SOLITUDE/贅沢貧乏

孤独が好きだと思う。インターネットにはソリチュードという便利な言葉がある。積極的な孤独という意味だ。

私の孤独はソリチュードだと思う。かなりたくさんの人を無視してきた。話しかけられたら応対するが、それ以上自分からは踏み込まず相手の話すのに任せている。自分の話をするのは嫌いだ。

精神科には幼少期から世話になっている。人よりかなり繊細らしい。自分ではあまりよくわからない。嫌いな人間が矢鱈といる、それくらいだ。

人間が嫌いなうえに人に興味があまりない、しかし読書をコミュニケーションとする人がいるように、文字を通したコミュニケーションなら得意なほうだ。そのときは人を好きになれるし、興味が持てる。だから雑誌の編集部に就職し、インタビュー記事を校正などしていた。人間は仕事なら悪口も大人びる。

悪口が嫌いなわけではなく、下品な言葉や笑い方に嫌悪感がある。でもこれは漫画なら許せる。アニメ、映画、小説など、作品なら許すことができる。ウィットに富んでいるからだ。私は頭の悪いやつが嫌いなんだと思う。

森鴎外の娘の森茉莉は性格が悪い。最悪である。文章もひどい。小説はすべてワンパターンで、成功したのは甘い蜜の部屋くらいだ(名言されていないが三島由紀夫が評価したという)。だからこそではないが、コアなファンがいる。私もそのひとりだ。森茉莉は面白い。そして孤独で貧乏だ。それを自ら疎んじてはいない。

孤独というのは贅沢なのだろう。今でこそSNSの普及で簡単に人と繋がり交流を持てる。森茉莉はSNSをするだろうか?(太宰治はやりそう)

ソリチュードは贅沢品だ。私はやはり孤独が好きで、だがSNSも好きで、人間が嫌いで大好きだ。人生は面白い。

私は私で良かったと、今は考えていられる。