
🌙『優しさを循環させるということ』
私は、グループホームで働く施設看護師だ。
日々、お年寄りの暮らしに寄り添いながら、
体だけでなく、心のケアも大切にしている。
けれど現実は、きれいごとばかりじゃない。
夜勤が続くと、体も心も疲れ果てて、
優しさよりも「早く終わらせなきゃ」という気持ちが先に立ってしまう。
そんなある夜勤のあと、
心に引っかかる出来事があった。
忙しさの中で余裕を失い、
思わず心無い言葉をかけてしまった。
その人の表情が、頭から離れなかった。
帰り道、信号が変わるたびに前を走る車のナンバーが目に入った。
6226、1515、66、313、8484――
どれもエンジェルナンバーだった。
その瞬間、胸の奥がじんわり温かくなった。
“これ、きっとメッセージだ…”そう感じた。
車のテールランプが光るたび、
心の奥で娘の声が届いた気がした。
「母さん。
おばあちゃん達は好きで認知症になった訳じゃないやん?
母さんだって、年を取ったらそうなるかもしれんやん?
だから、母さんがもしそうなった時、どうして欲しいかの視点で看護して。
イライラするの、すごく分かるよ。
でも、母さんは、それができる人よ。母さんならできるよ。
優しさで循環させたら、その波動が信頼に変わって、
母さんの望むバイトのシフトも入るようになっていくんよ。
見えないところで繋がってる。
だから、優しさを循環させる。意識してみて。」
その言葉が静かに心に染みて、
涙が止まらなかった。
“優しさを循環させる”
その一文が、ずっと心に残った。
完璧じゃなくていい。
疲れてしまう日も、余裕をなくす日もある。
でも、そのあとで「思い出せる自分」でいたい。
優しさを循環させる。
それはきっと、
私にできるいちばんあたたかい看護の形。
そして今も、
見えない場所からそっと気付きに導いてくれる娘に、
心からありがとう。
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🌿読んでくださった方へ
もしあなたの中にも、
「もっと優しくできたのに」と心に残る出来事があるなら、
どうかその自分を責めないでください。
気づいた瞬間から、
優しさの循環はもう始まっています。
その優しさは、
あなたの中をめぐって、やがて誰かの心を癒やしていく。
今日も少しだけ、自分にも優しくして過ごせますように。