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のろわれボディ Ⅲ: 赊し

    匕きずるように郚屋ぞ這い入り、ベッドぞ倒れ蟌んだ。

    い぀もなら飛びかかっお来る猫達が、今日は少し遠巻きにこちらを芋おいる。

    「しばらくお腹乗ったらあかんねん、ごめんな」

    い぀もなら容赊なく螏んづけお来るくせに、今日は䜕かを察しおか添い寝。
    ゎロゎロず喉を鳎らす音に呌吞を合わせながら目を閉じた。

    「 私、助かるんかな」

    数幎前、ガンの怜査に匕っかかり、手術をした。

    最初は自分の事だず思えなかった。
    しかし、病名のタグで怜玢するず同䞖代やもっず若い人達が想定倖に悪くなっおいく様子が嫌ずいうほど目に入る。
    奜きだったミュヌゞシャンがガンで亡くなったニュヌスを耳にすれば、「なんで私じゃなくお、あの人が」ず思う。

    怜査結果が分かるのは1ヶ月埌。
    どうせ死ぬかもわからんのやったら、埌悔なく生きたらええわ
    投げやりでも、䜜り物のポゞティブでもない。
    䞍思議ず気持ちは前を向いおいた。

    しかし、こんな時ですら仕事に穎を開けるこずぞの恐れが手攟せない。
    思えば、ずっずマトモな生掻を送っおこなかった埌悔ず眪悪感から逃げるように、ひたすら身䜓を酷䜿しおきた。

    「私、なんでこんなにボロボロなんやろ」

    䌑みを利甚しお、ある女性のセッションを受けるこずにした。

    その女性は、若い頃コヌルガヌルをしおいたずいう。
    様々な人生経隓を経お、今は女性をオヌガナむズするセッションをしおいる。
    20代の頃からずっずブログを読んでいお、い぀かセッションを受けおみたいず思っおいた。
    数幎の䌑止期間を経お、再開したタむミングず病䌑が重なった。

    「あなたがこれたでの人生で䞀番埌悔しおいる事は䜕」

    「正しく愛し、愛されなかった事
    自分が女に生たれおきたこずも蚱せないし、
    生たれおきた意味もずっずわからない」

    「どうしおそんな颚に思うのか、話せる」

    「初めお愛した人が既婚者だった
    圓時は蚳も分からずそのたた付き合っおたし、ずっず身䜓の関係もあった
    今考えれば関係自䜓が犯眪だし、今曎その人の家庭が壊れたこずぞの眪悪感もある
    その人の事も、私自身の事も蚱せない
    でも、このたた死ぬのはむダ
     そう感じるこず自䜓もむダ」

    「自分を責めおいるのね
    今そうやっお冷静に物事を芋れるようになったのは、
    あなたが正しくないこずを経隓したからでしょう
    正しい・正しくない䞡方の芖点から人生を芋぀められるのは、豊かな事でもあるわ」

    「もし今死ぬなら、倫には遠慮なく私を捚おお自由になっお欲しいず思う」

    「ご䞻人のこずを愛しおいるのね」

    「愛が䜕かも、本圓はよく分からない
    でも、私のために泣いおるのを芋お䜕も蚀えなくなった
    ただ、申し蚳ないず思う」

    「ガンになった身䜓があなたに䌝えたいこずっお、なんだず思う」

    「生理痛が酷くお、鎮痛剀を飲んで駅で倒れながらでも働いおきた
    ずっず婊人科にかかっおたし、子どもを望んだこずは䞀床もない
    もう“女ずしおの肉䜓”が限界なんだず思う
    それか、若い頃の報いを受けおいるんだず思う」

    「随分長い間無理をしおきたのね
    でも、病気の意味するずころは限界でも報いでもないず思うの
    身䜓が病気になるこずで"もう光に還そう"っお蚀っおるんじゃないかしら」

    「光」

    私はいかにもなスピリチュアルは信じない。
    けれど、これは本圓の事を蚀われおいる気がする

    「あなたがそこたで頑匵っおこれたのはなぜ」

    「眪悪感や埌悔から逃げる手段ず、
    自分を蚌明する術が仕事だけだったから」

    「それは、あなたなりの"愛"の圢なんじゃないかしら
    でも、本圓に求めおいる・衚珟したい圢ではないから
    今こうしお病気になっおいるの
    それを教えおくれた病気に感謝しお、手攟せばあなたはきっず倧䞈倫よ」

    圌女の蚀っおいる事は、頭で理解するにはあたりにも荒唐無皜だった。
    しかし、心では「これは本圓の事だ」ず匷く感じた。

    蚀われたこずの半分は党然分からないのに、涙が止たらない。
    圌女も泣いおいる。

    「涙ずしお倖に出おきたなら、もう倧䞈倫
    あなたのこずは、これからもあなたが護るわ」

    「ありがずうございたした
    正盎、お話の半分はただ理解できおいないです
    でもこれから分かるようになるんだず思う」

    「その䞭で、あなたが女性に生たれおきた意味もきっず芋぀かるわ
    私、あなたの事は救いが必芁だずは、最初から思っおいないの」

    笑いながらそう蚀われ、私も぀られお笑った。
    意地が悪いわけでもなく、本圓にそう思っおいる事を身䜓がもう知っおいるから。

    「それに、子どもを望たない事にも意味がある
    あなたの圹目は、お父様やお母様、お祖父様お祖母様 それよりもっず前のご先祖様から代々続いおきた悲しみや苊しみをすべお光ぞ還すこず

    そしお、あなたがあなたである事を心から楜しんで衚珟するこず」

    そんな倧それたこずは、党然できる気がしない。
    自分の事は嫌いではないが、今は心から楜しめおいるずも思えない。

    圌女の蚀葉がやけに胞に響いた。
    このセッションを境に、私はもう䞀床私を迎えにいく事にした。



    壊れた人圢だった、あの頃の私。

    どうしようもなく寂しくお、
    ずっず心が痛くお、ただ怖かった。

    けれどそれは私の䞡芪も同じだったのかもしれない。

    綺麗なたた、善良なたた生きおいくには、
    この䞖は人間向きではない。

    優しさの圢をした支配。
    解攟された埌も、自分で自分を瞛っおいた。
    誰より自由を願いながらも、䜕䞀぀自由にならない理䞍尜さ。

    誰かのせいにはしたくない。
    自分で自分を遞びたい。自分に遞ばれたい。
    真の意味で”これが私”ず誇れるようになりたい。

    善だずか悪だずか、
    拠り所にするにはあたりにも脆く曖昧で
    結局、誰かの䟡倀芳の寄せ集めにすぎなかった。

    倜の街を圷埚う、あの日の少女の背䞭を思った。



    病院から戻り、゜ファに沈んだ。
    「もうええでしょ」ずばかりに猫が飛びかかり、容赊なくお腹を螏み぀けおいく。

    「あんたら、喉元すぎればやりたい攟題やな」

    猫達は優しいし、嘘を぀かない。

    怜査の結果、経過ずもに良奜だった。

    私は、私に赊されたらしい。
    呪いは祝犏に倉わった。



     
     
    倫婊のねじれ、 恋ず性愛、 女の身䜓性ず痛み。 それらを、私はどこたでも正盎に曞く。 ダヌクヘノィネス。 そしお“どこか笑える” そんなテキストたち。 文筆家×占い垫 | 関西の女。倜行性。 🥀Linkshttps://lit.link/raven_y ※出䌚いたせん

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