
新海誠『ほしのこえ』を読んで感じたこと |初心者ブログ#4
『ほしのこえ』は、私が高校生の時に買った作品で、先日部屋を片付けていた時に久しぶりに出てきた。改めて読み返したので、今回はポエム的な感想を綴っていこうと思う。
※この先、ネタバレを含みます⚠️
物語のあらすじ
中学生のミカコとノボルは、互いに想いを寄せ合う、ごく普通の同級生だった。しかしミカコは、宇宙人との戦いに参加するため、宇宙へ旅立つことになる。
地球に残ったノボルとは携帯メールでやり取りを続けるものの、宇宙と地球の距離が離れるにつれて、メッセージが届くまでの時間もどんどん長くなっていく。
やがて二人の間には、時間と距離による大きな隔たりが生まれていく。それでも互いを想い続ける――そんな、切なくも純粋な遠距離の物語である。
心に響いたポイント①
「距離が、あまりにも遠すぎる」
まず感じたのは、二人の間の距離が、あまりにも途方もないことだった。
現代の遠距離恋愛は、頑張れば会いに行くことができる。しかし二人の距離は、惑星と惑星。お互いに想い合っていたとしても、簡単には会うことができない。
📢この場面が、本当に切なかった。
相手との距離が離れていくほど、「違う世界の人」のように感じてくる。そして、自分の中での記憶は、相手と過ごしていた頃のまま止まっていて、その記憶さえ少しずつ薄れていってしまう。
「絶対に忘れない」と思っていても、人は同じままではいられない。その現実に気づいてしまう瞬間が、とても苦しかった。
心に響いたポイント②
「宇宙へ行くことを、最後まで言わなかった」
宇宙へ旅立つことは前から決まっていたが、ミカコはノボルへ最後まで本当のことを伝えなかった。
そんなことは知らず、ノボルは他愛もない会話の中で、将来の話をする。
📢この場面が、本当に切なかった。
ずっと一緒にはいられないと分かっているのに、なぜミカコは言わなかったのだろう。
この瞬間を、ただの中学生として過ごしたかったのか。それとも、現実味がなくて言わなかったのか。
どちらにしても、ノボルとの日常を大切に思っていて、そんな日々が長く続いて欲しいと願っていたのではないか。
ミカコのように宇宙へ旅立った人たちは、皆、大切な人を地球に残している。そんな現実、誰だって簡単には受け止められないだろう。
心に響いたポイント③
「もう一度、会いに行こうとする決意」
一度は想いを断ち切ろうとしたノボルだったが、それでもミカコとの再会を望み、あるプロジェクトへ参加する。
そしてミカコも、名簿の中にノボルの名前を見つけるのだった。
📢この場面が、本当に切なかった。
距離が離れれば離れるほど、「もう諦めた方がいいのではないか」と考えてしまうものだと思う。
それでも最終的に、ミカコはノボルを想い続け、ノボルもまた、ミカコに会うために動き出す。名簿の中にノボルの名前を見つけた時、ミカコはどれほど嬉しかったのだろう。
現実では、会わずに時間が経てば、人の気持ちは少しずつ薄れていくことも多い。
そう考えると、二人の物語は、普通の恋愛よりもずっと“ハッピーエンド”なのではないかと思ってしまうのは、少し捻くれているのだろうか(笑)。
まとめ
『ほしのこえ』は、「宇宙スケールの遠距離恋愛」という発想が、とても斬新な作品だった。
読み進める前は、「二人は離れ離れになったまま、それぞれの人生を受け入れていく物語なのかな」と思っていた。
しかし最終的には、お互いの想いは消えず「再び会えるかもしれない」という希望へ繋がっていく。私にとっては、それだけで十分ハッピーエンドだった。
たとえ実際に再会できなかったとしても、「ノボルが自分に会いに来てくれる」という事実そのものが、ミカコにとって一番の希望だったのではないかと思う。
宇宙という途方もない時間と距離の中で、大切なものを想い続けることができる。そんなところに、人間の美しさがあるのかもしれないと思った💫