
🐈⬛ 消えたクロちゃん 3/3
< クロちゃんの独り言 >
ボク お散歩に行きたかったんだ。
そいで お兄ちゃんがコンビニから帰ってきた時
ちょっと お外に出たんだよ。
簡単だったさ。
だって お兄ちゃん大きなレジ袋抱えて 足下なんか見てなかったもの。
廊下を歩いてたら 向こうからわんこが来て キャンって鳴いたの。
びっくりして 近くの非常階段を駆け上がって ウロウロしてた。
それから
( もう帰らなくっちゃ、え〜っと おうち ここだったよね ) って
いつものドアを カリカリって ひっかいてたら、ドアが開いた。
シュッて入ったら
( あれ! なんか違う 。知らない匂いがする)
びっくりして そばのドアの隙間に 逃げ込んだんだ。
そしたら「変ねえ 回覧板でもないし…」って 知らない人の声がした。
もう 怖くって どうしたらいいか分かんなくて じっと固まってた。
でも、次の朝が来て 夜が来て また朝になって
おなかすいちゃったし おうちの中も静かになったので
そっとのぞいてみたの。
だぁれもいないので ちょっと ウロウロしてみた。
でも 食べるものなんて 何にもなくて …
「お母さ〜ん 助けて !」って鳴いてみたけど ダメだった。
次の日は お水がほしくて探してたんだ。
そしたら、おうちの人が帰ってきて … 怖かったよ〜
でも 優しいお姉ちゃんだった。
「クロちゃん?」って 呼んでくれた。
それで、ボクんちのお父さんが お迎えに来てくれて やっと帰れたって訳さ。
もっと早く にゃ〜ん て鳴けばよかったんだね。
そうそう おうちに帰ると
すぐに お兄ちゃんの飼ってる熱帯魚🐠 の水槽に飛びついて
お水を ゴクンゴクン飲んだよ。
「そんなもん飲まなくても…」
と お母さんが笑いながら お水を汲んでくれたけど
ボクは 時々飲んでた この水が好きなのさ。
ちょっと 塩っぱいけどね。
やっぱり自分のおうちって いいな。
< 後書き >
このお話は 地方都市に住む友人の実話です。
「三日も自分のうちにいるのに、気づかないなんて… そんな事が?」
「でも 本当なのよ〜 お願い この話書いて」
と 言われて。
クロちゃんは、もう大人になって お母さんに ゴロニャンしてるらしい。