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Photo byt_akagi2020

【青ブラ文学部】私が恋したゆるキャラ|エッセイ


    私には、ひそかに“恋していた”ゆるキャラがいる。
    その名は Mr.カラスコ。
    今では記憶の奥に沈んでしまっていたけれど、ふと思い出すと胸の奥がくすぐったくなる存在だ。

    球団がまだまだ若かった頃、彼はまるでチームの象徴みたいだった。
    選手より人気があったと言っても、たぶん誰も驚かない。
    あの頃のカラスコは、ただのマスコットじゃなかった。
    パフォーマンスという名の“事件”を次々と起こす、混沌とユーモアの化身だった。

    私はグッズも持っていたし、ユニフォームだって誇らしげに飾った。
    球場でカラスコを見つけると、ほとんど条件反射で胸が高鳴った。
    どんな動きをするのか、どんな騒動を起こすのか、
    そんな小さなワクワクを抱えて毎回スタンドに立っていた。

    でも、いつの頃からだろう。
    彼は球場に出なくなり、私の足も自然と遠のいてしまった。
    気づけば日常の喧騒に紛れて、あの黒い羽のシルエットを思い出すこともなくなった。

    それでも、カラスコが残した“楽しむことへの貪欲さ”だけは、私の中に息づいている。
    彼の公式サイトで繰り広げられていた、あの奇想天外なエンターテインメント。
    あれは単なるおふざけじゃなくて、日常と非日常の境界を軽やかに飛び越える魔法みたいだった。

    今思えば、私はきっとカラスコの“自由さ”に恋していたのだと思う。
    真面目な日々の中で、ちょっと肩の力が抜けるような、
    「こんなふうに生きてもいいんだよ」
    と背中をつついてくれる存在だった。

    またどこかで、ひょっこり姿を現してくれたらいい。
    その時はきっと、あの頃の私みたいに、
    少し照れながらも全力で手を振るだろう。



    了

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    *下記企画に参加させて頂きました


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    最後までお読みくださり、ありがとうございます😊すず

     
     
     

    鈴蘭

     
     
    心身の不調と付き合いながら、日々の気づきや心の動きを文章にしています。 ショートショートやエッセイ、詩などを発信中。 アフィリエイトや有料記事には抵抗がありましたが、自分のペースで少しずつ挑戦しています🍀 AIすず日記📖✐☡

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