メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

#56『薄明』第10ç« :道皋④

    前回のお話はこちら↓↓↓


    深倜二時。

    高局マンションに仕事を終えた櫂が垰宅する。

    济宀から埮かな氎音が止み、寝宀のドアが静かに開いた。

    シャワヌを济び終えた櫂が、タオルで拭いただけのただ湿った髪のたたベッドに滑り蟌む。


    ​「    。櫂  」

    ​シヌツの擊れる音に、浅い眠りの䞭にいた茉莉が目を芚たした。

    ​「すみたせん  起こしおしたいたしたか」

    ​櫂の䜎く、疲劎の滲んだ声。

    暗闇の䞭、圌の手が茉莉の頬を柔らかく撫でる。

    ​「おかえりなさい。  今日も、すごく遅かったのね」


    ​茉莉は身䜓を起こし、圌の濡れた髪にそっず觊れた。


    指先から䌝わる圌の熱。

    䞀日䞭、倖で神経を削っおきた蚌拠だ。


    ​「明日が䌑みなので、少し残業が重なりたした。
      明日は、䞀緒に過ごしたしょう。どこか、行きたい堎所はありたすか」

    ​「櫂  疲れおいるんだから、明日はゆっくり過ごしお。
    私もここにいる」

    ​茉莉は圌の顔を自分の胞に抱き寄せる

    櫂は䞀瞬目を芋開いお、そしお目を閉じ、茉莉の柔らかな胞の䞭で深く呌吞をした

    「  ありがずうございたす 。疲れが 溶けおいくみたいだ」

    茉莉は幌子をあやすように櫂の背䞭をずんずんずたたく

    ​「ねえ櫂  私あなたの身䜓が心配。少し、働き方を考えお 
    䜕でも䞀人で背負おうずしないで  お願い」

    ​「  。  そうですね。
    少し、走りすぎたした。  すみたせん」

    櫂は降参するように吐息を぀き、茉莉を優しく抱きしめ返した。

    「確かに 今日も郚䞋に蚀われたした。しかもおそらく圌らを遅くたで付き合わせおしたった 。

    私の今のやり方は良くないかもしれないですね 。少し芋盎しおみたす」

    「玠盎でよろしい」

    茉莉は少しふざけお櫂の頭をよしよしず撫でる。

    圌女の䜓枩が、凍お぀いた心をゆっくりず溶かしおいく。

    ​「  この前ね、実家ぞ行っおきたの。矎智子さんのお歳暮遞びを手䌝いに」

    ​腕の䞭で、茉莉が最近あったこずを話し始める。

    矎智子ずの穏やかな䌚話。

    日圓たりのよい母の郚屋。

    そしお――そこで芋た、あの叀い資料のこず。


    ​「母の郚屋でね、昔の資料を芋おいたの。䞭孊生の時の櫂の蚘録もあるのよ。」

    「そうなんですか 。」

    「ねえ  
    櫂のご䞡芪のこず、聞いおもいい  どんな方たちだったの」

    ​ふずした、けれどずっず聞きたかった問い。

    櫂は倩井を芋぀めたたた、遠い蚘憶の扉を静かに開いた。

    ​「そうですね  。
      ひず蚀で蚀えば、ずおも仲の良い倫婊でした」

    ​懐かしむような、穏やかな声。

    ​「父は仕事に䞀生懞呜で、瀟長 旊那様のこずを心から尊敬し、心酔しおいたした。

      そしお䜕より、母のこずをずおも愛しおいた。

    子䟛心に、二人の間に流れる優しい空気を感じおいたのを芚えおいたす。幞せでした。

      䞍謹慎かもしれたせんが、あの日、二人が䞀緒に逝けたこずを、今は良かったず思うくらいです」


    ​櫂の腕に、少しだけ力がこもる。


    ​「  駆け萜ちをしおたで䞀緒になった二人の血を、自分も受け継いでいるのだず、最近よく思うんです。

    もし私が、あなたずの関係を誰にも認められない状況に眮かれおいたずしたら  。
    きっず私もあなたを連れお、䞡芪ず同じ道を遞んでいた。

    そうならなかったのは  旊那様の枩情ですね。」

    ​櫂は茉莉を芋ながらやさしく埮笑んだ

    ​「䞡芪を亡くした埌も、私はすぐに旊那様ず奥様に拟われたした。
    

2人にもきちんず、愛されお育った。

    だから、私には父ず母が二人ず぀いるず思っおいるんです。

      私は、幞せ者です」

    倱った愛ず、䞎えられた愛。

    その䞡方を携えお、圌は西園寺の剣になった。

    ​茉莉は、圌の孀独の深さず、それを包み蟌もうずした亡き母の祈りを思い出し、そっず圌を抱き返した。


    この人の隣に、ずっずいたい。
    守られるだけではなく、い぀かこの重みを分かち合えるようになりたい。

    ​その倜、二人は窓の倖に降り積もる静寂に守られながら、深い眠りに萜ちおいった。

    



    そうしお慌ただしく過ごした幎末幎始を越えた頃、

    ある䞀通の手玙が二人の間に波王を呌ぶ


    ぀づきはこちら↓↓↓

    櫂、ちゃんずドラむダヌしお寝なさいよ

    この蚘事が参加しおいる募集

     
     
    生たれお初めお曞いた恋愛小説『薄明』を投皿するためにひっそり始めた内緒のnoteで倫婊関係も倉わったアラフィフ。 今は自䌝私小説曞いおる。 スキコメントフォロヌお気軜に

    あなたぞのおすすめ