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水の中では、歩くことから初心者に戻る

梅雨を超え、7月も中旬に差し掛かり夏本番。
前回の記事の通り20年ぶりに市民プールへ行こう!
ということでダイエットと運動不足の解消を兼ねて
近場の市民プールへ行ってきた。

自宅からバイクで10分弱。

バイクを停めにくい場所だったら、それだけで通うハードルが一段上がるのだが、駐輪場は二輪車にも優しい造りだった。
到着してすぐ、ここなら気楽に通えそうだと思えた。

平日の昼間なので、もっと閑散としているものを想像していた。
しかし、入口付近は思っていた以上に賑わっていた。

本格的に泳ぎに来た人、健康維持のために通っていそうな人
顔なじみらしき人たち。

詳しい事情は分からないけれど、
地元の人に長く愛されている施設なのだろう。

料金は、11枚綴りの回数券が5,000円前後。
月額1万円ほどかかるジムと比べると、かなりリーズナブルだ。

それ以上にありがたいのは、毎月料金を払う必要がないことかもしれない。月額制だと、行かなかった日は損をした気分になる。
回数券なら行ったときに一枚ずつ減っていくだけだ。

続けなければならない場所ではなく、続けられるか試せる場所。
運動習慣のない人間にとっては、この逃げ道のような気軽さが大きい。

屋内プールはそれなりに混み合っていたが、屋外の方は比較的空いていた。

まずは身体を慣らすため、ゆっくり水中を歩いてみることにした。
しかし、全然うまく歩けない。

前に進もうとしているだけなのに、身体が思った通りに動かない。
水の抵抗に押され、足の運び方も、腕の置き場所も分からなくなる。

こりゃたまげた。

泳げない可能性は考えていたが、
歩くことまで難しいとは思っていなかった。

地上では、歩き方について考えることはほとんどない。

立って、足を出せば、身体は勝手に前へ進む。
けれど、水の中ではその「勝手に」が通用しない。

普段は無意識に済ませている動作が、
急に一つの技術として目の前に現れる。

水の中では、当たり前にできていたことが
全部いったん初心者に戻るらしい。

しばらく歩いていると、身体も多少ほぐれてきた。
そこで、今度は平泳ぎを試してみた。

平泳ぎのやり方は知っている。

腕を広げ、足で水を蹴り、身体を前へ進める。
頭の中では分かっている。
しかし、実際にやってみると全然うまくいかない。

腕と足のタイミングが合わず、息継ぎもぎこちない。
知識として覚えている泳ぎ方を、身体がうまく再現してくれない。

「知っている」と「できる」は、やはり別のものだった。

それでも、プールには練習用のレーンと、本格的に泳ぐ人向けのレーンが用意されていた。

この区分にはかなり助けられた。

上手な人たちと同じ場所で泳いでいたら、
泳ぎ方よりも「邪魔になっていないだろうか」が気になっていたと思う。

初心者用の場所があるだけで、失敗は恥ずかしいものではなく
練習の途中になる。

何かを続けられるかどうかは、本人の意志だけでは決まらない。

上手くできない人が、上手くできないまま過ごせる場所が
用意されていることも大きいのだと思う。

水中歩行と平泳ぎを交互にしながら、何度か往復した。

初回なので距離や本数は特に数えていない。

ただ、しばらく続けているうちに全身へはっきりと疲労が出てきたため
その日はそこで終了した。

帰宅後、身体は見事にバキバキになっていた。
普段ほとんど使っていなかった筋肉が、
一斉に存在を主張しているようだった。

ダイエットのために始めたプールだが、
初回で強く印象に残ったのは、消費カロリーでも体重でもなかった。

水の中に入ると、自分の身体の扱い方さえ分からなくなること。
歩くことも、泳ぐことも、最初からやり直しになること。
久しぶりに、何もできない初心者へ戻った。

けれど、それは思っていたほど嫌な感覚ではなかった。

まずは上手に泳ぐことより、プールへ行くことを続けてみたい。

体重がどう変わるのか。
泳ぎ方を身体が思い出すのか。
全身バキバキの翌日を乗り越えて、もう一度行こうと思えるのか。

しばらく、自分の身体を観察してみようと思う。


今回の記録

  • 開始時体重:83.0kg

  • 目標体重:75.0kg

  • 運動内容:水中歩行、平泳ぎ

  • 体感:帰宅後、全身バキバキ


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