
陰陽師の隣で 第十五話『もうどうでもよくなった私』
うつ病になって一年が経った。
以前よりは身体も動くようになってきた。
それでも、心の方は相変わらずだった。
仕事を休職してからも、もうすぐ一年になる。
何度か復職を考えた。
だが、その度に身体が思うように動かなかった。
少し動いただけで疲れてしまう。
うつ病になった当初は、一日中横になっている事も珍しくなかった。
以前の私からは考えられない生活だった。
そんなある日。
ふと、陰陽師の先生の言葉を思い出した。
『霊を呼び寄せる人間がおる。』
やはり父の事だったのだろうか。
母がアルコール依存症になり、今度は私がうつ病になった。
そう考えると辻褄は合う。
だが――。
うつ病になってしまった私にとって、もう正直どうでもよかった。
原因が何であれ、今の苦しさが消えるわけではないのだから。