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掌編小説【恋喰らう】#片想い文芸部


    ナル様の下記記事に参加させていただきました。よろしくお願い申し上げます。


    お読みいただけたら幸いです。




    貴方のあくびが好き……
    いつもここで、貴方があくびするのを待ってる
    他の誰でもない、貴方でなきゃ駄目なの

    堂々とした貴方の佇まい
    鋭い目つきと、しなやかな筋肉の動き
    いつも周りに威圧感を与えてる
    まるでこの世界の王様みたいで、少し怖いくらい
    でも、わたしは知ってるの
    あくびをするときだけ、貴方の顔がふっと緩むこと

    たまらなく愛おしい、貴方のそのギャップ
    大きく開かれた口から剥き出しになるその鋭い歯
    今にも私を殺さんとばかりに見えて
    思わず胸が高鳴るの

    本当は怖いはずなのに……
    なのに、うっとりしてしまうなんて、おかしいのかな
    わたし

    ねえ、貴方はわたしのことなんて何も知ってくれない
    名前も、歳も、住んでる場所さえも
    それでも、ずっとここから見てる

    でもね、もしもこのガラスさえ無くなれば
    今すぐにでも、貴方のそばへ行くわ








    そして貴方に……食べられたいの。








    『あと10分で閉園いたします。またのご来園をお待ちしております』





    終


    タイトル、「喰らう恋」と迷いました
    そんなことよりも、また年間パスポート買おうかな

    #片想い文芸部

     
     
     
    ご覧いただきありがとうございます。春と秋が無くなると聞いたので、クリエイター名にして残そうと思いました。小説などの創作に挑戦しています。詳しい自己紹介は一番はじめの記事です。

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