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#58『薄明』第10ç« :道皋⑥

    前回のお話はこちら↓↓


    1月䞭旬

    茉莉のマンションぞ送る招埅状を前に、九条皜真はオフィスのデスクで䞀人、思考の海に沈んでいた。

    期限はただ数日ある。

    ​これを送れば、きっず圌女は来る。来おくれる。

    そしお、あの男  黒厎櫂も、必ず圌女の隣に立っお珟れるだろう。

    䞀幎前、すべおを倱った自分から、い぀の間にか茉莉を奪い去っおいた
    か぀おの圌女の執事。

    ​  今、䌚うべきか。それずも、もっず圧倒的な力を手に入れおからにするべきか  

    ​デスクに眮かれた挆黒の封筒を芋぀める皜真の瞳には、か぀おの埡曹叞ずしおの䜙裕ではなく、どん底から這い䞊がっおきた男特有の、昏くらい光が宿っおいた。

    ​「あれっ、九条さん。その招埅状、どうしたんですか」

    ​背埌から、淹れたおのコヌヒヌの銙りず共に、麗奈の明るい声がした。

    ​皜真はギクリず肩を揺らし、思わずそれを手で芆った

    「  いや䜕でもない。送るかどうか迷っおる知り合いがいるだけだ」

    ​「え 西園寺茉莉さん宛ですよね 
    私、西園寺グルヌプの経営戊略宀宛に、もう送っちゃいたしたよ さっき郵䟿屋さんに枡したした」


    ​「    は」


    ​皜真の手が止たる。思考が、䞀瞬で空癜に染たった。

    ​「だっおリストに茉っおたから 。
    黒厎櫂さん宛にしたしたけど茉莉さんもご䞀緒に是非っお䞀筆添えお 。

      えっ、䜕かマズかったですか」

    ​あっけらかんず蚀い攟぀麗奈に、皜真は呆然ず問い返す。

    ​「  加玍。  き、君は、なぜ茉莉さんず黒厎の名前を知っおいるんだ 」

    ​「えっ

    あ、やっぱりお知り合いだったんですねヌ
    九条さんのスカりトを受けた盎埌なんですけど、ツアヌコヌディネヌタヌのお客さたが茉莉さんず櫂さんだったんですよ。
    五幎前、ゞャカルタで西園寺のプロゞェクトの通蚳ずしお䞀緒だった櫂さんに再䌚しお、もうびっくりしちゃっお  。

    垰りのタクシヌで九条さんの名前出したら2人ずも知っおそうな雰囲気だったからもしかしおずは思っおたんですけど」

    ​今床は、麗奈が目を䞞くする番だった。

    皜真はピンず来お、耇雑な感情を抑えるように、短く息を吐き出した。

    か぀お茉莉ず亀際しおいた頃、圌女の執事ずしお付き纏う櫂の過去を調べさせたこずがある。

    その時、確かにゞャカルタでの「珟地スタッフ通蚳ずの浮名」も報告曞には茉っおいた。

    たさか その盞手が、自分の右腕ずしお匕き抜いた麗奈 だったずは。

    日本人女性は1人だったはずだ。

    それは眮いおおいおも 

    ​「  知り合い、どころじゃないよ」


    ギシッず怅子を軋たせ​苊虫を噛み朰したようにこがす。

    ​「圌女ずは、結婚するはずだった。
      あんなこずがあっお、すべおが壊れおしたったけれどね」


    ​「えっ   えええええ」


    ​麗奈の叫び声が、ただ什噚の少ないオフィスに響き枡る。

    「   うるさいな。」

    ​「えっ、えっ、じゃあ  茉莉さんは九条さんの元婚玄者で櫂さんはそのお嬢様を奪った  っおこずですか うわぁ、ドラマ   

    私、ずんでもない火皮に招埅状送っちゃったかも  」

    ​「あらら〜」ず頭を抱える麗奈を暪目に、皜真はデスクの䞊のペンをくるくるず匄んだ。

    ​予定よりも早い。

    だが、もう賜は投げられた。

    ​「  いいさ。どのみち、い぀かは察峙しなければならなかった盞手だ」

    ​皜真の瞳に、芚悟ず䞍敵な熱が同時に宿る。

    2月14日にしたのは自分なりのけじめの぀もりだ。

    ​「  加玍。パヌティヌの準備を急ごう。あの2人に僕らの最高のステヌゞを芋せおやらなければ。

     力を貞しおくれ」



    今回で第10章が終わり、次から第11章が始たりたす。
    いよいよ、皜真ず櫂ず茉莉、䞉人が蚭立パヌティヌで盞芋える回に。
    お楜しみに

    明日は第10章のあらすじになりたす。

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    生たれお初めお曞いた恋愛小説『薄明』を投皿するためにひっそり始めた内緒のnoteで倫婊関係も倉わったアラフィフ。 今は自䌝私小説曞いおる。 スキコメントフォロヌお気軜に

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