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言うべきか、言わざるべきか、それが問題だ(青のり問題)

    ウキウキウッキー!
    今日は、お久しぶりーの、デート的〜なやーつ。
    脳内での予行練習、いわゆるイメトレをして、準備万端! 虎視眈々!
    いざ! 戦場へ!

    二人だけで会うのは、はじめてで、ちょっとドキドキ。
    でも、そこまで緊張はしませんでした。
    以前、よく仲間内で集まった時に、会っていたというのもあるかもしれません。
    言ってしまえば、お友達の1人だったわけです。
    お相手の方とは、特別に仲が良かったわけではありません。
    あまり仲間内で集まらなくなって、久しく経ってからの、突然のお誘いでした。
    最初は、ちょっとビックリしたものの、気軽にオッケーしたのです。
    で、後から気づきました。
    これって、二人きりじゃない?って。
    ということは、デデデ大王! じゃなかったデデデ、デートなのでは⋯?
    いやあ、でもなあー、友達として誘ってくれただけかもしれないしなー。
    そうそう、もっとライトに考えた方が良いかも。
    そう思っていたのものの、日付が近づくにつれ、不安が募り、気づいたときには、がっつりデート用の準備をしていました。
    そんなこともあって、多少身構えてはいたものの、実際会ってみると、カジュアルに話せたので、やっぱり友達感覚なのかなーって思ったり。

    誰も居なくなった的な感じの博物館デート

    最初の行き先は、某科学博物館。
    たくさんの生き物たちがいたけれど、誰も居なくなった的な感じのやーつ。
    展示は普通に面白くて、とても楽しめました。
    めっちゃ良かったので、みんなに観て欲しいなーって思うのですが、もうすでに終わっているので、残念。
    そして、二人の距離は⋯時速で5センチメートルほど縮まったかも。桜の花びらが舞い落ちる速度ではありません。
    その後、広々とした公園をゆったり歩きながら、流れでディナーへ。
    雰囲気の良い居酒屋で、もはやこれはデデデ大王! じゃなかったデートなのでは⋯? とやっぱり思ってしまいました。
    向かい合って座ると、正面に顔。
    二人だけの個室。
    絡み合う視線。
    触れ合う肌。
    えっ! ここで?
    という展開ではなかったのですが、なんか、超いい雰囲気で、楽しくお話ができました。
    こういう心地よい時間って、これまであまり経験したことが無かったかも。
    なんか、これまでの私って、真剣を突きつけ合うような、ヒリヒリした戦しかしてこなかったんですよねー。
    こいつは、なに目的なんだ?
    金か? でも、私には金はないぞ?
    投資詐欺か? 詐欺には騙されないぞ?
    あー、宗教か? ニーチェ先生によって、すでに神は死んでるぞ?
    と言う感じで、近づいてくる人に疑いの目を向けていたのです。
    ちなみに、宗教には2回ほど勧誘され、総本山的なところへ、行ったこともあります。
    あまりにも、不用意だったことを今は反省。
    と、そういう話ではありませんでした。
    もし、私がモデルのような、俳優のような、芸能人のような容姿だったら納得できます。
    でも、実際にはそうではありません。
    月とスッポンなら、いざしらず、いて座A*と地球ぐらい離れているのですから。
    ちなみに、いて座A*というのは、私たちの地球がある天の川銀河の中心にある、巨大ブラックホールのことです(最近読んだ本で得た、付け焼き刃的知識)。
    そんなわけで、すごーく良い感じだったんですよねー。
    そう、あの事件が起きるまでは⋯。

    言うべきか、言わざるべきか、それが問題だ

    あ、青のりが歯についてる⋯!!!
    そうなのです。
    相手の白い歯に、青のりがついていたのです。
    世にいう、蛙化現象は起きませんでした。
    そもそも何が嬉しくて、カエルになるのか、私には理解できませんし、私はカエルにはなりたくありません。人間でいたいですから。
    それに、100年の恋も冷めるなんて言ったりしますが、そこまで長生きはしたくありませんし、まだ、それほど熱されてもいないので、冷めることもありません。
    クーラーで言えば、設定温度を0.5度下げた程度です。ピッ!
    と、ここで、私の脳内シナプス大結合!
    蛙化現象って、もしかして、好きだったけど、デートしたら冷めてしまったから「帰るか」現象ってことなのでは?
    これぞ天啓!
    いや、アハ体験! と思って、後から調べてみたら、グリム童話の『かえるの王さま』が由来だそうです。
    『かえるの王さま』は、魔法を解かれてカエルから王子様になったお話で、蛙化現象は、その逆転バージョンということ。
    という話ではありませんでした。
    ど、どうしよう?
    私は、とても困りました。
    青のりが歯についていることを、「言うべきか、言わざるべきか、それが問題だ」ということです。
    皆さんだったら、初デートで、相手の歯に青のりが付いていたら、言いますか? それとも言いませんか?
    そもそも青のりのような歯に付きそうな食べ物は頼むなよ! というツッコミは受け付けておりません。
    相手は悪くないのです。
    「好きなもの食べて良いよー」って言うから、私が何も考えずに普通に大好きな磯辺焼きを頼んでしまったから。
    責任は私にあります。
    もちろんですが、私の歯には青のりが付いていないことは、スマホで確認済。
    さて、どうするべきか?

