
まったりエロゲ感想日記#2 過ぎてゆく季節に置いてきた宝物編
*ネタバレ注意
こんにちわ。今回は「WHITE ALBUM」(18禁版)をクリアしたので簡単な感想を書いていきます。
「WHITE ALBUM」通称ホワルバは1998年に発売されたゲームで制作会社はLeaf。テーマはなんと浮気。主人公は物語開始時点でアイドルのヒロイン森川由綺と交際しており、アイドルとして人気になっていく彼女と会える時間が少なくなり、それを見ていることしかできない自分自身の無力感が募った結果、温もりを求めて他のヒロインに手を出してしまう、或いは他のヒロインから手を出されてもその手を払いのけることができないといった人間の弱さを描き出すも、最後にはそれを乗り越えてゆく、一種のドラマのようなストーリー。Leaf前作の「Toheart」に符号をつけてそのまま反転したような作品で、浮気により仲良しグループが崩壊していく様を特定のヒロインのルートで垣間見ることができ、後年のホワルバ2にも言えることだが胃が痛くなること不可避。森川由綺が他のヒロイン全員と面識があり、仲も頗るいいことも胃痛に拍車をかける。
製作スタッフはLeafのイツメンだが、シナリオの原田宇陀児は失礼ながら存じ上げなかったので調べてみたところ、どうやらあの「下級生2」のシナリオを任されるかもしれなかった人物の一人であるらしい。その原田宇陀児曰く本作はハーレム物にあるような「愛されていて幸せ」、ではなく「愛されている。だからこそつらい」であるのだそうだ。。。
ホワルバ2との主な違いとしては、2000年以前のエロゲあるあるのゲームやってる感が高い点。ランダムに出現するヒロインと会い、パネル会話をして好感度を上げなければならない。それに関係してか画面全体に文字を埋め尽くすLeaf十八番のLVNS(Leaf Visual Novel Series)形式は本作では採用されていない。
最後にお気に入りのルートを簡単にご紹介しよう。
まず、澤倉美咲ルート。このルート最大の魅力は登場人物たちの好意の糸が複雑に絡み合い、お互いがお互いの心を締め付けていくその様だろう。浮気する側とされる側。好きな人がいても告白する度胸もなく、でも思いだけは確かでそれだけははっきりとしている友人。状況を全部理解した上で静観を決め込む幼馴染。と、演目の遍く出演者たちそれぞれが中心となって一つの悲劇という名の劇を構成している。「どうしてこうなっちゃたんだろうね。」後半の主人公が美咲さんに向き合ってから最終局面にかけては早く次の展開を見たいがためにマウスのクリックテンポが速まること間違いない。
演出面では緒方里奈ルートも素晴らしい。彼女はどのルートでも一定の局面で自身の楽曲「sound of destiny」を歌うのだが(勿論プレイヤーも彼女の歌声を聞くことができる)、彼女が歌っている最中のCGの差異が素晴らしい。緒方里奈以外を攻略中の場合、画面にはステージ衣装をまとった彼女のCGが1枚映し出されるのみだが、緒方里奈を攻略中の場合はなんと私服の彼女の立ち絵が右から左へ次から次へ流れていき、曲のchorus、つまりサビの部分では彼女が自身のルートで魅せてくれた数々の美麗なCGが主人公の脳内から溢れ出てくる。さながらそれはエロゲのEDを彷彿させる作りとなっている。アイドルとしての緒方里奈しか知らない場合の前者。一人の女の子としての緒方里奈を知っている後者。それだけで楽曲1つの見え方がこうも違ってくるものなのか。作中で言われている楽園の「向こう側」と「こちら側」という表現がピタと自分の頭の中ではまった瞬間だった。
さて、書きたかったことは大体書けたのでこれにて感想終了となります。
「Powder snow」は自分の中で是非とも冬に弾きたい一曲となりました。
最後に一つ。これからホワルバを始める人で、もしすべてのルートを攻略する気があるのなら森川由綺ルートは最後に残しておきましょう。
あんないい子のすべてを知った後なら二度と裏切れませんよ。