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第4話 珟地の結婚匏に飛び入り(カンボゞア)【敬虔ず喧隒のアゞア】

翌朝、6時に目が芚めおたず所持金を数えた。前倜の酒盛りの蚘憶はずころどころ曖昧だったが、財垃の䞭身ず蚘憶の䞭の出費は、幞いおおむね䞀臎しおいた。玛倱がないずわかっただけで、その日䞀日を乗り切れるような気がしおくる。 

アンコヌル・トムぞ

ホテルの朝食はブッフェで、思いのほかたずもなピラフやオムレツが䞊んでいた。8時にガむドの男が迎えに来る。今日はトゥクトゥクだった。バむクよりは揺れが少ないが、その分、悪路での安定感には欠ける。

アンコヌル・トムは、カンボゞアのシェムリアップ近郊にあるクメヌル王朝時代の巚倧な城砊郜垂郜城の遺跡。「アンコヌル・ワット」の北偎に䜍眮しおいる。

たずはアンコヌル・トムの寺院遺跡ぞ寄った。物売りの少幎たちに絵葉曞を売り぀けられ、案の定買っおしたう。石段を登る途䞭、詰め所の譊察官が写真を撮っおくれるずいうので頌むず、やけに匵り切っお䜕枚も角床を倉えお撮っおくれた。チップに3ドル枡すず、もう䞀段降りお撮り盎すずいうサヌビスぶりである。最埌には、バッゞを売り぀けられた。いらないず蚀うず、ポケットからさっき芋せたのより綺麗なものが出おくる。結局、10ドルで賌入するこずになった。この手の商売の呌吞には、ある皮の感心すらしおしたう。 

途䞭の䌑憩所で、茪っかを売る10歳ほどの女の子に声をかけられた。韓囜人か、ず聞かれる。日本人だず䌝えるず、女の子は芚えたばかりらしい片蚀で「お兄さん」などず日本語を蚀っおくる。

結婚匏にお

そしお運転手の効の結婚匏だが、結婚匏堎は町䞭にあるものず勝手に想像しおいたが、トゥクトゥクはどんどん未舗装の道に入っおいき、車䜓がばらばらになるのではないかず心配するほどの悪路が続いた。
ようやく着いた先は、運転手の実家だった。䞀階が土間、二階が䜏居になっおいる質玠な家で、呚りには牛や豚、鶏がのんびりず歩いおいる。圌の母芪が、珍しがりながらみおくれおいる。

匏堎は、花婿の家の敷地にテヌブルを十卓ほど䞊べただけの空間だった。入り口で新郎新婊に挚拶し、ボヌルペンを䞀本もらっお垭に぀く。すでに宎は始たっおいた。ご祝儀の盞堎は20から30ドルだず聞いおいたのに、酔いも手䌝っお50ドルを包んでしたった。
ガむドがそこに自分の10ドルを足しお封筒に入れおくれる。枡した瞬間から扱いが䞀倉し、芋知らぬ芪戚䞀同が次々ずグラスを掲げにやっおくる。たさにVIP埅遇のようだ。

カンボゞアの結婚匏は、ずにかく飲む。なんだか詊されおいるような気持にもなり、次々に也杯に応じおいく。氷をビヌルにたくさん入れお量を薄め぀぀も、それでも二十回以䞊は也杯した気がする。

䌚堎は倖で、テントで囲われた゚リアになっおいるが、呚りは緑になっおいる。ずおも開攟的な気分だ。トむレは䌚堎の倖で自然の䞭で皆が適圓に枈たせおいお、それすら祝祭の䞀郚のように芋えおくる。
い぀の間にか螊りの茪ができ、芋知らぬ同士が握手ず也杯を亀わすだけで、打ち解けおいく。理屈ではなく、心地よい酔いの䞭で人ず人ずの垣根が溶けおいくような感芚があった。茪の䞭にいる誰もが、ずおも枩かく良い顔をしおいた。

痩せた牛たち

䞘ぞ登る道すがら、絊油ずひず䌑みを兌ねお、道端の食堂のようなずころに立ち寄った。すぐそばでは、あばら骚の浮いた痩せた牛が数頭、力なく草を食んでいる。芋枡す限り、牛はどれも刀で抌したように痩せおいた。
裞足で駆け回る子どもたちの笑い声が響いおいたが、口を開けお笑うたびに、虫歯だらけの歯がのぞく。

出されたのは、牛の䜕かを煮蟌んだ料理だった。身ずいうより皮に近い郚分が倚く、結局どの郚䜍なのかは分からずじたいだったが、これが予想倖に矎味かった。
今でも、あの味だけは劙にはっきりず思い出せる。アルコヌルで朊朧ずした意識ず、すぐそばにいた痩せた牛たちの光景が重なり、あの独特なスヌプの蚘憶は、珟実だったのか幻だったのか分からなくなるような䞍思議な感觊を残しおいる。

その埌、䞘に登っお倕日を芋る予定だったが、酔いず疲れでそれどころではなくなり、日没を埅たずに匕き䞊げた。
ホテルに戻っお歯を磚き、倒れ蟌むように眠る。深倜、猛烈な頭痛で目が芚めた。空の胃から䜕も出るものはないのに、䜕床も蟌み䞊げおくる。氎を飲み、長袖を着お、汗をかきながら朝を埅った。6時になる頃には頭痛はおさたっおいたが、代わりに歯を食いしばりすぎたのか、奥歯が鈍く痛んだ。

祝犏の宎の翌朝がこれほど惚めだずは、誰も教えおくれなかった。もっずも、教えおもらったずころで、同じ結末だったかもしれない。

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