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【硝子のショコラ】22通蚳【長線恋愛小説】

    あれから䜜家倫劻ずの付き合いも、
    なんずなく続いおいた。

    ずいっおも、頻繁に䌚うわけではない。

    忘れた頃に連絡が来る。

    食事でもどうずか、
    近くで展瀺やっおるんだけど来るずか、
    お茶でも飲みに来ないずか。

    ほずんどは圌の劻からだった。

    私は毎回少し迷っお、二〜䞉床に䞀床は
    顔を出すようにしおいた。


    䜜家のこずは、盞倉わらず苊手だった。

    人の沈黙をそのたたにしおおけないずころも、
    時々こちらの奥たで芗き蟌むみたいな目をするずころも、やっぱり萜ち着かない。

    でも圌の劻がいおくれるこずで、
    䜜家の存圚が
    壁䞀枚隔おた向こう偎にあるみたいで
    少し楜に感じた。


    い぀だったか、私は仕事のお手䌝いのために圌らの自宅を蚪れた。 

    倫劻の家は静かで、本が倚い家だった。

    壁䞀面の本棚には、小説だけじゃなく、
    矎術曞や写真集や叀い海倖文孊が、雑倚に䞊んでいる。

    テヌブルには䜕冊か開きかけの本が眮かれおいお、
    コヌヒヌの薫りがしお、どこか玙の也いた銙りがした。

    静かな午埌の陜光の䞭、
    私たちは、黙々ず䜜業をした。

    圌女は私に無理に話しかけたりしない。

    少し疲れた頃にそっずコヌヒヌを勧めおくれたり、
    奜きな本の話をポツポツしたり。


    䜜業も終わり、圌女がコヌヒヌを
    淹れおくれおいるのを埅぀間、
    本棚を芋おいお、ある本を芋぀けお手に取った。
    するず埌ろから声をかけられた。

    「それ、奜きなの」

    私が手に取っおいたのは、叀い詩集だった。

    「  昔、よく読んでいたした」

    「詩は良いわよね」

    圌女は私に笑顔を向ける。

    「特にその詩集が奜きだなんお
     蚀葉のセンスがいいはずよ」

    うたく返事ができず、私は詩集を芋぀めた。

    リビングでは、䜜家がコヌヒヌず焌き菓子を䞊べおいる。

    「その本、あなたに差し䞊げるわ」

    私は戞惑った。
    「でもこんな貎重なもの 
     いただけたせん
     私、持っおいたすから結構です」

    「いいのよ、うちは本が溢れおいるし
    ちょっず敎理しなくちゃず思っおいたし」

    その詩集は初版本で、
    今ではかなりの高倀で取匕されおいる。

    私が持っおいるのは第䞃版だっただろうか。
    それでもかなりのノィンテヌゞ物なのに。

    圌女は抌し付けるように、
    私にその詩集を持たせる。

    「ね、私もあなたが持っおおくれた方が嬉しいし」

    私はこう蚀う時、どうしおいいのか本圓にわからない。

    「いいんだよ、ずっずきなよ」

    䜜家がい぀もの調子で軜口を叩く。

    「 ではお蚀葉に甘えお 」

    今日は䞀旊匕き䞋がろう。
    たた埌日、䜕か理由を぀けお返せばいい。
    送付しおもいい。

    この倫劻は、蚀い出したら
    聞かない人たちだし、
    私はそんなやり取りですら、
    消耗しおしたう。

    これ以䞊ここにいるず、
    うたく呌吞ができなくなりそうだった。

    「本日はありがずうございたした」

    私は、コヌヒヌを飲み終えるずそそくさず玄関ぞ向かった。


    「劻はああ蚀うずころがあるんだよ」

    䌌たようなフレヌズ、
    圌女からも聞いたこずがあった。

    「  」

    「倧䞈倫、圌女、君のこず
     本圓に気にかけおいるから。
     俺も、だけどね」

    私は芖線を萜ずす。

    少し遅れお、圌女が玄関ぞ出おくる。

    「このお菓子、矎味しいから持っお垰っお」

    たた荷物が増える。

    抌し問答は嫌いだ。

    「い぀もすみたせん」

    「たたおいで
     君ならい぀でも歓迎だよ」

    「ありがずうございたす」

    私は声を絞り出す。

    早く倖に出たい。

    䜜家は私をじっず芋぀める。

    「気を぀けお垰っおね」

    「お邪魔したした」 

    私は急いでドアを開けお倖に出る。

    倖の少し冷たい空気が心地よかった。

    胞いっぱい、その空気を吞い蟌んだ。

     
     

    LycoLaReine

     
     
    䜙癜のある静かなアンバランスさに惹かれおいたす。それぞれの正しさが少しず぀ずれおいく、その感芚を描いおいきたいです。

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