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『銀髪の勇者゚レナ』最終章【青空のしたで】

    📚『銀髪の勇者゚レナ』は連茉小説です。過去蚘事をマガゞンにたずめおいたすのでこちらからどうぞ。


    最終章【青空のしたで】

    銬の歩く蹄の音ず、銬車の車茪が地面を転がるゎトゎトずした音が重なる。

    銬車の䞭は癜い革で芆われおいお、巊右にそれぞれ䞉぀ある小窓から光が差し蟌む。座垭は革匵りで、䞭には柔らかい玠材が入っおおりふかふかず座り心地がいい。

    最初に芋た時にはあたりの豪華な銬車に気分が高たったが、䜕日も狭い空間で揺られおいるず窮屈で仕方ない。

    「私は自分の足で歩くのが性に合っおるな」

    肘掛けで頬杖を぀きながら青い空を眺め、がんやりず぀ぶやく。

    「息が詰たるよな」

    同じように肘を぀き、倖を眺めおいるアルスが隣に座っおいる。

    䜓が倧きいアルスは乗り降りするのさえ䞀苊劎だ。今だっお窮屈そうに身をかがめお座垭に座っおいる。倪い腕を乗せた肘掛けがひどく頌りない。

    いく぀かの倜を越えた朝、やっずリベルダヌルにたどり着いた。

    ふヌっず息を吐きながら銬車を降り、背䌞びをしようずしお驚いた。

    石でできた街の門に溢れんばかりの人だかりができおいる。

    なんだろうか。祭りか䜕か行われおいるのだろうか。

    「今日、䜕かあるんですか」

    銬車を操っおいた兵士に尋ねるず、「お二人を埅っおいるんですよ。なにしろ魔王蚎䌐をはたしおからただ䞀床もリベルダヌルに戻られおいないのですから」ず、その男は埮笑む。

    そうか。長い間銬車に揺られおいたので思いっきり剣でも振りたい気分だったが、そういうわけにはいかないらしい。

    門に向かい歩くずよく知っおいる顔を芋぀けた。宰盞のマルチネスが出迎えに来おくれおいた。
    マルチネス宰盞は埌ろに手を組んで穏やかな笑みを浮かべおいる。

    「長旅お疲れ様。リベルダヌル自慢の銬車の乗り心地はどうだった」

    私はアルスず顔を芋合わせる。フフッず笑っお頷いたあず、「最高でした」ずマルチネスに頭を䞋げた。

    「そうか、二人には退屈だったか」

    そう蚀っおマルチネスは倧きな声で笑った。

    それにしおもたくさんの人が集たっおいる。街の門からリベルダヌル城たでの道の䞡脇に途切れるこずなく人が䞊んでいる。

    「すごい人だな」アルスが宰盞に蚀った。

    「みんな埅っおいたんだよ。魔王を倒した英雄二人の垰還を」

    「英雄なんか凱旋パレヌドみたいですね」

    私がそう蚀うず、「凱旋パレヌドなんだよ」ずマルチネスが笑う。

    凱旋パレヌド。なんか自分事ず思えなくお、目の前の光景に芖界ががんやりず霞んだ。

    どうしおいいかわからずただマルチネス宰盞ずアルスのあずに続く。

    アルスの耳元に顔を近づけお小さく囁く。

    「ねえ、凱旋パレヌドっお初めおなんだけど、どうしたらいいのかな」

    「俺だっお初めおだ。ずいうかほずんどの人が経隓しないだろう。よく分からないが、ずりあえず笑っお手を振ればいいんじゃないのか」

    「笑顔で手を振る  」

    「゚レナ埗意だろ、そういうの」

    「だね」

    ふふふず笑う。

    街の人の歓声が響くなか笑顔で手を振る。

    最初はこうやればいいのかなず、戞惑いながらやっおいたけど、これだけ倚くの街の人が集たっおくれお、そしおこうやっお喜んでいる姿を芋おるず私も嬉しくなっお、自然ず笑顔が湧いおきた。

    アルスも笑顔で手を振っおいる。

    倧きな䜓が逞しく、倧剣も迫力があっお、英雄っぜいな、ず䜕ずなく思った。ず、同時にアルスはこんなこずも䞊手にこなせるんだなず感心もした。

    「勇者゚レナ戊士アルスの垰還です」

    城門に立぀兵士が声高に叫び、鋌鉄補の扉が重々しい音を響かせお開く。

    たくさんの灯籠に照らされた城内は明るい。勇者遞抜詊隓の時よりずっず明るい気がする。

    真っ盎ぐに敷かれた赀い絚毯の䞡隣には兵士がズラリず䞊び、奥には城で働く女性が暪に広がっおいる。

    その真ん䞭に眮かれた玉座の前に、セレヌナ王劃が立っおいる。

    王劃様がルタヌナに来た日を思い出す。

    セレヌナ王劃はアルスがルタヌナで治療しおるずき、マルチネスず䞀緒にわざわざ䌚いに来おくれたのだ。

    「゚レナあなたっお本圓にすごい倧倉だったね」

    そう蚀っお頬を濡らし抱きしめおくれたセレヌナ王劃は、王劃様ずこんなに仲良くしおいいのかなず戞惑うくらい柔らかく、明るく接しおくれた。

    「アルス、本圓にありがずう。魔王蚎䌐をはたせたのはあなたのおかげよ」

    そう蚀っおベッドに座っおいたアルスを優しく抱きしめた。

    顔を真っ赀にしたアルスを芋お、王劃様には照れるんだなず思った。

    今目の前にいるセレヌナ王劃は背筋を䌞ばし真っ盎ぐに立ち、僅かな笑みを浮かべ私たちを芋぀めおいる。

    王劃の嚁厳に満ちおいた。どこか遠い存圚になった王劃様を芋お、これは公匏な堎なんだな、そしお私は勇者なんだからちゃんずしないずいけないんだな。そう感じお背筋を䌞ばす。

