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䟝存ず愛の境界線

この文章を曞こうず思ったきっかけは、䞀人の友人でした。

正確に蚀うず、この文章を曞いおいる堎所も、その友人がきっかけで始めたものです。

私はもずもず文章を曞くこずに特別な思い入れがありたせんでした。

奜きでも嫌いでもありたせんでしたし、自分に文章を曞く才胜があるずも思っおいたせんでした。

しかしある日、その友人が私にこう蚀いたした。

「来知ちゃんの曞く文章が読みたい」

「い぀でも、どんなこずでも、来知ちゃんの文章を楜しみにしおいる」

「もっず読みたいず思った」

正盎、その蚀葉はずおも意倖でした。

私は自分の文章を誰かが読みたいず思っおくれるなんお考えたこずがありたせんでした。

それたでの私は、文章を曞くこずをただの蚘録くらいにしか思っおいたせんでした。

けれど、圌から「もっず読みたい」ず蚀われたこずで、文章を曞くこずが少しず぀楜しくなりたした。

誰かが自分の蚀葉を楜しみにしおくれおいる。

それは私にずっお、ずおも嬉しいこずでした。

ただ、今振り返るず、それだけではなかったように思いたす。

誰かに読んでもらいたいずいう気持ちず同じくらい、私は圌に読んでほしかったのです。

今日あった出来事も。

楜しかったこずも。

悲しかったこずも。

私が䜕を考えおいるのかも。

文章を曞くこずで、圌に知っおほしいず思っおいたした。

もしかしたら私は、文章を曞いおいたのではなく、圌に向かっお手玙を曞き続けおいたのかもしれたせん。

今回応募しようずしおいる創䜜倧賞を教えおくれたのも圌です。

そしお、「䟝存ず愛の境界線に぀いお曞いおみたら」ず蚀ったのも圌でした。

だから私は今、自分が忘れられない人に぀いお、その人に勧められた堎所で、その人に勧められたテヌマを曞いおいたす。

少し皮肉な話だず思いたす。


私はその友人のこずを愛しおいたす。

少なくずも、自分ではそう思っおいたす。

しかし圌は、私の気持ちを「䟝存」だず蚀いたす。

その蚀葉を聞いた時、私はずおも悲しくなりたした。

䟝存しおいる郚分があるこずは、自分でも分かっおいたす。

䌚えないず寂しいですし、連絡が来なければ気になりたす。

圌に恋人ができるこずを想像するず苊しくなりたすし、本圓はずっず䞀緒にいたいず思っおいたす。

だから、䟝存しおいないずは蚀えたせん。

それでも、「䟝存」の䞀蚀だけで片付けられるこずに違和感がありたした。


圌は最初の頃から、私を恋愛察象ずしおは芋られないず蚀っおいたした。

だから本来なら、そこで終わる話だったのだず思いたす。

けれど私たちは終わりたせんでした。

䞀緒にご飯を食べお、出かけお、悩みを話しお、日垞を共有しおいたした。

嬉しいこずがあった時には䌝えたくなりたしたし、萜ち蟌んだ時には声を聞きたくなりたした。

関係に名前を付けるこずはできたせんでしたが、私にずっおはかけがえのない時間でした。

終わったはずなのに終わらない。

近いようで遠い。

そんな䞍思議な関係でした。

私は圌ずの時間が奜きでした。

このたたずっず続けばいいのにず思うくらいには。

私はなぜ、ここたで圌から離れられないのでしょうか。

その理由を考えた時、私は自分の過去にたどり着きたした。

私は子どもの頃、父芪から十分な安心感や肯定感を受け取れたずいう実感がありたせんでした。

話を聞いおもらうこず。

頑匵ったねず蚀っおもらうこず。

匱い郚分を芋せおも受け入れおもらうこず。

倧䞈倫だよず蚀っおもらうこず。

私にずっおそれらは圓たり前のものではありたせんでした。

だからこそ、圌の存圚は特別でした。

私は昔から䞍安が匷く、睡眠の問題や気分の波にも悩たされおきたした。

そうした郚分を人に芋せるこずは怖いこずでした。

面倒だず思われるかもしれない。

重いず思われるかもしれない。

嫌われるかもしれない。

そんな䞍安をずっず抱えおいたした。

しかし圌は違いたした。

䞍安で涙が止たらない時には話を聞いおくれたした。

「倧䞈倫だよ」ず蚀っおくれたした。

薬を飲んでいるこずも、粟神的に䞍安定なこずも吊定せず受け入れおくれたした。

私にずっお、それは想像以䞊に倧きな出来事でした。

自分の匱い郚分を芋せおも芋捚おられなかった。

それだけで心が救われるこずがあるのだず初めお知りたした。

圌の優しさは、私にずっお普通の優しさではありたせんでした。

ずっず欲しかったもの。

ずっず受け取りたかったもの。

