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Photo bygarakutax

私は夜空にうかぶまんまるの。

    喜木凛(ききりん)

    澄み渡った夜空にうかぶのは私。

    齢は、2歳くらいの女の子が、私をみて、
    「お月さま、こんばんは!」と小さな手を振る姿がみえた。
    娘さんの瞳が、私の光をキラキラと輝かせてるのが分かる。
    まるで、宝石が夜空に散りばめられてるようだ。

    この子が大好きな絵本の真似をして、あっかんべーと心の中で言ってみた。

    それが伝わったのか、娘さんは、にっこりと笑っている。

    この子が母親に抱っこされながら、夜泣きしていた時からみているので、なんだか感慨深い。

    私がビル陰に隠れてしまうと、母親と一緒に歩きながら、「みえないねー」と心配してくれる娘さん。

    「あっいたよー」

    嬉しそうに私をみつめる娘さんは、なんとも愛らしい。

    さて、私はいつまで、この夜空に輝き続けられるのだろう。
    そして、この子はいつまで、私を見上げてくれるのだろうか。
    そんなことを考えながら、静かに夜空にうかんでいた。
    宇宙の果てしない闇の中で、私はただ一点の光にすぎない。
    しかし、この小さな地球の上で、私は誰かの心の拠り所になっているのかもしれない。
    そう思うと、私も勇気づけられた。

    娘さんの成長とともに、私の姿も刻々と変化していく。
    満月、三日月、そして新月。

    次の満月には、この子はどんな表情をみせてくれるだろうか。

    私はそっと見守っている。





    書く部のお題で、月になりきってみました。
    なかなか難しかったのですが、楽しいですね。

    喜木 拝

    #なりきって書いてみよう


     
     
     
    本が好きなのに、今は読めないあなたへ。 本とことばで、忙しい毎日に小さな余白を届けます。 図書館司書/4歳娘の母/ブックシェアコーディネーター。 メンバーシップ「凛のことのはライブラリー」運営中。

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