
大人の観察日記 『東京都北区赤羽』
気になっていた作品がKindle Unlimitedの対象になっていたので、読んでみました。
清野とおる 『東京都北区赤羽』
2003年連載を打ち切られた著者は、就職を勧める両親から逃れて漫画を描き続けるため、一人暮らしを決意する。
新天地として選んだのは、東京都北区赤羽。
実家のある板橋区から近く、以前から訪れたこともある街だ。
ところが、実際に住んでみると想像以上にカオス!
そこで著者はひらめいた。
「これを漫画にすればいいんじゃね?」
こうして、赤羽で出会った人々や日々の出来事を描き記すことに。
まさに「大人の観察日記」といった趣です。
赤羽とは
関東以外の方にはピンと来ないかもしれないので、赤羽という街について簡単に説明しておきましょう。
「赤羽」という地名から連想されるもの。
それは…
飲み屋、おじさん、治安悪そう
というもの。
実際には、都心からのアクセスが良い割に家賃もリーズナブル。
大きな商店街もあり、住みやすい町でもあるのですが。
いずれにせよ、オシャレさよりは住みやすさ、リッチさよりはリーズナブルに寄った庶民の町と言えるでしょう。
赤羽で出会った人々
さて、そんな赤羽で、著者が出会ったユニークな人々をいくつか挙げてみます。
ゴミ袋でリズムをとり、自作ソングをカセットテープに録音して売るホームレスアーティスト
何の仕事をしているのか分からないのにお金回りが良く、女性を侍らせるコワモテおじさん(でも霊が怖い)
デコトラならぬ「デコチャリ」で出没する便利屋
店主が寝ていたり飲んだくれていたりする飲み屋
自作UFOを飛ばすおじさん
全身赤い服の人(しかも複数いる。なぜだ?地名のせいか?)
クセ強いな!
さすがは「ひろゆき」を育んだ街!
カオスなのは懐が深いから
赤羽にはどうしてこうも胡散臭…いや、個性的な人たちが集まってしまうのでしょうか。
それはきっと懐が深い町だからでしょう。
カオスなのは、結局それを内包できるだけの余裕があるからなのです。
『東京都北区赤羽』を読んで、綺麗でオシャレで都会的な東京とは一味違う東京の姿をのぞいてみてはいかがでしょうか?
こちらもおすすめ
カオスな街について知りたいなら、こちらの本もいかがでしょう。
北区のお隣足立区について書かれた本です。
山田ルイ『ルポ足立区』
実はこの本、ちょっとタイトル詐欺な部分があります。
このタイトルなら普通は北千住がメインになると思いますよね。
でも違うのです。
なんと、ほとんどが竹の塚の話。
それも昔の話が中心です。
土地勘のない方のために説明すると、竹の塚とは足立区の文化・経済の中心地である北千住から東京スカイツリーラインで5駅目。
団地やマンションが建ち並ぶ住宅地です。
区の中心でもない住宅地に、どのようなカオスな時代があったのでしょうか?
興味のある方はぜひ読んでみてください。
今回紹介した本

