
共有ファイルが壊れる瞬間-Excelで学んだ設計の話②-
共有のExcelファイルが、ある日突然おかしくなる。
そんな経験はないでしょうか。
ある日、職場でこんな声が上がりました。
「必要な列が消えているんだけど……」
最初は誰も原因が分かりませんでした。
ファイルはいつも通り共有フォルダに置かれていて、
複数の担当者が入力や確認に使っている工程管理ファイルです。
特別な操作をした人もいないはずでした。
でも、確かに列が消えている。
そのファイルは、列数が多い管理表でした。
そのため普段は
アウトラインで列を折りたたんで表示しています。
さらに各担当者が見やすいように、
・列の表示/非表示
・優先順の並び替え
などを 自分用のマクロで設定していました。
つまり同じファイルでも、
人によって見え方が違う状態です。
個別に作業する場合は、
「名前を付けて保存」
してから編集する。
明確に決まっていたわけではありませんが、
そういう暗黙のルールになっていました。
でも現実には、
そのまま編集してしまうこともあります。
そしてある日、
表示を整理した状態のまま保存されてしまった。
その結果、
他の人が開いたときには
「必要な列が消えている」状態になっていました。
幸い、バックアップが残っていたため
2~3日前の状態までは復旧できました。
でもそのとき思いました。
共有ファイルは、
壊そうと思わなくても壊れる。
Excelは自由度が高いツールです。
だからこそ、
・表示のカスタマイズ
・個人用マクロ
・列の表示/非表示
こうした便利な工夫が
少しずつ積み重なっていきます。
そして気づかないうちに、
「誰も全体を把握していないファイル」
が出来上がります。
この出来事をきっかけに、
共有ファイルの扱い方について改めて考えるようになりました。
実際、別の職場では
共有ファイルを 読み取り専用で開く設定 にしているものもありました。
確認だけの人と、
実際に編集する人を分けるためです。
私の仕事進捗ファイルも、
他の担当者が確認できるよう共有することになったのですが、
「誤って上書きしないように、読み取り専用で開く設定にしてほしい」
と言われて設定したことがあります。
パスワードまでは設定していませんが、
閲覧だけの人はそのまま読み取り専用で開いてくれます。
さらに重要なファイルでは、
シート保護などを使って 編集できる人を限定 しているケースもありました。
Excelは便利ですが、
共有されると「触れる人」が一気に増えます。
だからこそ、
ファイルの設計だけでなく、運用の設計も必要になる。
そう感じた出来事でした。
Excelで学んだのは、
関数だけではありません。
共有された瞬間、
ファイルは 「個人の道具」から「仕組み」 に変わる。
そのことを、強く実感した出来事でした。
この話も、もう少し続きます。