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優しい人ほど、搾取されてることに気づけない。私の話。

    あのとき、もう限界だった。
    気づいたときには、もう遅かった。

    笑っていたけど、
    心はもう動いていなかった。

    何を言われたわけでもない。
    でも、確実に削られていた。

    あの場の空気と、
    視線と、言葉の端々に。

    私は、営業として長く働いてきた。

    社外では評価されるのに、
    なぜか社内の人間関係でつまずく。

    転職をしても、同じことを繰り返した。

    ミーティングや社内行事になると、
    気づけば、ひとりになっている。

    ひとつだけ、共通点があった。

    職場を牛耳る女性との関係だ。

    「マウント」という言葉は知っていた。

    でも、それがどんな形で
    人を傷つけるのか、私は知らなかった。

    あるとき、部署異動で
    その女性のチームに入った。

    営業にとって、数字はすべて。

    少しの助言があれば、
    結果は出せるはずだった。

    でも、何も与えられなかった。

    指示もない。
    共有もない。

    まるで、そこにいないかのように扱われた。

    それでも私は、
    がむしゃらに動き続けた。

    「自分が頑張ればいい」
    そう思っていたから。

    ある日、電車の中で電話が鳴った。

    北海道に出張中の彼女からだった。

    クライアントの案件を、
    自分に譲るようにと言う。

    車窓に映る、
    真夏の強い光を見ながら、

    ふと思った。

    「私は、何のために働いているんだろう」

    その瞬間、
    胸の奥から、はっきりとした声が出た。

    「もう限界だよ」

    それまで見ないふりをしていた違和感が、
    一気に形になった。

    私は、ようやく気づいた。

    これは努力不足ではなく、
    環境の問題だったということに。

    優しい人ほど、
    相手の事情を考えてしまう。

    「悪気はなかったのかもしれない」
    「自分が至らなかったのかもしれない」

    そうやって、自分の中で処理してしまう。

    でも、その間にも、
    心は確実に削られていく。

    壊れてから気づく必要はない。

    違和感は、
    あなたを守るためにある。

    優しいままでいい。

    でも、自分を守ることは、
    もっと大切にしていい。

    あなたは、もう気づいてる?それともまだ我慢する?
    このままだと、同じことを繰り返す。

    🌸星の導き

    #創作大賞2026 #コミックエッセイ部門


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