【ゲスト回】365日黄色シャツの"イエローマン"が、アパレル歴23年のパパ友におしゃれを習う
収録の日、僕は白いシャツを着ていきました。
撮影があると、僕らは二人ともネイビーや黒みたいな濃い色を着てきがちです。並ぶと被るのが嫌で、今回は白にしてみた。ところが、仕事帰りのマサルもジャケットの下に白いシャツ。結局、白と白で並ぶことになりました。
服について、僕らはだいたいこの程度です。マサルは自分のジャケットについて「何にも考えてない。仕事だからジャケットだろうっていう、固定概念の塊」と言い切りました。僕も学生時代から、ほとんど同じような格好をしています。
そこで今回は、ゲストに来てもらいました。僕のパパ友で、アパレル業界に23年いる、けんさんです。テーマは「おしゃれになりたい」というより、マサルの言葉を借りれば「おしゃれじゃなくてもいいんだけど、最低限嫌われない」。服に無頓着な50代のおじさん2人が、服のプロに基本から教わる回です。
Supremeを着た、ちょっと怖いパパ
けんさんとの出会いは保育園です。けんさんは出社が遅めなので、子どもを送ってくる時間も遅い。僕が送り終えて帰るころに、よくすれ違っていました。
そのときの印象は、シュプリームを着たおしゃれな人。奥さんもおしゃれで、娘さんもブランドの服を着ている。ファッションが好きな家族なんだろうなと思いつつ、ネックレスもしていたので、正直ちょっと怖い人かもしれないとも思っていました。パパ友の横のつながりで一緒に飲むようになり、子ども同士も遊ぶようになって、今に至ります。
仕事を聞くと、大学4年の途中にアルバイトで入ってから、ずっとアパレル一筋。いまは創業から70年近い老舗のアパレル会社で、30〜40代向けのブランドを担当しています。デザイナーではなく、デザイナーと二人三脚で実際に商品を作っていく生産の仕事や、数字の管理。規模の大きくないブランドなので、一人が何役も兼ねているそうです。
マサルは「アパレルの人と話すの、初めてかもしれない」と言っていました。続けて「俺らの周りに、おしゃれな人間なんていないもん」。否定できません。
3000円のジャケットは、腕がパツパツだった
まず話題になったのは、マサルのジャケットです。お試しのつもりで買った、3000円ほどの激安品。よく見ると腕がパツパツです。本人は「こういうデザインなんだって。俺の筋肉がすごすぎる」と言い張っていましたが。
けんさんが最初に挙げたポイントは、サイズ感でした。40代、50代になると体型が少しずつ変わってくる。それを踏まえて、着るものを選んだほうがいい、と。
ややこしいのは、いまの流行りが「大きめ」なことです。けんさんが着ていたのもユニクロのオーバーサイズ。特にパンツはとても太くなっていて、ユニクロでさえバレルパンツはブカブカです。マサルが「50のおじさんが、20代のいるオフィスにこれで行って大丈夫なの?」と聞くと、けんさんの答えは「全然大丈夫だと思いますよ。トップスのバランスですかね」。
太いパンツがだめなわけでも、細いジャケットがだめなわけでもない。上と下の組み合わせで見る、ということなんだと思います。
おしゃれな人とそうでない人の違いを聞いたときも、けんさんが挙げたのは同じところでした。
スタイリングのサイズ感のバランスだったりとか、あとやっぱりちょっと小汚い感じだと。
サイズ感と、清潔感。
マサルは「お金をかけるかどうかの違いじゃないか」と食い下がりました。おしゃれな人は、7000円のシャツを「安っ」と言って迷わず買える、と。たしかにそういう面はありそうです。ただ、けんさんが最後に出した答えは、お金の話ではありませんでした。それは後で書きます。
色の話と、"イエローマン"
次は色です。
僕はTシャツにグレーのような中間色を選びがちで、その上にカーキのミリタリーっぽいものを羽織る。学生時代からずっとこれです。マサルに「昔から着てんじゃん」と言われて、言い返せませんでした。
けんさんによると、黒いジャケットに、夏ならパステル調や水色を合わせても全然大丈夫。パステルは、僕らの頭にはまったくなかった選択肢です。マサルは「白いシャツはカレーがつく」と別の心配をしていましたが。
そして色の話になったところで、マサルがフィリピン時代の話を始めました。
僕らがフィリピンでやっていた会社には、当時、役員が5人いました。あるとき代表が、役員それぞれのカラーを決めようと言い出した。代表は「俺は黒ね」。そしてマサルには「黄色ね」。理由は「カレーだから」です。太っている人はカレーを食べていそう、というキャラ設定だったそうです。
