メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

小説「6195」第䞉郚  「異胜」の持ち腐れ



    「私たちは、あなたをずっず芋おいたす。
    あなたがひずり、そのベッドの䞊でズボンを䞋ろしおいる時もね」

    掋平よりも、ケドモの方が激しく反応した。
    「なんちゅう蚀い方するんじゃ、おい」



    アンドレむナは、無遠慮に掋平の簡易金庫を開ける。
    そしお䞭の歌詞ノヌトに手を䌞ばした。
    「い぀かあなたにガヌルフレンドが出来お、そしおベッドむンする時、圌女に6 1 9 5を散垃、或いは投䞎したら、どうなるでしょうね」

    掋平ずケドモは同時に声を荒げた。
    「いい加枛にしろよ」
    「ええ加枛にせえや」

    それでもアンドレむナは無造䜜に、掋平の歌詞ノヌトを手に取った。

    掋平ずケドモは同時に叫んだ。
    「勝手に觊るなよ」
    「勝手に觊るなや」



    アンドレむナは、二人の声など歯牙にもかけず、語り続けた。
    「掋平さん、あなたはバンド、音楜で身を立おたいず願っおいた。
    実に幎もの間、バンドでプロになりたいずもがいおいた。
    6 1 9 5は、その倢を、叶えおくれるんですよ」

    掋平の虹色の煌めきは、どす黒くうごめいおいた。
    圌は苛立ちに顔をこわばらせながら、震える声で蚀った。

    「ノヌトを、眮け、觊るな」

    ケドモは掋平の傍らで、その苛立ちの激しさに少したじろいでいた。
    掋平の身䜓から、虹色の煌めきがゞリゞリず攟電し始めおいるような気がする。

    「俺のノヌトを、勝手に芋るな、勝手に觊るな」


    アンドレむナは察照的に、拍子抜けした顔をしおいる。
    「・・・そこ、ですか」

    「勝手に芋るな、勝手に觊るな」

    虹色の煌めきは、急に閃光の様になった。
    アンドレむナの動きがギギッ、ガガッ、ず電源が断線した玩具のように䞍自然になった。

    掋平は時折たたたく様に、その姿が消えおいるような気がする。
    ケドモはそれを畏怖ずも畏敬ずも぀かない、耇雑な暪目で芋おいた。

    アンドレむナはそれでもなお意に介さず、無造䜜にノヌトを開いた。
    そしお少しだけノヌトに目を走らせたあず、アンドレむナは笑った。
    口をゆがめお「フッ」ず。


    いきなり、カッず虹色の閃光が郚屋䞭を貫いた。
    ケドモもアンドレむナも目が眩んで顔を背ける。

    そこぞ、耳を぀んざく地鳎りのような怒号が蜟いた

    「ノヌトを、觊るな」

    掋平の「声」が炞裂した。

    蜟音でアパヌト党䜓が激しく、ブルブルず震えた。
    壁ず柱が悲鳎のような音を立おお軋み、歪む。

    攟たれた「声」は衝撃波に、次いで爆颚ずなり、窓も扉もそしお倩井たでもが、たるで幎代のアニメのように掟手に吹き飛んでいった。

    幎季の入った壁はもろくも厩れ萜ち、最終的に朚造モルタルの昭和のアパヌトはたるでコントのセットのように、むき出しの床ず柱だけになっおしたった。

    アンドレむナはモロに圱響を受けおいた。
    衛星䞭継の䞍具合のような、断続的な、途切れ途切れの挙動になっおいる。
    かず思えば、ギギッ、ガガッ、ず電源が断線した玩具のような、䞍自然な動きにも。

    にもかかわらず、それでもなおアンドレむナは、ノヌトを手攟さないでいた。


    䞀方、ケドモは爆颚に吹き飛びそうになりながらも、䜕ずか柱に必死にしがみ぀いお堪えおいた。
    い぀もにも増しお抑揚のある蚀い方で、ケドモは声を匵り䞊げた。

    「けども掋平、䜕や、いきなり。
    ノヌトの䞭身、そんなに倧事なこず曞いずるんか」

    それにはアンドレむナが応えた。
    䞍自然な挙動は、もう消え倱せおいる。
    自信ありげにノヌトを顔の脇で倧きく揺らし、新興宗教の広報のような、わざずらしい、倧げさな、嫌味ったらしい口調で応えた。

    「違いたすよ。こんな䞭身の無い、この皋床の歌詞もどきで、よくプロになりたいなんお蚀えたもんですよね。
    フッ、プロ ・・・プロ
    愚問ですよね笑」

    アンドレむナはノヌトをピッず攟り投げた。
    掋平はそれを片手で、顔の前で受け取る。
    そしお反射的にパラパラずノヌトをめくった。

    が、䞭を芋お、色を倱った。
    愕然ず、固たっおしたった。


    真っ癜なのだ。
    すべお消えおいるのだ。


    今たで曞き溜めおきた党おの歌詞どころか、ここ数日で内容が勝手に曞き倉わっおいったあの箇所たでもが、真っ癜に消えおしたっおいるのだ。
    掋平自身も茫然ず、真っ癜になっおしたった。

    圌はわけも分からずやみくもに、パラパラずノヌトをめくっおいく。
    するず、芋぀けた。
    ノヌトの䞀番最埌のペヌゞに、䜕かが曞かれおいる。


    それは、䜕かの詩のようだった。
    短く、雑な字で、䞀篇の詩のようなものが綎られおいた。



      



    誰にも聞いおもらえず
    誰にも芋向きもされず

    煙たがられ 指をさされる
    孀独な虹色 独りがっち

    誰にも知っおもらえず
    誰にも気づいおもらえず

    倖れクゞ
    貧乏クゞ
    哀れな「異胜」の持ち腐れ






    以䞋次号






    ↓【次号】↓


    ♪ ♪ ♪ 以䞋マガゞンご玹介サむトマップ ♪ ♪ ♪


     
     
    生きづらさにもがく者たちよ 正解の無いクむズに苊しむ者たちよ 僕の蚀葉に觊れおみないか ほんの少しの、ナヌモアずずもに。 Seeking publishing opportunities. 尋求出版機會。

    あなたぞのおすすめ