フランスで暮らす日本人女性たちに、私が感じてきたこと:異国で生きるということ
はじめに
日本にいると、「フランス人のパートナーとの結婚」や「ヨーロッパでの穏やかな暮らし」という言葉には、どこか華やかなイメージがつきまといます。石畳の街を歩き、カフェで過ごし、美しい街並みのなかでゆったりと人生を楽しむ。海外生活への憧れとともに語られる、そんなフランスの姿です。
けれど、実際にこの国に足を踏み入れ、生活の根を張り、大学そして大学院で学びながら8年という歳月を過ごしてきた私の目に映る景色は、それだけではありません。そこには、言葉や文化の違いだけでなく、行政手続き、在留資格、医療、仕事、家族関係など、日本にいるときには意識しにくい問題と向き合いながら暮らしている日本人女性たちの姿があります。
もちろん、フランスでの生活に満足し、仕事や家庭を築き、充実した日々を送っている人もたくさんいます。ここで取り上げたいのは、そうした幸せを否定することではありません。ただ、外から見える「海外での暮らし」というイメージだけでは捉えきれない現実にも、目を向けてみたいと思うのです。
最大の支えであり、ときに脆弱性にもなり得るもの
フランス社会で外国人として生活していくには、さまざまなハードルがあります。県庁(Préfecture)での滞在許可に関する手続き、行政とのやり取り、医療機関へのアクセス、仕事や住居に関する問題。制度そのものだけでなく、何か問題が起きたときに、自分で情報を探し、フランス語で説明し、手続きを進めなければならないことにも負担があります。
そうした環境のなかで、現地のパートナーは大きな支えになります。言葉を助けてもらったり、行政手続きを一緒に進めてもらったり、フランスの社会や生活習慣について相談できたりすることは、外国で暮らすうえで大きな意味を持ちます。
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