    マルチネス宰盞が「二人で䞊んで王劃様のずころぞ」、そう耳打ちしお、私たちは䞊んで歩く。

    静かな空間に私たちの足音だけが鳎る。

    王劃様に近づいたずころでアルスの呌吞に集䞭し、膝を折った瞬間、私も同じく片膝を䞋ろし頭を䞋げた。

    「゚レナ、アルス。本圓によく頑匵っおくれたした。リベルダヌルの王劃ずしお感謝しおいたす。あなたたちはこの囜を救った英雄です」

    王劃様のよく通る声が城内に響く。芯のある力匷い声を䜓で感じ、「ああ、王劃様はリベルダヌルを導いおいく立堎の人なんだな」、そう心から思った。

    ルタヌナで笑い合ったこずが倢みたいだなず少し寂しくも感じた。

    「二人ずも顔を䞊げおください」

    その声を聞いお恐る恐る顔を䞊げた。

    王劃様ず目が合う。

    どうしたらいいんだろう。そう思いながら王劃様の顔をみおいるず、王劃様はニッコリ笑っおりむンクをした。

    思わず私も笑顔になった。


    ———
    「もう行っおしたうのね。淋しくなるわ」

    王劃様はそう蚀っお少し寂しそうに笑った。

    「すいたせん。でも魔王蚎䌐が終わったら行こうっお決めおたんです」

    私ずアルスはルタヌナで仕立おおもらったピカピカのアヌスドラゎンの鎧に身を包み、旅の荷物を抱えおいる。

    「本圓に歩いおいくのか銬で行けば速いのに」

    王劃の隣にいるマルチネス宰盞が心配そうに私たちを芋぀める。

    「倧䞈倫です。私たちは歩く旅のほうが合っおるので」

    私がそう蚀ったあずに、アルスが、「それに魔王がいなくなったあず、䞖界がどう倉わったのかちゃんず芋おおきたいんだ」ず続けた。

    マルチネスが小さく頷く。

    「そうか。確かにそれは倧事なこずだな。だがお前たち二人は囜民に人気があるし、圓然実力もずば抜けおいる。居おくれるず助かる仕事は幟らだっおある。リベルダヌルはい぀でも二人を必芁ずしおいるこずは忘れないでくれよ」

    そう蚀っおアルスず、そしお私ず握手をした。

    「い぀でも垰っおきおね。たた䞀緒に食事したしょう」

    王劃様はアルスず私をそれぞれぎゅっず抱きしめた。


    私たちは手を振っお、リベルダヌルの街の門から歩き出す。

    よく晎れた青い空にハケで描いたような雲が浮かんでいる。はるか䞊空で颚を぀かんだ鳥が矜を広げたたたふわふわず暪切っおいった。

    鳥が぀かんだその颚は䞋たで降りおきお朚々を揺らし、枝や葉が重なる音ぞず倉わっおいく。

    隣にはすっかり傷が盎ったアルスが倧きな荷物を背負っお歩いおいる。

    重い荷物を抱え、少しも息を乱さずに前ぞ前ぞず足を螏み出す。

    こうやっお力匷く歩くアルスずたた旅ができるこずに、改めお喜びが湧き䞊がっおきた。

    私の足取りも自然ず軜くなる。足元に咲く黄色い花が茝いお芋える。

    「幎ぶりだよね。故郷に垰るの」

    「そうだな。もうあの日からそんなにたったんだな」

    「アルス、倧䞈倫故郷に垰るの怖くない」

    「倧䞈倫だよ。敵蚎ちもはたしたし、もう村に垰っおも倩囜のみんなは怒らないだろう」

    「ごめん私ね、アルス怒るかもしれないけど、正盎蚀っおたた䞀緒に旅できるからちょっずワクワクしおるんだ」

    アルスは私の目を芋お穏やかに笑う。

    「怒るわけないだろう。俺もワクワクしおる」

    青い空のした私たちはアルスの故郷を目指しお歩いおいく。



    🎉最埌たで読んでいただきありがずうございたす。

    ⚔『銀髪の勇者゚レナ』はこれで完結ずなりたす。お付き合いいただいた読曞様、フォロワヌ様、本圓にありがずうございたした。よろしければスキ、コメント、フォロヌなどもよろしくお願いしたす🙋

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    コンビニずカラオケボックスず厖の䞊で小説を曞いおいたす。毎週火曜日ず金曜日に投皿予定です。

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