そこからマサルは、365日、基本的に黄色いシャツを着続けました。黄色いポロシャツを20枚ほど持っていたそうです。街で黄色いシャツの人が歩いていると「あ、イエローマンが来た」と言われる。それくらい定着していました。
僕も何色かを割り当てられたはずなのですが、何色だったかは覚えていません。ただ、青い襟付きのポロシャツを持っていたので、たぶん青です。
けんさんは「今の時代だったら一発アウトだ」と笑っていました。ひどい会社だったよね、という声に、マサルは「いやひどくない。だって仕事中寝てても怒られない」。そこが基準なのか、と思いましたが、マサルらしい答えです。
考えてみると、毎朝着る服に迷わないという意味では、イエローマンはかなり合理的でした。サイズ感、清潔感、色。今回教わった基本のうち、色だけを極端に振り切っていたわけです。おしゃれかどうかは、また別の話として。
20年もののユニクロジーンズ
服の話で、僕がひとつだけ自慢できるものがあります。20年前に買ったユニクロのジーンズです。まだ履けます。
擦れて穴が空いたところは、フィリピンにいたころ、お直し屋さんに持っていって全部直してもらいました。20年はき続けて、すごくいい色に落ちています。加工ではなく、自然に落ちた色。ユニクロの人に見せたいくらいです。
けんさんいわく、ユニクロの品質はすごいそうです。奥さんが以前、ジーンズメーカーで品質チェックの仕事をしていて、そのころから「ユニクロは基本もうOK」と言っていたとのこと。
ここでマサルから意外な話が出ました。マサルの従兄弟が、国内のジーンズメーカーを経て、ユニクロのジーンズづくりにかなり中心的な立場で関わっていたらしいのです。
そういえば、昔のマサルが唯一おしゃれだったのはジーンズでした。けっこういいエドウィンをはいていて、あれは従兄弟が手がけたものをもらっていたのだそうです。ブラッド・ピットがエドウィンのCMに出ていたころの話です。
ちなみにマサルは「アニメのUTを着るのは痛いですか」とも聞いていました。けんさんの答えは、全然大丈夫。僕が持っている唯一のプリントTシャツは、フィリピンのファストフードチェーン、ジョリビーのTシャツです。企業もののTシャツは古着でもなかなか見つからないそうなので、これも大事にしようと思います。
お金をかけなくても、おしゃれはできる
最後に、けんさんが言ったのがこれです。
お金をすごいかければおしゃれっていうのは全然違うかなと思っていて。安いもの全然あるじゃないですか。そういうのとうまく組み合わせて、最終的には自分が着て満足感が高くいられるかが一番大きいかなと。
20年はき続けたユニクロのジーンズは、僕にとってまさにそういう一本です。値段で言えば安い。でも、はくたびに少しうれしい。
今回出てきたのは、サイズ感、きれいめ、清潔感、差し色。どれもお金の話というより、自分の体と服をちゃんと見ることの話でした。3000円のジャケットでも、腕が合っていればたぶん悪くない。
どう考えても1回では収まらないので、けんさんには定期的に来てもらうことになりました。今度は、僕らが実際にオフィスに行く格好をして、けんさんに見てもらう予定です。マサルは「鎖のネックレスをつけていいか」を気にしていました。つけていったら、職場はたぶんざわつきます。
というわけで、今回の教訓はこれです。
おしゃれになる前に、まずサイズを合わせて、清潔にする。色に迷っても、365日同じ黄色だけはやめておく。
今回の話題
アパレル歴23年のパパ友・けんさん登場
保育園ですれ違う、シュプリームを着たちょっと怖いパパ
「仕事だからジャケット」という固定概念の塊
腕がパツパツの3000円ジャケット
太いパンツは、トップスとのバランスで
おしゃれな人とそうでない人の違いは、サイズ感と清潔感
黒いジャケットに、パステルや水色
フィリピン時代の役員カラーと、365日黄色シャツの"イエローマン"
20年もののユニクロジーンズと、ジョリビーのTシャツ
お金をかけなくても、おしゃれはできる
📻 番組について
「俺たち、もうすぐ50歳だね」から始まった、アラフィフ二人の雑談ポッドキャストです。トシとマサルが、人生の後半戦をどう面白がるかを毎週しゃべっています。昭和の記憶、50代の趣味、素朴な疑問をAIに聞いてみた話まで。
「カレーだから黄色」と決まった瞬間の話しぶりも、腕がパツパツのジャケットを筋肉のせいにするマサルの言い訳も、実際の声で聴くほうが何倍か面白いので、よかったら本編もどうぞ。
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