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38. 「聴力検査」が「強力戦車」

「ねぇ先生、今日は何するー?」

「今日は聴力検査をするよ。」

すると、一人の男の子が目をキラキラさせながら、

「えーー!? かっこいい!見てみたい!」

「かっこいいの?」

「うん!」

そんなに楽しみにしてくれるなんて…
と少し不思議にも思いながら、

「後でみんなでやろうね。」

と伝えました。

そして全員が登園し、聴力検査をすることを説明して、検査機器のある部屋へ。

すると、その子が勢いよく走ってきました。

「先生!かっこいいきょうりょく検査どこ?」

「これだよ。」

小さな検査機器とヘッドホンを見せると…

「全然きょうりょく検査じゃない!」

え?と思って耳を澄ませると、どうやら「協力検査」と言っているようにも聞こえます。

「もう一回、ゆっくり言ってみて?」

すると、はっきりと一言。

「きょうりょくせんしゃ!」

……せんしゃ?

「もしかして、戦車だと思ってたの?」

「そうそう!この前、本で見たの!」

なるほど!

彼の頭の中では、「聴力検査」が「強力戦車」に変換されていたのでした。

「戦車じゃなくて、検査なんだよ。」

そう伝えると、

「なんだ、つまんない。」

と言い残し、すっと立ち去る彼。

乗り物が大好きな彼らしい勘違いに、思わず笑ってしまいました。
朝からずっと期待させてしまってなんか逆に申し訳なかったな。

毎日子どもたちと過ごしていると、言葉の聞き違いや思い込みから生まれる、こんな出来事にたくさん出会います。

まさか「聴力検査」が「強力戦車」になるなんて、想像もしませんでした。

次回。
本当の聴力検査はここから....
「音が聞こえたら手を挙げる。」
こんなシンプルなことが、こども達と行うと思っている以上に大変なんです…。
次回は、4歳児25人リアルな聴力検査の様子をお届けします。

↓こんなお話もあります。

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