子どもにイライラするような場面での言葉のかけ方の心がけ。
子どもにイライラして、つい強い言葉を言いそうになる。
子育てをしていると、そんな場面は何度もあります。
「なんでこんな点数なの?」
「どうして言うことを聞かないの?」
「何回言ったら分かるの?」
でも最近、そんなときに一度だけ立ち止まって、出来事の「見方」を変えてみることが大切なのではないかと思うようになりました。
心理学では、こうした考え方を「リフレーミング」と呼びます。
テストの点数が悪かった
たとえば、子どもがテストで悪い点を取って帰ってきたとします。
答案を見た瞬間、
「こんなに勉強させたのに……」
「もっと厳しく勉強させるべきだった」
「親として自分のやり方が悪かったのではないか」
そんな考えが浮かんでくるかもしれません。
しかし、ここで少し見方を変えてみます。
「苦手なところが見つかったんだ。そこを一緒に克服していけばいい」
テストの点数そのものは変わりません。
60点だったものが、リフレーミングによって80点になるわけではありません。
変えるのは「事実」ではなく、その事実をどう捉えるかです。
「60点しか取れなかった」
ではなく、
「理解できていない20点、30点、40点分が見つかった」
と考えてみる。
そうすると、
「なんでこんな点数なの?」
という言葉が、
「どこが難しかった?一緒に見てみようか」
に変わります。
同じ答案を見ているのに、子どもにかける言葉まで変わってきます。
「買い物に行かない!」にも別の見方がある
休日、家族で買い物に行こうとしたら、
「やっぱり行かない!」
と突然子どもが言い始める。
親としては困ります。
予定もありますし、時間もありません。
「いいから早く準備しなさい!」
と言いたくなるところです。
ここでも、一度リフレーミングしてみます。
「わがままを言っている」
と考えるだけではなく、
「もしかすると疲れているのかもしれない」
「何か行きたくない理由があるのかもしれない」
と考えてみる。
そうすると、
「なんで行かないの!」
ではなく、
「今日は行きたくないんだね。何か理由がある?」
と聞く余地が生まれます。
もちろん、毎回子どもの希望通りにする必要はありません。
たとえば、
「じゃあ今日、買い物リストを持ってくれる?」
と「お手伝い役」をお願いしてみる。
すると子どもにとって、
「親に買い物へ連れて行かれる」
という出来事が、
「家族の買い物を手伝う」
という別の出来事に変わるかもしれません。
これもリフレーミングの一つです。
リフレーミングは「何でもポジティブに考える」ことではない
ここは大切だと思います。
リフレーミングというと、
「物事を前向きに考えましょう」
という話に聞こえるかもしれません。
しかし、嫌なことを無理やり「素晴らしい出来事だった」と考える必要はありません。
テストが60点だった。
買い物に行く予定なのに子どもが行きたくないと言った。
その事実そのものは変えない。
変えるのは、その後です。
事実
↓
最初に浮かんだ解釈
↓
別の解釈はできないか
↓
それから声をかける
このワンクッションを入れてみる。
たとえば、
「テストが60点だった」
↓
「勉強していないからだ」
↓
「いや、苦手な単元があるのかもしれない」
↓
「どこが難しかった?一緒に確認してみよう」
こんな具合です。
子どもだけでなく、親自身にも使える
そしてリフレーミングは、子どもへの声かけだけに使うものではないと思います。
子どもの成績が悪かったとき、
「自分は親として失格なのではないか」
と思ってしまうこともあります。
でも、
「子どもの苦手なところを知る機会ができた。これから一緒に考えればいい」
と捉えることもできます。
子育てでは、すべてを完璧にコントロールすることなどできません。
子どもが思ったように動かない日もある。
勉強がうまくいかないこともある。
親がイライラしてしまうことだってある。
だからこそ、感情が動いた瞬間にすぐ言葉をぶつけるのではなく、
「ほかの見方はできないだろうか?」
と一度だけ考えてみる。
それだけでも、次に出てくる言葉は少し変わるのではないでしょうか。
「なんでできないの?」
から、
「どこが難しかった?」
へ。
「またワガママを言って!」
から、
「何か理由がある?」
へ。
「ちゃんとしなさい」
から、
「どうしたらやりやすくなると思う?」
へ。
出来事を変えることはできなくても、出来事を見るフレームは変えられる。
そしてフレームが変われば、親の言葉が変わる。
親の言葉が変われば、子どもの受け取り方も変わるかもしれません。
私自身も、最初からうまくできるわけではありません。
イライラすることもあります。
それでも、
「事実と、自分の解釈を分けてみる」
ことから始めてみたいと思います。
子どものためだけではなく、親である自分自身が少し楽になるためにも。
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