
人は、年齢を重ねると変わるのだろうか
「昔はあんなに頑固だったのに、丸くなったね」
そんな言葉を聞くことはありませんか?
反対に、
「昔はもっと優しかったのに、頑固になった」
そんな話を聞くこともあります。
人って、年齢を重ねると変わるのでしょうか?
最近、そんなことを考えるようになりました。
私の両親は、昔は決して仲の良い夫婦という感じではありませんでした。
子育て中は、それぞれに思うこともあったのでしょう。
夫婦だからこそ、譲れないこともある。
近い関係だからこそ、相手の言葉に腹が立つこともある。
そんな姿を見てきたので、
「この二人はいったいどうなるんだろう」
なんて思っていたこともあります。
ところが今は、昔よりも仲が良い。
お互い好きなことを言っているのに、それでも相手を思いやっている。
優しい言葉をかけたり、自然に気遣ったりしている。
「人って、こんなふうに変わるんだ」
そう思いました。
そして、
「歳を重ねると丸くなる」
そんな言葉が頭をよぎりました。
でも、ふと考えてみたら、
私自身も50歳を過ぎて離婚しています。
私たちは、最初から仲が悪かったわけではありません。
優しかったし、仲も良かった。
それでも、私は少しずつ変わっていったのだと思います。
子育てが終わって、
「これからの人生は、自分のためにも使いたい」
そう思う気持ちが強くなっていきました。
そして、
「もっと自分のことを理解してほしい」
という気持ちも、以前より強くなっていった
今思えば、相手もきっと同じだったのだと思います。
あの頃は、自分の気持ちで精一杯だった。
だから、
「どうして分かってくれないの?」
と思っていた。
でも今は、
「相手にも相手の人生、想いがあったんだな」
と思えるようにもなりました。
どちらが悪かった、という話ではなかったのかもしれません。
ただ、長い年月の中で、お互いの考え方や望むものが少しずつ変わっていった。
そして、子育てが終わったことで、
今まで後回しにしていた「自分の人生」が、急に目の前に現れた。
そこで初めて、
「私はこれから、どう生きたいんだろう」
と考えたのだと思います。
人は、年齢を重ねると変わる。
でも、それは性格が別人になるということではないのかもしれません。
経験したこと。
大切だと気づいたもの。
我慢してきたこと。
本当は望んでいたこと。
失ったもの。
そういうものが積み重なって、
「これからはこう生きたい」
という気持ちが、少しずつ変わっていく。
だから、昔は優しかった人が頑固になったように見えることもあるし、
頑固だった人が、丸くなったように見えることもある。
もしかしたら、それは「変わった」のではなく、
その人が自分の人生を生きる中で、
今まで見えていなかった自分の気持ちに気づいていくことなのかもしれません。
そして、夫婦も同じなのかもしれません。
子どもがいる間は、
「親」という共通の役割があります。
家族を守るために、お互いに我慢することもある。
自分の気持ちより、子どものことを優先することもある。
でも、子育てが終わったとき、
夫婦はもう一度、
「私はこの人と、これからどう生きていきたいんだろう」
と向き合うことになる。
そこで離れる夫婦もいる。
もう一度、関係を作り直す夫婦もいる。
私の両親を見ていると、
昔は仲が良くなかったからといって、これからもそうだとは限らないのだ
人は変わる。
そして、夫婦の関係も変わる。
だからこそ、もしかしたら、
本当の夫婦というのは、
何も問題が起きない二人のことではないのかもしれません。
価値観が違うこと。
分かり合えないこと。
お互いに変わってしまうこと。
自分の人生を生きたいと思うこと。
そんなものを一つずつ乗り越えながら、
それでも相手を知ろうとする。
自分の気持ちも、相手の気持ちも大切にしようとする。
その先に、
「この人と一緒に生きていきたい」
と思える関係ができたとき、
そこではじめて、
本当の夫婦になれるのかもしれません。
私は離婚を経験したからこそ、そう思います。
人は、経験や出会いを重ねる中で、自分の気持ちに気づき、これからの生き方を選び直していく。
だから、
「今さら変わるなんて」
と思わなくてもいい。
何歳からでも、自分の人生は変えていける。
これからの自分が、どんなふうに変わっていくのか。
その可能性を楽しみながら、生きていく
人は、何歳になっても変わっていける。
そう思えることも、人生の一つの楽しみなのかもしれません…