メインコンテンツへスキップ
見出し画像
Photo byhoho8888

なんのはなしですか?と言ってやりたかった

    予期せぬ連絡が入った時、私は身体が震えてしまう。たいした事ではないのに、降りかかる危険を身体が察知し反応するのだと思う。

    動悸が止まらない。

    震えが止まらない。

    昨日、私は少し壊れてしまった。
    その予期せぬ連絡が突然来たからだ。

    その時、私は友人とカフェにいて、コーヒーを飲んでいる最中だった。

    尋常でない数のLINEメッセージにギョッとした。そして何の連絡かの察しもついた。
    察しがついたけれど、その連絡は昨日もらうべき内容ではないはず。もっともっと以前ならわかる。でも昨日だった。それも午後。

    「着物を貸して」

    はい?!それって明日の成人式こと?!

    動悸が止まらない。

    震えが止まらない。

    「なんのはなしですか?」と言ってやりたかった。

    ◇

    おいおい、今?

    嘘でしょ?

    ◇

    その後、私は仕方なく友人と別れて帰宅。

    怒りと呆れで身体はおかしくなっていた。
    おめでたい成人式に着る着物を前日まで借りていると勘違いしていたらしいが、私は貸してくれとも言われていない。

    「昨日連絡すればよかったね」

    「いや!いや!昨日じゃないだろう!もっと前!」


    「長襦袢に半衿付いてないからね」

    「え?!」

    そんなこと知るか。
    前日に言ってきておかしいのはそっちだ。

    ◇

    彼女に貸して、二年間も戻ってこなかった振袖を昨日、また貸した。

    「必要なの。絶対一週間後に返してね!」

    なんて呑気なんだ。
    明日だよ。
    呆れてものが言えない。

    「なんのはなしですか?」って言ってやればよかった。いや、言うべきだった。

    ◇

    一晩寝て、動悸と震えは治ったものの、憤りのようなものはまだ心に残っている。

    色々な人間がいるものだ。

    だから私は彼女が苦手なのだ。



     
     
     
    須木本りく(すぎもとりく)です。 自由に書きたい…そんな思いでnoteにやってきました。ペースは落ちましたがぼちぼち楽しみながら書いています。皆さんの記事を読むのがとても楽しいです✨️

    あなたへのおすすめ