漁港の記憶

あの頃、東京だったか神奈川だったか、どこに住んでいたのか、今ではよく思い出せないが十年くらいか前の事。
夜明け前、午前3時とか4時に腹が減って、魚がいいし築地という所に行ってみたかったとふらふら仕事用の軽バンで向かった。
通ったことのない道路ばかりだった気がするけれど、思ったより早く着いた。築地は結構に賑わっていて、市場なのか通りなのか、何も良く知らないでクルマの窓から眺めていると、目を引いたのが、外国から来ただろう背の高い旅行グループが、大きなバックパックを持って食事をしていたことで、なぜなのか立ち食いうどんをすすり、卵焼きとかを食べていたような気がする。
漁師さん達の飯場だろうなあと思いながら、ブロンズの髪が灯りと相まって、とてもきれいだった。何かの流行りなのかなあと思いながら、クルマを適当に止めて、がらがらの観光客向けの丼屋に入り、当時からすれば高かったな、ここまで来たし魚が食べたかったし、まあいいかと思い食べた海鮮丼は、そんなバカみたいに旨いってもんじゃないんだなあと、なんとなく記憶している。

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