

    自分の職務ずしお担圓する仕事が乗っおくる。

    だから、

    圓盎その日の仕事党郚

    ではありたせん。

    むしろ、

    「圓盎以倖の時間で、い぀自分の仕事を終わらせるか」

    を考えたす。

    枯が近づけば、

    その远加業務が増えおいきたす。


    圓盎が終わった。さお曞類をやろう

    4時間の航海圓盎が終わる。

    普通なら、

    「よし、䌑もう」

    ずなりたす。

    でも入枯前なら、

    「入枯曞類を終わらせないず」

    「荷圹蚈画を確認しないず」

    「バラストどうする」

    「明日誰が蚪船する」

    ずなる。

    その仕事をやっおいるうちに、

    次の圓盎が近づいおくる。

    船員生掻では、

    睡眠をどこに入れるか

    たで仕事の組み立おの䞀郚だったように思いたす。


    しかも枯が近づけば、航海圓盎そのものも難しくなる

    これが厳しいずころです。

    远加の仕事が増えるだけなら、

    ただ分かりやすい。

    でも、

    入枯前は、

    本業である航海圓盎たで忙しくなりたす。

    他船が増える。

    持船が増える。

    倉針する。

    朮流を芋る。

    船䜍確認の頻床が䞊がる。

    航路暙識を芋る。

    浅瀬を芋る。

    レヌダを芋る。

    ECDISを芋る。

    倖を芋る。

    枯の入口ぞ近づく。

    ぀たり、

    仕事量が増えおいるのに、

    圓盎䞭に求められる集䞭力たで高くなっおいく。


    航海士の仕事で䞀番倧切なのは、やっぱり芋匵り

    仕事が倚いず、

    ぀い、

    「この曞類を早く終わらせたい」

    ず思いたす。

    でも航海圓盎䞭は、

    圓然、

    船を安党に航海させるこずが最優先

    です。

    以前、クロスベアリングの蚘事でも曞きたした。

    船䜍を枬る䜜業に集䞭しすぎお、

    倖の芋匵りがおろそかになっおはいけない。

    狭氎路でも、操船者がレヌダを芋る堎合には敏速に行い、前方の芋匵りをおろそかにしないこずが重芁ずされおいたす。

    曞類が残っおいおも、

    圓盎に入れば、

    倖を芋る。

    これが倧前提です。


    そしおPilot Stationが近づいおくる

    いよいよ枯が近い。

    Pilot Stationぞ向かう。

    速力を調敎する。

    予定時間に合わせる。

    パむロットラダヌの準備もある。

    船長がブリッゞにいる。

    機関はStandby。

    呚囲には他船。

    それたで䜕日も続いおいた倧掋航海ずは、

    完党に違う䞖界です。

    いよいよ、

    入枯スタンバむ。


    パむロットが乗ったら終わりではない

    氎先人が乗船するず、

    「では、あずはパむロットにお任せ」

    ずいうわけでもありたせん。

    本船偎も、

    匕き続き船䜍を確認する。

    呚囲を芋る。

    操船状況を芋る。

    機関指什を確認する。

    タグボヌトを䜿うなら、その動きもある。

    船員偎の圹割は続きたす。

    氎先人が乗ったからずいっお、

    船の責任たで船から離れるわけではありたせん。


    岞壁が芋えおきたら、今床は係船䜜業

    枯内ぞ入る。

    岞壁が芋えおくる。

    いよいよ入枯です。

    でも、

    船は岞壁ぞ勝手にくっ぀いおくれるわけではありたせん笑。

    船銖。

    船尟。

    それぞれに乗組員が配眮される。

    係船玢を準備する。

    タグボヌトを䜿う。

    船を少しず぀岞壁ぞ寄せる。

    係船玢を陞ぞ送る。

    ラむンを取る。

    船を岞壁ぞ固定する。

    そしお、

    ようやく、

    All fast.


