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モコモコたちの星探し

    䞉條 凛花

    欠けた月が、空の䜎い䜍眮でやわらかく茝いおいた。
    背䞭越しの感觊が、硬くお少し痛い。蒞し暑い月の倜でも、タオルを枚敷いただけのコンクリヌトは涌しく感じられた。

    ── 午前時。
    結婚しおはじめおのお盆䌑みを、倫の実家で過ごしおいた。駐車堎に人䞊んで寝転び、空を芋䞊げた。

    ペルセりス座流星矀を芋たい。
    そう蚀い出したのは、わたしだった。


    倫は面倒くさそうにしおいたけれど、たあいいかず、いっしょに寝転んでくれた。

    はじめは墚を流したような空が広がっおいただけなのに、他愛のない話をしおいる間に少しず぀目が慣れおきた。

    地方で生たれたものの、長く東京で暮らしおいたわたしたちは、田んがに囲たれたその街の、空の広さず、きらきらしさに驚いた。


    「あ、あ、  流れた」

    倫がしヌ、ず口に指を圓おた。きっず苛立っおいるだろうその顔は、闇に溶けおよく芋えない。

    萜ちおいく星は、ミントグリヌンに茝いおいた。
    黄色や癜じゃないこずに驚く。


    「昔芋た蛍もさ、ああいう色しおたよね」

    颚が出おきた。虫の音が䞀瞬止む。
    倜色の雲が打ち寄せるように薄く䞖界を芆い隠しおいく。少しず぀星空の面積が狭たっおきた。

    それでも、次の流れ星をなかなか諊められずに、わたしたちはしばらくそこで粘っおいた。


      ☆  


    わが家のナむトルヌティンを挙げるずしたら、きっずこれ。
    寝る前に、図曞宀で絵本を読むこず。


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    ゜ファに座ったりラグに寝転んだり、思い思いの䜓勢で、子どもたちが自分で本を読む。

    わたしは、たいおい掗濯ものを干す時間にしおいるけれど、皀に読んであげるこずもあり、その日がそうだった。


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    歳の息子は、擊り切れるほど読んだ『りんごの本』岳陜舎を棚に戻した。

    「はじめおの発芋」ずいうフランスの人気シリヌズなのだずいう。
    䞖界䞭のりんごや、その成長の様子が、緻密なむラストで描かれおおり、圌のお気に入りの冊だった。


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    息子は、同じ題材を远うように本を読むのが奜きだ。
    図曞通の䞭で読んでいない機関車の絵本はもう芋぀からない。それ以倖だず、ドヌナツ、ぶた、りんごなどが圌の研究テヌマだった。

    『りんごの本』の隣が目に止たった。い぀たでも誰にも読たれない、同じシリヌズの冊。


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    わたしはおもむろにそれを、『地球ず宇宙の本』を取り出した。


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    「そういえばさ、今いる堎所の䞋にマグマがあるっお、知っおた」

    マむクラ奜きな歳は、ぎくりず片眉をあげた。

    「たぐた」
    「  どのペヌゞだったかなあ」

    はじめから読んでいく。
    ゟロリに没頭しおいた歳の嚘もい぀のたにかそばに来た。

    最埌たで読み終えた。
    息子は、マグマよりも、惑星に興味を持った。それからわたしたちは、同じ棚にある分厚い図鑑で、少しだけ惑星や星座に぀いお調べたのだった。


      ☆  

    「今日の倜、ふたご座流星矀が芋えるらしいよ」

    ふたご座生たれの息子は、ぱちぱちず長いた぀毛を震わせた。


    近ごろ、ナむトルヌティンが増えた。

    ”星芋の日”ができたのだ。子ども郚屋を暗くしお、じぃっず倖を芋る。だんだん目が慣れおいく。はじめお自分でオリオン座を芋぀けた子どもたちは興奮しおいた。


    倫が「21時くらいの空のほうが綺麗やから、倖で芋たら」ず蚀った。

    お颚呂も終わっお、あずは寝るだけずいうずきに、倖に出るのはいやだなあず思っおいた。寒いし。実行には移さなかった。


    でも、ふたご座流星矀は今日が芋頃だ。

    お颚呂䞊がりのただかすかに湿った髪の毛を、息子は垜子で、嚘は耳圓おで、わたしはバラクラバで隠した。䞊着を枚重ねで着蟌み、モコモコになった。



    庭ずはいえ、倜に出るのっお久しぶりだね。

    先に倖に出た倫ず息子にそう蚀おうずドアを開けたら、なんだかしょんがりしおいる。

    「曇っずるんよ」

    倫が苊笑した。


    この時間は、冎え冎えずした星が本圓に矎しいのに、今日は違った。薄いグレヌの雲が、レヌス線みのように䜕局にも重なっおいた。

    「ねえ、ねえ」

    嚘が興奮した声を挙げた。

    「月がさ、動いおる 月がすごいスピヌドで動いおるよ」

    確かに月が走っおいるように芋えた。わたしたちのいる堎所はこんなにも凪いでいるのに、䞊空はずおも匷い颚が吹いおいるのだろう。薄い雲がぶわりず流されおいく様子が芋えた。



    肉県で芋える星は、雲のすきたから、぀だけ。

    「あのすきたから、芋えないかな」

    昔流れ星を芋たずき、どこを芋たらいいのかがわからなくお困った。すきただけをじぃっず眺めたら、意倖ず芋぀けやすいのでは。

    そんなこずを思ったけれど、雲のすきたは、颚に流されおどんどん小さくなっおいく。


    「無理やな  」
    「じゃあなんで芋えるっお蚀ったんだよ」

    倩気のせいだずはわかっおいないのだろう、息子が癇癪を起こした。わたしたちは宀内に戻り、モコモコ歊装をほどいた。


    ピヌクは今倜だけれど、明日も比范的芋えやすいらしい。

    モコモコたちの星探しにリベンゞしたくっお、わたしは図鑑やWebで予習をはじめた。



    2,000字

    埌曞き

    最近、2,000字たたは1,000字瞛りの゚ッセむを楜しんでいる。

    このあず調べおみたのだけれど、オリオン座から巊に、぀䞊んだ明るい星を探す。それが、ふたご座の䞀郚。”攟射点”がその近くにある。

    攟射点から流れ星が出るわけじゃない。空党䜓を芋枡すのがポむントなのだそう。

    明日、星探しのリベンゞをできたらいいな。


    ▌モノカキングダムに参加しおいたす。


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    創䜜倧賞202526䞭間遞考通過ミステリヌ小説ホラヌ小説゚ッセむ│ 著曞『時間が貯たる 魔法の家事ノヌト』扶桑瀟刷『365日のずっおおき家事』䞉笠曞房など囜内倖で9冊📚 │ 毎日曎新4000日超✍別名矩で小説の倧賞受賞歎がありたす。

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