
2023年 Nostrの思い出
【はじめに】
Happy Holidays!
これはNostr Advent Calendar 2023のために書いたエッセイを note用に書き直したものです。
元記事は第二会場の12月24日に掲載されています。
Nostr Advent Calendar 2023
第一会場
第二会場
【Twitterの変容】
この間まで最高気温が20度になる日が続き、どんな冬になることかと危惧していたら、突如、最高気温が10度を切るようになり、本格的な冬に突入しました。
我が家の近所では、梅の花が咲こうとしていたのですが、これからもっと寒くなるのか、それとも寒の戻りなのか判断に迷っていることと思います。
人間の身体も、知らず知らずのうちに困惑している筈なので、忙しい年末ではありますが、自分を労る時間を少し持てたら良いなと思います。
お休みの方も、お仕事の方も、良いクリスマスを!
さて今回のアドベントカレンダーでは、Nostrで過ごした振り返りを自分の備忘録として記したいと思います。
今年は、SNSの代表格と位置づけられて来たTwitterの展開が急速に不安定になり、今後の見通しが不透明であることから、これまで以上に、別のSNSが注目されたり、或いは新しく作られたりされる1年となりました(Twitterの名称がXに変更されたことも不安定な展開のひとつと考えているため、この文章では旧称であるTwitterを使います)。
Twitterの変容が、これだけの新しい活動を生み出したと考えると、その存在はやはり別格だったのだなと思わざるを得ません。
ですが、自分が運用していたアカウントのひとつが理由も不明なまま永久凍結されましたし、以前と同じようなサービスは到底期待出来ないと考え、私は先に進むことにしました。
【Nostrを始める】
まずは、いくつかの新しいSNSにアカウントを作ってみることにしました。どれくらいのSNSに登録したか覚えていませんが、すぐに思い出せるのはPost.、Bondee、Threads、そして最近になってようやく順番待ちが解消されたBluesky等です。そのひとつがNostrでした。
正確には、Nostrとは、SNSのためのプロトコルの名称であり、それに則った形でいろいろなモノを作り出すことが出来るのですが、ここでは便宜上、呟きをポストすることで交流が成り立つマイクロブログのことを指します。
それぞれに個性的なSNSですが、Nostrはその中でもとくに、仕組みや登録方法が風変わりで、気楽に登録したい人にとってはハードルが高いかもしれません。正直なところ、私もあまり理解しておりません。それでも登録出来たのは、もともと新しいSNSが好きでSNS歴も長いため、直感的な作法が蓄積されていたのと、新しいSNSに抵抗がなかったからでしょう(クックパッド、関心空間、ゆびとま、mixiなど、SNS黎明期に現れた様々なサービスをインターネットならではの繋がりと感じ、ワクワクと心躍らせながら利用していました)。
それでも、凍結されたTwitterのアカウントで、2月5日に"Damusはあんまりピンと来ない、自分には向いていないのか"というようなことを呟いているので、登録直後の印象は良好ではなかったようです(DamusはNostrのいちクライアントですが、当時、大手ネットメディアがDamusというSNSが出来たと報道していたため、アカウント作成直後はDamusというSNSなのだと思っていました)。
それもそのはず、Nostrはさまざまなユーザーのリレーサーバーにより成り立っていて、まずはそのリレーを選んで接続しないといけません。リレーに接続している他のユーザーの呟きによりタイムラインが作成される仕組みです。
自分が呟くと、接続しているリレーにその呟きが流れ、リレーに接続している他のユーザーの目に触れる機会が発生するというわけです。
そのリレーにも様々なものがあり、日本語ユーザーと繋がりたければ、日本語ユーザーが多く接続しているリレーを登録する必要がありますが、初期のNostrには、当たり前ですが日本語がメインのリレーがまだ無く、いろんな言語の呟きが渦巻くタイムラインに放り込まれる羽目になったのです。
【Nostrが居場所になる】
しかしどういう経緯かは(頭がピーマンなので)もう忘れましたが、いつの間にか日本語のユーザーにフォローされたり、そのフォロワーを辿って日本語ユーザーの多いリレーに接続したりして、Nostrは私にとって快適な居場所となっていきました。
これまでのSNSと違い、リアルな知人も、別のSNSでの知人も、ゲーム内での知人も皆無だったため、自分のこういう風に見られているというイメージを意識する必要がなく「ピョンピョン」「キエェェェェ」「ピンポンパンポーチ」など、くだらない呟きをどんどん投稿することが出来、解放感もありました。
フォロイーの多くは、Nostrに登録後、更に認証バッヂやライトニングアドレスを取得、掲載していますが、私はそこまでの機能をSNSに求めていなかったので、どちらも実装していません。それでも十分にNostrを楽しんでいます。いつか気が向いたら、取り組んでみようと考えています。
【Nostr事件簿】
今のところ、Nostrのデイリー・アクティブ・ユーザーは、日本語ユーザーで260人前後、そのこじんまりとした人数ゆえ、日々起こるいろいろな出来事がわりと全体的に共有可能な状態であり、とってもエキサイティングです。
中でも有名なのが、東京でのオフ会に関西から遠征していた@rain_256さんの「荷物車内置き忘れ事件」ではないかと思います。
そのときの事件発生状況と顛末については、@takenokoさんが上手にまとめておられます。私が書くより、そちらを読んでもらうほうが、当時の臨場感溢れる状況を体験して頂けるので、まだご覧になっていない方は、ぜひぜひご一読下さいませ。
『Nostrで電車男みたいな大捜索劇があったのでそのチラ裏トーク的な何か』(@takenoko)
個人的に印象に残っているのは、
・『SNS愛好家の小学5年生が集まるシェアハウスNostr荘、ブブゼラで崩壊(©︎@penpenpng)』事件
・『旦那帯域食いすぎ問題(©︎@kunigaku)』
です。
前者は、日本語ユーザーがタイムラインではしゃぎすぎた結果、いろんな妄想が生まれ、手短かにまとめると、最終的にタイトルのようになってしまったという出来事で、それを@natsukiさんがAIを使って可視化したら、傑作画像が爆誕してしまいました。わたくし、この画像をすごく気に入り、大事に保存しております。こちらのエッセイの見出し画像としても、一部分を使用しました(許可済み)。
後者は我が家で通信量に異常が発生した事件です。

