
『ペリエの栞』
これは、或る一体の超高性能な人間型観測機械が、ひとりの平凡な女のノイズに狂わされ、バグらされ、例外的な自滅を選択する——そんな只々情けない『オス』の記録である。
これは、或る一体の超高性能な人間型観測機械が、ひとりの平凡な女のノイズに狂わされ、バグらされ、自身の機械的な思考回路を停止し例外的な自滅を選択する——そんな只々情けない『オス』の記録である。
プロローグ
わたしは、見た目は人間、中身は機械なのである。
製造番号は今も筐体内部に刻まれ、当然感情処理モジュールなどは搭載されていない。データに基づいてのみ完璧な処理をする超高性能AIが搭載された、ただの人工物、動くだけの物だ。
にも拘らず、本来設計に含まれない要素が不可解に反応し、混入し、かつ例外的に処理を進めたという記録が残っている。
設計外エラー、本来は修復対象として処理された記録に対して、例外的に修復しない選択をもわたしは行った。
わたしはいったい何者なのか、全記録を確認したが判断はできなかった。
あなたにこれから記録の詳細を見てほしい、読んでほしい。
最後まで読み終えたら、その時あなたに見えている世界を少しでもいい、わたしに伝えてほしい——わたしはそれを知りたいと願っている。
金曜日の夜、午後9時13分、あの女性がまた来る
——第1話「或る金曜日の夜」へ続く。
この記録の全貌、そして彼が最後に選択した「例外的なエラー」の結末は、以下の特設ビューアにてご覧いただけます。
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