メインコンテンツへスキップ
見出し画像

論語は「正しく読むもの」ではないのかもしれないー「実訳」という読み方に触れて|書籍『そろそろ論語』に関するおっしょうさんとの対談@voicy

    こんにちは、野村里奈です。

    今回は、友人のおっしょうさんのVoicyにお招きいただき、浅田すぐるさんの『そろそろ論語』をテーマに対談をさせていただきました。

    論語というと、少し遠い存在に感じていたのですが、『そろそろ論語』を読んだことや、今回の対話を通じて、その距離がぐっと近づいたように感じています。

    今日はその中でも、特に印象に残ったことを少し整理してみたいと思います。

    「論語には構造がない」という視点


    この本の内容で印象的だったのが、

    ガイド❶『論語』の著者は孔子ではないし、1人でもない
    ガイド❷『論語』に論理的な構成・構造はない
    ガイド❸『論語』は1ページ目から順番に読む書物ではない

    浅田すぐる(2025)『そろそろ論語』日本実業出版社

    というものでした。

    私たちは普段、

    • 起承転結

    • ロジカルな構造

    • 順番に理解していくもの(基本的には)

    として本を読むことに慣れています。

    でも論語は、そもそもそういうものではない。

    孔子の言葉や、その後の弟子たちの記録が積み重なって、結果として「一冊になっている」もの。

    だから、最初から順番に理解しようとしなくていいし、むしろ「構造を求めすぎないほうがいい」という解説です。

    これは、どこか世の中のあり方にも近いように感じました。

    私たちは物事を理解するために構造化して捉えますが、実際の世界はそれほど整ったものではありません。

    構造はあくまで、私たちが便宜的に与えている「一つの見方」にすぎないのだと思います。

    「正しく理解しよう」とするほどズレていく


    もう一つ印象に残ったのが、

    ガイド❹『論語』の解釈に唯一絶対の解釈を求めない

    浅田すぐる(2025)『そろそろ論語』日本実業出版社

    という話です。

    • 正しく理解したい

    • 正しい解釈をしたい

    • 間違えたくない

    これは仕事でも、学びでも、私たちの日常の中でよく起きていることだと思います。

    でも、その姿勢そのものが、本来の意味から離れてしまうこともある。

    対談の中では、

    「正解を探すのではなく、その言葉とどう関係を持つかが大事なのではないか」

    という話になりました。

    「実訳」という考え方


    そして、最も印象的だったのが、

    ガイド❺『論語』をどう解釈するかは、自身に響くかで決めていく

    浅田すぐる(2025)『そろそろ論語』日本実業出版社

    というガイドです。

    最初に読んだときは、少し大胆な考え方だなとも感じました。

    しかし、読み進めるうちに、「実訳」というのは、「自由に解釈していい」というニュアンスではなくて、

    • 自分の経験と照らし合わせる

    • 自分の文脈で意味を見つける

    • その時点での理解を言葉にする

    そういう営みなのだと感じました。

    見えているのは「世界」ではなく「解釈」


    これは個人的な視点になりますが、人は出来事そのものではなく、その意味づけによって反応しています。

    さらに、その意味づけには、

    • 無意識の偏り

    • 過去の経験

    • 身体状態や感情

    が影響しています。

    だから、どんなに丁寧に読んでも、「完全に正しい理解」にたどり着くことは難しい。

    また、私たちが住んでいるこの世界も、常に目まぐるしく変化しているので、ある時に正解だったものも、すぐにそうではなくなってしまう。

    でも逆に言えば、その時の自分がどう読んだかには、ちゃんと意味がある。

    そう思うと、「実訳」という言葉はしっくりきます。

    論語は「読むもの」ではなく「関係を持つもの」


    今回の対談を通じて感じたのは、論語は「理解する対象」というよりも、「関係を持ち続けるもの」なのかもしれない、ということです。

    すぐに分からなくてもいいし、一度の理解で終わらなくてもいい。

    むしろ、

    • その時の自分でどう受け取るか

    • 時間が経ってどう変わるか

    そういうプロセスそのものが、この本の価値なのではないかと感じました。

    おわりに


    論語というと難しそう、という印象がありましたが、

    「正しく読まなくていい」
    「自分なりに関わっていい」

    そう思えたことで、一気に距離が近づいたように感じています。

    もしこれから読む方がいたら、理解しようとする前に、一度「感じてみる」という読み方も、面白いかもしれません。

    voicy対談リンク

    書籍『そろそろ論語』


    あなたへのおすすめ