それを初めお受け取れたような気がしたのです。

私は圌を恋愛察象ずしお奜きになりたした。

付き合いたいず思いたした。

䞀番になりたいず思いたした。

結婚したいずも思いたした。

けれど圌ず過ごす時間が増えるに぀れお、その気持ちは少しず぀倉化しおいきたした。

恋人になりたいずいう気持ちず同じくらい、「いなくならないでほしい」ずいう気持ちが倧きくなっおいったのです。

もちろん今でも奜きです。

今でも圌ずの未来を想像しおしたいたす。

本圓はただ諊められおいたせん。

圌が最初から私を恋愛察象ずしお芋おいなかったこずも、今埌恋愛関係になる可胜性がないこずも分かっおいたす。

それでも、どこかで期埅しおしたう自分がいたす。

それは恋愛感情だけでは説明できない気がしおいたす。

圌は私にずっお、安心できる堎所になっおいたした。

䞀緒にいるず萜ち着く。

声を聞くず安心する。

䜕かあった時に真っ先に思い浮かぶ。

私にずっお圌は、心の安党基地のような存圚でした。

だから振られおも離れられなかったのだず思いたす。

もし恋愛感情だけだったなら、「付き合えないなら仕方がない」ず諊められたのかもしれたせん。

けれど圌を倱うこずは、恋愛盞手を倱うこずだけではありたせんでした。

安心できる堎所を倱うこずでもありたした。

だから今でも䌚いたいず思いたす。

だから今でも離れられたせん。

だから今でも未来を想像しおしたいたす。


ただ、圌から離れられない理由は、それだけではありたせん。

私たちは奜きなものがよく䌌おいたした。

怍物が奜きでした。

写真を撮るのも奜きでした。

矎術通に行くこずも、自然の䞭を歩くこずも奜きでした。

音楜の趣味やアニメの趣味、奜きな食べ物も驚くほど重なるこずがありたした。

同じ景色を芋お綺麗だず思えるこず。

同じものを食べお矎味しいず思えるこず。

そういう小さな共通点が、私にはずおも嬉しかったのです。

そしお䜕より、私は圌の考え方を尊敬しおいたした。

間違っおいる時にはきちんず指摘しおくれるこず。

感情だけではなく、自分の考えを持っおいるこず。

責任感を持っお行動するこず。

そうした姿に䜕床も助けられたした。

安心できる存圚だったから奜きになったのではなく、䞀人の人間ずしお尊敬できる人だったから奜きになったのだず思いたす。


私は圌を愛しおいたのでしょうか。

それずも䟝存しおいたのでしょうか。

答えが分からないたたでも確かなこずがありたす。

私は圌ず出䌚ったこずを埌悔したこずがありたせん。

苊しいこずもたくさんありたした。

泣いた日もありたした。

どうしお私では駄目なのだろうず䜕床も考えたした。

それでも、圌ず過ごした時間は私の人生の䞭で確かに幞せな時間でした。圌は私にたくさんの幞せをくれたした。

私は圌に救われたした。

䞍安な時に支えおもらったこずだけではありたせん。

自分では䟡倀があるず思っおいなかった文章を、「もっず読みたい」ず蚀っおくれたした。

文章を曞く楜しさを教えおくれたのも圌でした。

間違っおいる時には、ただ肯定するのではなく、きちんず正しいこずを蚀っおくれたした。

私が自信を倱っおいる時には背䞭を抌しおくれたした。

そしお、人に必芁ずされるこずの喜びを教えおくれたした。

それたでの私は、自分が誰かの圹に立おおいるのか分からないたた生きおいたした。

けれど圌ず過ごす䞭で、自分の蚀葉を埅っおくれる人がいるこずや、自分の存圚を喜んでくれる人がいるこずを知りたした。

それは私にずっお、ずおも倧きなこずでした。

だから感謝しおいたす。

圌ず出䌚わなければ知らなかった気持ちが、私の䞭にはたくさんありたす。

そしお今でも奜きです。

叶わないかもしれない。

むしろ叶わない可胜性の方がずっず高い。

それでも、ただ諊めきれない自分がいたす。

そんな自分を情けないず思う日もありたす。

早く前を向かなきゃず思う日もありたす。

けれど、人を倧切に思う気持ちは、そんなに簡単になくなるものではありたせんでした。

愛だったのか。

䟝存だったのか。

答えは、ただ分かりたせん。

もしかしたら、これからも分からないたたなのかもしれたせん。

ただ少なくずも、私にずっおあの時間は本物でした。

そしお、その時間があったからこそ、私は今こうしお文章を曞いおいたす。


それだけは、これから先も倉わらないず思いたす。


愛しおいたす。氞遠に。

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