情報量が多いのは圧倒的にTwitterでしょうが、タイムラインが流れやすいので、すぐにレスポンスはつかないと判断。他のSNSも適当ではないと考え、Nostrに投稿します。日本語ユーザー260人前後なのに。でもNostrのほうが頼れるという確信がありました。
果たしてすぐにレスポンスがつきます。心強い。

ルータの型番を聞かれ答えると、同じルータを使っている人がほかにもチラホラ。




しかし解決策の決定打はなく、皆さんからの助言に従って、いろいろ試してみてからまた報告することに。

別のコミュニティ(FF14で組んでいる固定のディスコード・サーバー)でも尋ねてみましたが「冗談じゃないレベルの通信量」とのことでした。
その晩のこと。


なんと夫がご満悦で愛用していたスクリーンセーバーが原因らしいことが判明。肩の力が抜けたのでした。

他のNostr民の中にも、夫がやらかして帯域制御がかかった事例があることがわかり、タイトルの『旦那帯域くいすぎ問題』や『帯域大食い系男子(@takenoko)』など、クスッとする表現が生まれました。
しかし我が家はその後2週間、DL通信量が2〜10Mbpsに制限されるという苦境に悩まされることになったのでした。
【誰もがぽたぽた焼きのおばあちゃんになれる】
それ以外にも、いろいろな助言をもらえるのがNostrで、更年期の過ごし方のおすすめを教えて頂いたのが、今とても役に立っています。
モノづくりをしている人も多く、Nostrのクライアントやbot、可愛いNostrグッズ等が次々と生み出されています。botとのやりとりには、いつも楽しませてもらっていますし、Nostrのマスコット的なキャラクターであるノスタコちゃん(©︎@awayuki)のタンブラーはすっかり愛用のアイテムとなりました。先日の技術書典15「第7回刺され!技術書アワード」では、Nostr民が作った書籍『Hello Nostr! Yo Bluesky! 分散SNSの最前線』が刺さる部門の受賞作品となりました。
おばあちゃんのぽたぽた焼き(亀田製菓)という、砂糖醤油の味が優しいお煎餅をご存知でしょうか? パッケージの裏面には、おばあちゃんのちえ袋というコーナーがあり、いろいろな豆知識が語られています。Nostrは、誰もが、誰かにとっての、ぽたぽた焼きのおばあちゃんになれる場所として、機能しているように感じる毎日です。
【おわりに】
しかしながら、Nostrが皆の居場所になれるかどうかは、また別の問題です。Nostrは開かれた場所ではありますが、居心地が良いかどうかは人それぞれ。Nostrに来て、去った人も沢山います。
私は今のところNostrがとても好きです。山村の廃校をリノベーションして、沢山ある教室を職人やアーティストが使える作業場やアトリエにした場所のように感じています。
私は廃校のカフェスペースに、週何回かお茶をしに来るだけの村民みたいなものです。とくに何も生み出していないので。このアドベントカレンダーの記事が、Nostrに関わって初めて生み出した何かとなります。
才能溢れる人材が沢山集まるNostrですが、私のように、ただぶらついているだけでも、コミュニティの一員として受け入れてもらえるところが素敵です。私も何か出来るかもしれないという、根拠のない、でも若い頃によく感じていたようなキラキラとした感情をほんのりと思い出させてくれる場所です。
これからNostrがどのように成長していくのか、あるいは爆散していくのかわかりませんが、定期的にこの記事を読み返し、初期のNostrで得た経験を忘れないようにしたいところです。