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「みんな」って、どういう時に使うんだろう。

以前、「みんなって誰?」という記事を書いた。

そのときは、ハッシュタグに合わせようとして、いろんな話を一つの記事に詰め込んだ。

書き終えてから、
「あれ? これ、テーマが一つじゃないな」
と、ちょっと違和感が残った。

なので今回は、一つの出来事、一つの気づきで、改めて書いてみることにした。


まずは、長女の「みんな」の話から。

夏休み明け、初日のこと。
その日、学校で先生に、夏休みに行ったところの話をする機会があったらしい。

帰ってきた長女が、こんなことを話してくれた。
「みんな、いいところに行ったんだよ」

「私は、林間学校で泊まった近くのところに行ったから、サラッと話したんだ」

私は、その気持ちもわかるなと思った。

私自身も子どもの頃、せっかくの長い夏休みなんだから、普段は行けないような遠くへ行ったほうがかっこいい。

そんなふうに思っていた時期があった。

だから、
「そんなこと気にしなくていいよ」
とは思わない。

そう思ってしまうことは、ある。

でも、ふと気になって聞いてみた。
「みんなって誰?」

すると長女は、
「みんなって言うわけではないんだけど」
と即答した。

「じゃあ、いいところって?」

私は、「いいところ」と聞いて、沖縄とか北海道とか、普段なかなか行けないような場所のことだと思っていた。

でも、長女が言ったのは、
「綺麗なホテルだったりとか。もし先生が泊まるとしたら、少し高いところ」
だった。

なるほど。

長女の中では、「みんな」も「いいところ」も、ちゃんと意味があったんだな。

そして、話を聞いているうちに、私は自分が子どもの頃に「みんな」という言葉を使っていたことを思い出した。

親に何かをお願いするとき。
「みんな持ってる」
「みんなやってる」
そんなふうに言って、親を説得しようとしていた。

本当は、みんなじゃない。
数人だったかもしれない。
それでも、「みんな」と言いたかった。

「みんなが持ってるなら、私も」
そう思ってもらいたかったのだと思う。

それから、誰かの話をするときにも、「みんな」と言うことがあった。

個人名を出すのが、めんどくさかったのだ。

誰が言ったのかを話すと、その子のことをいろいろ聞かれるかもしれない。

「あの子って、どんな子?」
「なんでそんなこと言ったの?」

そうやって話が広がっていくのも、ちょっとめんどくさい。

だから、
「みんなが言ってた」
で済ませていた。

今思えば、「みんな」って、ずいぶん便利な言葉だった。

自分の気持ちを後押ししてくれるし、詳しく説明しなくても済む。

そんなふうに、私は子どもの頃、「みんな」を使っていた。

そして大人になった今も、時々使ってしまう。

そんなときは、逆に長女に言われる。
「それ、どこ情報って?」

たしかに。笑

長女に「みんなって誰?」と聞いたことで、私は昔の自分に、
「私は、どうして『みんな』って言ってたんだろう?」
と聞き返すことになった。

すると、そこにはそのときの私なりの理由があった。

「みんな」という言葉を使っていた私は、適当に言っていたわけではなかった。

そのときの私なりに、何かを伝えたかったり、何かを避けたかったりしたんだと思う。

子どもの言葉を聞いていると、ときどき昔の自分のことまで思い出す。

そして、あの頃は気づかなかった自分の気持ちを、今になって少し知ることがある。

そんな時間が、私は好きだ。

#親子会話

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