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七夕の歩幅

    「なんじゃそら。」呟く。

    尻上がりの声量で告げる。「その日急に急いでさ、じゃあ、本当にその脚がたどり着いたとしようや。な?年1で遇って、それで足るか?会話量は足るんかって。」

    彼女は小さくうなって時計を見た。そして漏れて、強く吐いた。「うん、ちょっと分かる。けど私に言われても、あなたに関係はないし、運命。運命って分かる?」

    彼は冷たく笑って否定する。「運命?ハハっ。いやいや、お前側から言うことじゃないんですよ。ね?人間側の俺からしたら、何にも分からん。寿命が無いからそんなに悠長なんですよね?来年も再来年も1日に1回は絶対会える。そのつもりでしょう?」

    彼女は平たい表情で彼を押して、清流を跨ぐ架け橋の一部に組み込んだ。
    人間の彼の声が無くなるまで、織姫は彼の方をじっと見ていた。
    やがて左足だけが外に残り、微かに痙攣するのみになった。
    明日は7/7だ。ずっとこれまでの橋は英雄と呼ばれた者だけで編まれてきた。その口々や鼻々から蔓が伸びて一つになり、彦星様の元へ連れて行ってくれる。

    彼女はウキウキで橋の一部をムシって、腹を暖めながら横になった。
    織姫はまだほんのり暖かいなと思いながら、すーっと眠りに入ったとさ。


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    フルタイムで働くフリーター。メモ、エッセイ、ショートショートなど、オールジャンルで雑多な感情を記事に詰めて投稿しています。 最低でも月曜日は更新。

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