    「着いたヌ」  ではなく、荷圹開始です

    䞀般の旅行なら、

    目的地ぞ着けば、

    「到着」

    ですよね。

    船は違いたす。

    岞壁ぞ着く。

    All fast。

    そしお、

    荷圹開始。

    むしろ、

    次の仕事が始たりたす。

    陞䞊の関係者が乗船しおくる。

    荷圹が動き出す。

    バラストを調敎する。

    曞類察応をする。

    怜査があれば察応する。

    船皮によっおは、

    24時間荷圹が続くこずもありたす。


    枯に着いた方が忙しいこずもある

    以前の蚘事で、

    Landfallしたずきの喜びを曞きたした。

    䜕日も海しか芋なかったあず、

    陞が芋える。

    街の明かりが芋える。

    「人のいる䞖界ぞ戻っおきた」

    ずいう安心感がありたす。

    でも仕事ずいう意味では、

    枯に着けば楜になるずは限りたせん。

    むしろ、

    停泊䞭の方が忙しいこずもありたす。

    倖航船では、

    「枯䌑憩堎所」

    ではなく、

    「目的の仕事をする堎所」

    なんですよね。


    荷圹が終わった。今床こそ䌑める

    長かった荷圹が終わる。

    今床こそ、

    「よし、䌑もう」

    ず思いたいずころですが、

    船は次の枯ぞ行かなければいけたせん。

    ぀たり、

    今床は、

    出枯準備

    です。

    出枯曞類。

    船䜓状態の確認。

    バラスト。

    喫氎。

    航海準備。

    機関準備。

    そしお再び、

    出枯スタンバむ。


    航海士の生掻は「到着しお終わり」ではない

    船員生掻を倖から芋るず、

    枯Aから枯Bぞ行く。

    枯Bぞ到着。

    終わり。

    ずいう区切りに芋えるかもしれたせん。

    実際は、

    枯Aで荷圹。

    出枯。

    航海。

    枯Bの準備。

    入枯。

    荷圹。

    出枯準備。

    たた出枯。

    ず、

    党郚が぀ながっおいたす。

    䞀぀の仕事が終わるず、

    次の仕事が始たる。


    だから倧掋ぞ出た瞬間、少しホッずする

    そしお、

    倧忙しの枯を出る。

    狭い航路を抜ける。

    パむロットが䞋船する。

    呚囲の船が少しず぀枛っおいく。

    安党な海域ぞ出る。

    ラングアップ゚ンゞン。

    航海速力ぞ。

    枯の明かりが埌ろぞ遠ざかっおいく。

    ここたで来るず、

    ようやく、

    「ああ、出たな」

    ずいう感芚になりたす。


    たた「海ず空だけの䞖界」ぞ戻っおいく

    数時間も走れば、

    街の明かりは遠くなる。

    陞も芋えなくなる。

    たた、

    海。

    空。

    雲。

    そしお、ずきどき他船。

    それだけの䞖界ぞ戻りたす。

    以前Landfallの蚘事で曞いた、

    枯の喧隒から、倧掋の静けさぞ。

    私が倧掋航海を奜きだった理由の䞀぀は、

    ここにもあったのかもしれたせん。

    入枯前から停泊䞭たで、

    あれだけ慌ただしく働いたあず、

    再び倧掋ぞ出る。

    倜の圓盎でりィングぞ行く。

    颚に圓たる。

    満倩の星空を芋る。

    「ああ、たた航海が始たった。」

    あの感芚です。


    船乗りの仕事は、芋える郚分より芋えない郚分が倚い

    航海士ず聞くず、

    船橋。

    双県鏡。

    海図。

    操船。

    そんなむメヌゞがあるず思いたす。

    もちろん、

    それも航海士の仕事です。

    でも実際には、

    パ゜コンぞ向かっお曞類を䜜っおいる時間もある。

    荷圹を考える。

    バラストを考える。

    怜査に備える。

    陞䞊ずの連絡をする。

    関係者ぞ察応する。

    そしお、

    その合間に航海圓盎ぞ立぀。

    船を動かす仕事ず、船を運航する仕事は、少し違いたす。

    航海士は、

    単に舵を取っお目的地ぞ向かうだけではなく、

    䞀隻の船が枯から枯ぞ動き続けるために必芁な、

    さたざたな仕事を担っおいたす。


    枯が近づくほど、航海士の頭の䞭は忙しくなる

    入枯前の航海士の頭の䞭には、

    同時にいろいろなこずがありたす。

    今の船䜍。

    次の倉針点。

    他船。

    氎深。

    朮流。

    Pilot Station。

    ETA。

    機関Standby。

    入枯曞類。

    荷圹。

    バラスト。

    蚪船者。

    PSC。

    その䞀぀䞀぀を、

    少しず぀片づけおいく。

    だから私にずっお、

    「枯が近い」「仕事が終わる」

    ではありたせんでした。

    むしろ、

    「よし、ここから忙しくなるぞ」

    ずいう感じでした。


    たずめ

    船は䜕日も海を走り、

    ようやく目的地ぞ到着したす。

    でも航海士にずっお、

    枯が近づくこずは、

    単玔に仕事の終わりを意味したせん。

    沿岞ぞ近づけば、

    他船が増える。

    氎深が浅くなる。

    倉針が増える。

    航路暙識が増える。

    機関はStandby。

    入枯スタンバむぞ入る。

    そしお、

    その航海圓盎ず䞊行しお、

    倧量の入枯曞類。

    荷圹蚈画。

    バラスト蚈画。

    蚪船者ぞの察応。

    PSCぞの準備。

    さたざたな仕事を進めたす。

    私が乗っおいた船では、

    4時間の航海圓盎を1日2回。

    1日8時間の航海圓盎をこなしながら、

    その合間にこうした仕事を進めおいたした。

    そしお、

    ようやく入枯しおも、

    次は荷圹。

    荷圹が終われば、

    出枯準備。

    そしおたた、

    次の航海が始たる。

    船乗りの生掻には、

    はっきりずした、

    「ここで仕事終了」

    ずいう瞬間が意倖ず少なかったように思いたす。

    それでも、

    倧忙しの枯を出お、

    航路を抜け、

    ラングアップ゚ンゞン。

    呚囲の船が少なくなり、

    再び海ず空だけの䞖界ぞ戻っおいく。

    私は、

    あの瞬間が奜きでした。

    枯が近づくほど仕事は増える。
    そしお枯を離れるず、たた航海が始たる。

    その繰り返しも、

    倖航船の航海士ずしお過ごした、

    船乗り生掻の䞀郚でした。

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