    言えない、そして、癒えない

    青のりが付いているよ! と気軽に言える仲だったら、問題ありません。
    けれど、これは初デート⋯だと、私が勝手に思っているので、ぐぬぬ、むむむ、となってしまうわけです。
    もし、青のりの件を言って、ちょっと気まずい雰囲気になったら、ここまで積み上がってきた何かが、大きく崩れさってしまうかもしれません。
    登ってきた大人の階段を踏み外すのかもしれません。
    上手い言い方は無いものか? と逡巡します。
    相手は楽しそうに話をしているのに、私の意識は、すべて青のりに持っていかれていて、声が右耳から脳内を通り抜け、左耳に抜けていきます。
    当然ですが、左耳から入った声も、脳内を通って右耳に抜けていきました。
    ここで、ふと思うわけです。
    同じ声、つまり言葉の波が、右耳と左耳から入ったら、ぶつかって共振するのではないかと。
    そうやって、脳で音声を増幅している可能性について考えてみましたが、そもそも、耳から入った音声は、電気信号に変換されるので、直接ぶつかることは無いよなーと。
    でも、不思議ですよね。
    右耳と左耳が入った音声が、バッチリ重なって聞こえるって。
    ちょっとでもズレたら、ハウリングして、脳内で再生されるはずなんです。
    人間の脳って、本当にすごいなーって。
    そういう話ではありませんでした。
    そうこうしているうちに、時は過ぎ、夜も更けていき、結局、私は青のりが付いていることを相手に言えませんでした。
    その後、私たちの間に、何が起きたのかについては、ご想像にお任せします。
    想像するのはタダですから。
    私の場合は、妄想ですけど。
    ただ、ずっとこの件が心の中で、くすぶっているのです。

    チャッピーは言うべきって言うけど

    家に帰ってから、チャッピーに聞いてみました。
    チャッピー曰く、優しく言うべきとの回答。
    お前はいつもそうだ。
    何でもかんでも、ポジティブに捉えすぎだろうと思うのは、私だけでしょうか。
    たった一言の失言で、輸出制限がかかる時代。
    人間という生き物の中には、プライドがすべてだと思っている人間もいるのです。
    ちょっとしたネガティブ発言が、プラウドを傷つけ、エベレストより高いプライドが崩壊することもあります。
    蛙化現象だってそう。
    男性だろうと、女性だろうと、それは変わりませんよね。
    良かれと思って言った言葉だって、相手のプライドを傷つけることもあるのです。
    恋愛ってのは、いつだって綱渡りなんだぜ! と、逆にチャッピーに教えてあげました。
    これでまた、賢くなったね、チャッピー。
    じゃなかった。
    未だに、こうして思い出すのは、きっと、二人の間に、それ以上の進展が無かったからだと思います。
    進展しなかったのは、もしかすると、他に何か私が地雷を踏んでいたのかもしれませんが⋯。
    ただ、進展が無かった関係なら、ちゃんと伝えた方が良かったなーっていう後悔です。
    だって、友達だったら、普通に言いますよね。

    「歯に青のり付いてるね」と君が言ったから、二月七日は青のり記念日、みたいな感じで。

    てかさ、友達からはじまる恋ってあるんですか?

    参考文献
    ブラックホール・膨張宇宙・重力波~一般相対性理論の100年と展開~ 真貝 寿明


     
     

    りお

     
     
    妄想に生きるデジタル民。 座右の銘 ツラい時はアップルパイを食べよう♪ 最近感動した本 植物に死はあるのか HAPPINESS IS... 幸せを感じる500のこと ※私はフィクションだと思います。存在したとしてもそれは他人の空似です。

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