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私の父はシャイで、繊細で、不器用で、かっこいい。

私の父は、今年54歳を迎える。

父が36歳のときに私は生まれたので、
かれこれ18年間私は父と一緒にいるわけだ。

そこでふと、父ってどんな人だろう、と考えてみた。
パッと思い浮かんだのは、一言で表すことはできないな、ということ。
だから今から父について話してみたいと思う。

父は面白い人だ。
私が幼い頃、ハロウィンパーティーをしたい、と言ったことがきっかけで、本気で仮装をしてくれるようになった。
プリキュアやピカチュウなど、真剣になりきってくれるのだ。
毎年「我が家で流行ったもの」をコンセプトに、年賀状の写真でもノリノリで仮装してくれる。

だからなのか、父は陽気な人に見られがちだ。
もちろん陽気ではあるのだが、
実際はかなりシャイなのだ。

それゆえ、怖く見られがちになる。

父は常にサングラスをしている。
しかも普通だったらなかなか似合わないだろう服装をしている。
派手な花柄のアロハシャツとか、真っ赤なジャケットとか。
そして初対面の人には、緊張のせいか声が低くなりがちになってしまう。
だから少し怖がられてしまうのだ。
それでも心を開こうとして、父は冗談を言ってみたりするのだが、
それが返って相手をビックリさせていることを父はまだ知らない。

父を怖いな、と思っている人たちに伝えたいのだが、
父はかなり可愛い人である。

コーヒーはブラックでは飲めない。
ミルクと砂糖ありで頼む。
大好物は生クリーム。

写真に写っている父が笑っているのは、母にカメラを向けられたから。
大好きな母には笑顔で撮影させてくれるが、他の人が写真を撮ると口がへの字に曲がっている。

父はお腹が弱い。
といっても、食べ物によってお腹を弱くすることはない。
わさび一気食いもできるし、
辛ラーメンの汁まで飲み干してしまう。
でも母と喧嘩したときはすぐに、
お腹がギュルルとしてトイレにこもってしまう。
みんなが感動する映画でも泣かないと言っていた父が
実は繊細なことを私は知っている。

だから、これから父に出会う人たちに「父は本当に繊細なんです。怖くないです。どうか優しく話しかけてあげてください」と言いたい。

数年前、私と母が病気になってから、父は朝ご飯を作ってくれるようになった。
その前からもお料理を作ってくれたが、
毎日ご飯を作り、洗濯物を干してくれた。

嫌な顔一つせず、
辛いのは母と私だから、といつも頑張ってくれた。
誰に言われずとも、父が優しい人だということを知っていた。

それでも私は反抗期なのか何なのか、
父に「えー!?」と思うこともあった。

あんまり空気を読まないところとか、
お寿司も食べて、ラーメンも食べて、その汁にお米も入れて、夜なのにすごく食べ過ぎちゃうところとか、
しかもそれに気づかずに「オレ、なんか太ってる!」と体重計にのってショックを受けているところとか、
ちょっとしたことでも注意するとすぐにしょんぼりしちゃうところとか、
私が眠っているのに、愛犬と遊んでいて楽しくなったのか、ボールをピーピー鳴らしちゃうところとか、

ちょっとイラッとしたり、心配したり、困ったり。
今まで見てきた父とは違う面に出会ったりもした。

気づけば父の髪の毛には白髪が交ざっていて、
数年前からよくぎっくり腰にもなったりしている。

幼い頃はお姫さま抱っこをしてくれた父。
今はその背中が少し小さく見える。

父は中学生のとき、父親(私から見て祖父)を亡くしている。
そこから長男である父は、ずっと父親代わりをして頑張ってきた。
年々歳を重ねるにつれ、ゲームブックを読んで楽しんだり、夜中までゲームをやったりと少年っぽさが出てきつつあるが、私の前ではしっかり者の「父ちゃん」である。私にとってはいつまでも頼もしい父なのだ。

「ありがとう」も「大好き」もいつも伝えているが、
「父ちゃんが父親で良かった。いつも本当にありがとう。生まれ変わってもまた、私の父ちゃんでいてね」
と、あるとき父に言った。
そのとき父の瞳にわずかに涙がにじんだように見えて、
なんだか胸が熱くなった。

シャイで
繊細で
でも優しい。

一言では表すことのできない私の父。
これからも、ずっとずっと
私にとって
世界一、いや、宇宙一、
面白くてカッコいい大好きな父ちゃんだ。


私のお願いで、プリキュアになってくれた父。


チャッキーになる父と、チャッキーの花嫁になる母。
こう見えて本当に父はシャイなのだ。



苺ジャムを作っている父。
母のカフェエプロンを絶妙な位置でつけている。

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